トップページへ戻る

ニュース

HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース

公開日 2018/04/28 13:13
製品コンセプト発表会を開催

【ヘッドホン祭】「音を真空パックして届ける」、VECLOSがヘッドホンやイヤホン、スピーカーを発表

編集部:押野 由宇
本日より開催中の「春のヘッドフォン祭り2018」にて、VECLOSが同社新製品のコンセプト発表会を実施した。その模様をレポートしたい。


VECLOSは、魔法瓶で知られるサーモスが立ち上げたオーディオブランドだ。Bluetoothスピーカー「SSA-40」を2015年に発売し、昨年12月にはプロシューマー向けに上位モデル「MSA-380S」をリリース。また最近のイベントでは、この「MSA-380S」をベースとしたUSB-DAC内蔵のコンシューマーモデル「SSB-380S」、そして同社の技術を活かしたイヤホンやヘッドホンなどを参考展示してきた。

「SSB-380S」

今回、2018年の新製品として、上述のSSB-380Sやイヤホン「EPT-700/500」(チタン筐体)と「EPT-500」、「EPS-700/500」(ステンレス筐体)、ヘッドホン「HPT-700」(チタン筐体)および「HPS-500」(ステンレス筐体)について、そのコンセプトが発表された。

イヤホン「EPT-700/500」「EPS-700/500」

キーテクノロジーとなるのは、やはりサーモスならではのノウハウを活かした「真空エンクロージャー」だ。薄い金属を2重とし、その間を真空層とする「真空二重構造」を採用。大気(1気圧)との圧力差により強い張力が発生することから、エンクロージャーの剛性が増大するという。ヘッドホン、イヤホンともに、この真空エンクロージャーが用いられている。

発表を行ったVECLOS 平松氏

真空二重構造がエンクロージャーの剛性を高める

サウンドでのメリットとして、「高い剛性を確保できることで、本来意図した空気の波、疎密波を発生させることができ、それにより音像定位が明瞭になる」と説明されている。

イヤホン「EPT-700」「EPT-500」はチタン筐体を採用しており、「EPS-700」「EPS-500」はステンレス筐体を採用。ともにドライバーはバランス・アーマチュア型ユニットで、筐体の違いのほか、700と500ではチューニングも異なるという。ヘッドホンも「HPT-700」がチタン筐体、「HPS-500」がステンレス筐体となっており、ドライバーは共にダイナミック型を採用する。こちらもチューニングについては調整中とのこと。

「HPT-700」

SSB-380Sは、PCM 768kHz/32bit、DSD 11.2MHzに対応するUSB-DACを内蔵したアクティブスピーカー。専用設計のヘッドホンアンプも搭載するほか、SBC/AAC/LDAC/aptXのBluetooth再生に対応する。スピーカー部はバスレフ型で、52mmコーン型フルレンジ/アルミドライバーを搭載。周波数特性は90Hz - 40kHzで、DACチップには「AK4490EN」を採用。ハウジングはもちろん真空エンクロージャーとなる。

さらにVECLOSではWindows/MacOS用に再生ソフトも開発。同社サイトにて無料でダウンロードできるようになるとしている。PCM 768kHz/32bitまで、DSD 11.2MHzまでのネイティブ再生に対応。「Bulk Pet」方式を採用している。なお本ソフトはVECLOS製品専用となり、他のUSBオーディオインターフェースを接続しても認識されないとのこと。

専用の再生ソフトも開発

またVECLOSが掲げるユーザーイメージとして、「Neo audio mania」と「Music lover」の2つのグループがあるという。同社は「Neo audio maniaは、自分を満足させる音響を追求したいという方々で、音楽の入手方法・コンテンツ・聴き方において、新しいスタイルを自由に取り入れ、音を追求している。高品位な音のため、また自分のスタイルを叶えるため高性能な機器を求める傾向があり、プロダクトとしては上質感や精密さ、玄人感、先進性が必要となる」と説明した。

一方のMusic loverは「音楽とともにある生活を楽しみたい、ライフスタイル重視の方々。音楽フリークで、自宅・通勤中など常に音楽のある生活を過ごしている。習慣的に音楽を聴くことから音質にもこだわるが、同時に音楽生活を彩る “楽しさ” を感じるアイテムを手に入れたい、と考えている。そのためにはインテリアコンシャスでファッショナブル、ユーザビリティーに優れ、ライトフィールなプロダクトが求められる」と解説した。

続いて、ライターの山本 敦氏をゲストとしたトークセッションを実施。真空二重構造をヘッドホンに活かそうと思ったきっかけについて同社は「ワイヤレスポータブルスピーカーから出発したVECLOSですが、その音はヘッドホンやイヤホンにも適していると考えていました。また、金属を用いる真空二重構造は、極めて薄い膜を用いるため、小さく、軽くできることも理由です」と答えた。

またイヤホン、ヘッドホンでチタンとステンレスという2種の金属を使用することについては「ステンレスは魔法瓶でも採用していることもあって選んでいます。チタンは試してみたところ、まったく同じ構造で同じ作り方をしても、出る音が全然違うことが分かりましたので、それであれば2ラインを用意するのが良いだろうと考えてラインナップしています」とコメント。それぞれの価格帯は「まだ検討中だがミドルレンジを考えている」とした。

そしてブランドとしての音への考え方には「サーモスでは“美味しい温度"という表現があるんですが、音については難しく、そういった言葉が固まっていません。ですが、“気持ちいい音”を作りたいと考えています。それは音像が明確であること、空間が正確に再現できていること、それらが明瞭であることをイメージしていて、それが音作りのポリシーになります。制作者が作ったものを“真空パック”して、そのままリスナーに伝えることができればと考えています」と語った。

本日4月28日と29日に開催されているヘッドフォン祭り2018会場の15階「エトワール」で、それぞれの製品を試聴することができる。

会場のVECLOSブースで製品を試聴可能

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新

WEB