ティグロンから、最新LANケーブル「青龍」「白虎」が登場!音楽から生の息吹を引き出す、最新技術の成果を聴く
TiGLON(ティグロン)より、最高峰ラインとなる “WhiteTigerシリーズ” のLANケーブル「TPL-3000L-WT」が今年3月に登場した。データ特化型の単線導体を核としながら、最新バーンイン技術やシールド技術も搭載。先行して2025年12月に発売された “AzureDragonシリーズ” のLANケーブルとともに、炭山アキラ氏がそのサウンドを体験する。
S/Nと音楽性を両立する繊細なチューニング技術
ネットワークオーディオが産声を挙げた頃、イーサネット接続はケーブルによる音質の違いは出ない、まして双方向通信だから方向性による音の違いなど生ずるはずがない、といわれた。昨今はさすがにLANケーブルによる音質の劇的な違いについて、周知が進んだものと考えている。
綺羅星のような高音質LANケーブルが市場へ続々と投入される中、一際大きな輝きを放っているのがティグロンではないか、と感じている。
同社の独自技術には、防振とシールドを兼ねる高純度のマグネシウムと、こちらも高い絶縁性と防振性を誇るD-REN樹脂がある。防振・防振と並んでしまったが、闇雲に振動を抑えまくっているわけではなく、不整振動やノイズをギリギリまでシャットアウトすることで、楽音の勢いを削ぐことなく微小域の情報を生きいきと再現することに成功したアクセサリー類が多い、と認識している。
高S/Nと勢いを高度に両立しようとすると、針穴を通すような繊細極まるチューニングが必要であろう。同社製品の開発を一手に担う沖野賢太郎代表は一体いつ寝ているのか、と心配になるレベルである。
上質のハイファイ、AzureDragonのLANケーブル
わが家では、リファレンスLANケーブルに同社の従来の最高峰モデルの「TPL-2000L Pro」を使っている。あまり高価なものは極力使わないようにしているのだが、本ケーブルで音を聴いた瞬間、外せなくなってしまったのだ。
そして、昨年秋には同ケーブルの開発で得られたノウハウを投入したAzureDragonシリーズの「MS-DR20L-AD」が発売され、今回わが家にも試聴品が届いた。シースの青はもちろんD-REN素材で、両端プラグは “世界の一級品” テレガートナー製が採用されている。
同社の誇る導体バーンイン技術の上級版「H.S.Eプロセス」と、同じようなバーンインをシースなどにもメカニカルにかける「マグネティックZEROプロセス」処理が、両方とも施されているのが見逃せない。
クラシックはややキツめの音源をリファレンスに使っているのだが、情報量を鈍らせることなく肌当たりに棘をなくし、何とも聴き心地の良い音楽に仕立て上げることに仰天した。
音場は遥か彼方まで見晴らしが効き、オケとコーラスの遠近感が手に取るように分かる。超低域方向のみ、2000LProに比べると僅かに軽めだが、それで帯域バランスが狂ったりしないのはさすがだ。
ジャズはピアノトリオのそれぞれが等身大の、即ち巨大な音像を提示し、しかしそれでいて定位が重なるような違和感が全然ないのが素晴らしい。こちらも肌当たりの鋭さ、厳しさをごく僅かになだめつつ、音楽の魂や奏者間に交わされる阿吽の呼吸といったものを失うことがない。長時間聴き続けても疲れることがない、上質のハイファイという感じだ。
アコースティックなボーカルものを聴いてみると、歌手の声質、息遣いなどが生そっくりにリスナーへ迫り、伴奏のコントラバスを含めて伸びやかかつ開放的に鳴りまくるのが実に好ましい。楽音の情報量を削がずにS/Nを向上させると、音楽はここまで生の息吹を湛えることができる。それがはっきりと分かる再現性である。
ポップスはパッケージへまとまるまでに多くの工程を経るため、生一発録りのような質感を表現することが難しいのだが、この再生はどうだ。歌手が歌詞に込めた愛の喜びと僅かな諦観、笑顔の奥の悲しみが吹き出してくるではないか。そう、俺たちはこういう音楽を聴きたいんだよなと、思わず独り言ちてしまった。
器の大きさだに息を呑むWhiteTigerのLANケーブル
ティグロンのLANケーブルは、今春に新製品が登場した。電源ケーブルでとてつもない音を聴かせてくれているWhiteTigerのシリーズである。
電源ケーブル発売時には「出願中」となっていた「Photonシールド技術」は、無事特許を取得できたようだ。
ネットワークケーブル専用に開発されたDNB(デュアル・ノイズ・バンド)という二重シールド方式を採用、両端プラグはテレガートナーのカスタマイズ品である。特許のチューニングリングやデッドニング対策を施しているという。
ケーブルはデータ特化型の単線導体「UD-Core7A」(CAT7A)を新たに投入。導体のバーンインは最上級の「H.S.Eエクスクルーシブ」を採用している。
クラシックは一転して音の角をガツンと出しつつ、それがまったく耳へ刺さらないことへ驚く。コーラスもオケもグイっと前へ張り出し、しかし広大なホール音場のあるべき場所へピシリ、ドスッと揺るぎなく定位する。
f/Dレンジとも両端へ向けて限りなく広く、もちろん帯域バランスに不整のあろうはずがない。一体何という器の大きさだと息を呑んだ。
ジャズはトリオの巨大な音像が引き締まり、特にウッドベースの最低域方向で音の角が出ることに驚かされる。3者ともアタックは鋭く、しかしそれがスッキリと抜けていくせいであろう、情報量をどこまでも深掘りしながら耳障りな部分が全然届いてこない。大迫力かつ高精細の音楽のみが飛び出してくるから、あとはわが身を任せるだけ、という風情である。
アコースティックな声は、まず伴奏のコントラバスがそこそこの広さを持つスタジオへ響き渡り、そこへ飾り気のない、しかし哀愁味たっぷりの声が寄り添っていくという感じが味わえた。この伸びやかさを聴いてしまうと、長年聴いてきた音源だというのに、これまでまだ “ガラスの天井” の下で聴いていたのだな、と分かってしまう。恐ろしいケーブルだ。
ポップスは歌手の声から曇りが完全に晴れ、まるで眼前で歌いかけてくれているような、ゾクゾクとした声の質感に衝たれた。「井筒香奈江は怖い」といつも申し上げているが、このケーブルは彼女の新たな地平を垣間見せてくれた。何ともすごいケーブルである。
(提供:ティグロン)
※本記事は『季刊・オーディオアクセサリー 200号』からの転載です。






















