PR 公開日 2026/02/25 06:30

オーディオケーブルの導体で音はどう変わる?

改めて知りたいオーディオ基礎知識解説 Powered by オーディオランド

オーディオは実に奥深く、様々な要素が音に影響してくる。だからこそ楽しい趣味なのだが、初心者のうちは分からないことも多く、また熟練したファンであっても、詳しいことは意外と知らないなんてことがあるのではないだろうか。

そこで、オーディオ買取専門店「オーディオランド」のご協力のもと、オーディオにまつわる改めて知りたい基礎知識を炭山アキラ氏が解説する。本項では、改めて知りたい「オーディオケーブルによる音質の違い」について紹介しよう。

オーディオ買取はオーディオランド

インターコネクトやスピーカー、デジタル、電源など、オーディオ界にはいろいろなケーブルが存在している。半世紀前くらいまでは、それらはただ機器の間をつなぐ、あるいは機器に電力を供給する役割しか与えられていなかった。ケーブルで音に違いが出るなどといったら、オカルト扱いされた時代だ。

ひるがえって昨今、ビギナーでもちょっとしたお小遣い程度で入手できるものから、そこそこの自動車が買えるようなものまで、世の中には膨大なオーディオケーブルが登場してきており、それぞれに固有の音質があることは、少なくともアクセサリーに対して感度の高いオーディオマニアには、周知が進んでいることだろう。

導体の材質/純度/アニールなどの後処理/被覆の素材/固さ/介在の材質/密度/シールドの有無とそれに用いられる導体の態様、そして全体の構造などでケーブルの音質は大きく違ってくる。私自身、すべてに対して明確に理解できてはいないのだが、分かる範囲で解説していこう。

導体ごとに異なる音質傾向の違いとは?

導体は銅線が主力だが、同じ銅といっても大別するとごく普通の電気銅、無酸素銅(OFC)、6Nや7Nと呼ばれる高純度銅がある。 "N" というのはNineの略で、7Nなら99.99999%以上の純度を意味する。

一般の電気銅は3N、OFCは4N純度といわれる。そんな0.1%以下のわずかな純度の違いで、音なんか変わるものかといぶかしくお感じの人がおいでかもしれないが、これが結構大きく音質に寄与するからケーブルというものは見逃せない。

さらに、OFCを発展させた導体として、PC TripleCやPCUHD、102SSCなどの高度オーディオ用導体が存在する。産業用に膨大な量が生産される銅線全体からすれば、オーディオ用など微々たるものでしかないのだが、それでもこうやってより良い音質を追求した導体が開発されている。頼もしいことではないか。

他の要件もあるから大ざっぱな目安となるが、以下のような印象に分かれる。
・電気銅:実直で飾り気のない
・OFC:グッと微小域の見晴らしが良くなる
・PC TripleC:明るく輝かしい音楽を表現する
・PCUHD:こちらも明るく積極的な表現の
・102SSC:やや暗色ながらキリッと引き締まって高解像度の
・6N:ガラス窓を開け放ったようなクリアさと見晴らしの良さを感じさせる
・7N:どんな小さな情報も描写し尽くしてやるという真摯さと情熱が垣間見られる

それぞれの導体による音質傾向のイメージ

同じ導体でも、単線と撚り線では音質傾向が大きく違う。ガッチリと力強く、鮮明だが上手く養生してやらないと雑味が乗りやすい単線に対し、比較的柔らかな質感で繊細な信号を巧みに表現する撚り線、という感じだ。

また撚り線にもいろいろあり、太い線を少数撚った線は単線に近づき、細い線を大量に撚り合わせた線はよりソフトかつ繊細になる。

被覆/絶縁体/介在などの音の傾向

被覆には塩化ビニール(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリオレフィン(PO)などがごく一般的に用いられており、一部に発泡させたものや「架橋」と呼ばれる化学処理が施されたものもある。発泡は絶縁体として理想的な特性を持つ「空気」の特性を絶縁体へ投入するため、架橋は素材の強度を高めて導体をしっかりと支えるためと考えてよいだろう。

どの素材も添加物や処理などの塩梅で硬さをはじめとする物性が変わり、それによってまた音も大きく変わるため、あまり断定的にいうことは難しい。だが、落ち着いてややざっくりした風合いを持つPVC、キリッと端正で色鮮やかなPE、わずかに穏やかで潤いをよく伝えるPOという印象を持っている。

また、絶縁体にはいわゆるフッ素樹脂も採用される。代表的なものはPTFEとFEPだが、PTFEはキリッと引き締まってニュートラルな傾向、FEPもその方向性だがほんの少し緊張を緩める傾向と認識している。

介在にはPVCをはじめとする軟質樹脂や綿糸、絹糸、合成繊維、紙などが用いられることが多い。PVCが充填されたケーブルは割合と力強いが開放感が若干失われることがあり、綿糸は開放的でアコースティックな質感、絹糸は全域高品位で肌当たりの良さが際立つ。

紙は意外としっかりした音のものが多い。これらは充填密度などによっても大幅に音が変わるから、あまり断定的にいうのは危険だが。

例えば、電源ケーブルなどには3芯と2芯のケーブルが用いられることが多い。3芯は3ピンの両端プラグを取り付けるために採用されるものだ。

あくまで個人的な印象だが、2芯のケーブルは3芯に比べて音にピシリと芯が通っているように感じている。3芯はごくわずかながら、芯がブレる気がするのだ。それで私は、自作電源ケーブルにはシールド付きの2芯ケーブルを愛用し、アースを接続する場合にはシールドから伸びるドレーン線を使うことにしている。

今回のテーマとは少し外れてしまうのだが、この「アースをつなぐかつながないか問題」も、電源ケーブルの音を大きく変えてしまうものだから、いろいろ実験し甲斐のある項目ではある。

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(提供:オーディオランド)

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