公開日 2014/06/23 11:43

東芝「4Kレグザ 58Z9X」画質設定使いこなし検証 − コンテンツ別に最適な設定は?

【特別企画】映画/アニメ/スポーツなど7種類のコンテンツで徹底検証

■『劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語』は「ライブプロ」設定からスタート

続いて視聴したのは『劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語』のBDだ。ポイントとなるのは今回の視聴で最初のアニメのコンテンツであること、それからスタジオジブリ作品のようなはじめから相当に作り込まれた劇場映画ではなく、深夜アニメをベースにしたスタンダードなアニメの映像であるということだ。

アニメに対しても幅広いメニューを用意

まず、アニメについては、ジブリ系以外は「ライブプロ」の設定からスタートするのが正解だろう。「映画プロ」は色温度6,500度がベースになっているのに対して、「ライブプロ」は8,000度がベース、そしてバックライトのセッティングも「ライブプロ」の方が明るい。

作中オープニングの途中で一時停止して画像をチェックしていると、BD版ではノイズこそないが線画にジャギーが現れる。TVアニメの場合は一般的には原画解像度1280×720で製作されているためだ。そこで、コンテンツモードに「アニメ」を選び、さらに下の階層から「BD」を選択することで、原画解像度からの復元を有効にする(解像度は自動で識別可能)。ちなみに初期値の「オート」は「BD」として動作しているので、『劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語』では変更しなくても同じだ。

「アニメ」の「BD」の設定で『劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語』を視聴すると、エッジについては斜め線を上手に補完しクリアに表示。これによって大画面テレビでもアニメの世界に没入できるようになるというわけだ。

■TVアニメ『中二病でも恋がしたい!戀』を3倍録画 − 「放送」メニューの効果は?

今年3月いっぱいまで放送していた京都アニメーション制作のテレビアニメ『中二病でも恋がしたい!戀』のEpisode XをBDレコーダーで録画したディスクを持参した。特にBDソフトよりも悪条件の増えるテレビアニメで、さらに、今回持参したコンテンツはAVCの3倍モードで録画しているため、全体の精細感はさらに落ちている。

『中二病でも恋がしたい!戀』についても、基本的な視聴の設定は「ライブプロ」で視聴して、コンテンツモードは「アニメ」を選択、さらに下の階層では「放送」を選ぶ。

「アニメ」から「放送」を選択

「放送」と「BD」の設定の違いは、まずアニメ視聴中の動き補完の動作の違いになっている。アニメの放送というのは作中の動きが24コマで作られていることが多く、初期値では映画と同じ24コマのガタ付きを残した状態になる。ただし、テレビ側で60コマに補完した滑らかな動きを好む人もいるので、そこは好み次第だろう。

もうひとつは、「放送」では「ノイズエリア解析超解像」が入り輪郭線の回りに見えるモスキートノイズとブロックノイズに対するノイズリダクションが働く。

デジタル放送のノイズパターンを解析してブロックノイズを低減するとともに、モスキートノイズに対してはアニメらしい平坦部を検出してクリアにして見せる。実際に視聴すると放送録画とは思えないほどクッキリとノイズが落ちるので、よりクオリティ面でBDソフトに近づく。

なお、「放送」の設定は、レグザ Z9X内蔵チューナーによる視聴・録画、および東芝製のBDレコーダーであれば「オート」で自動認識できるが、他社のBDレコーダーをHDMI接続している場合には、「オート」ではレグザ自慢のアニメに特化した高画質処理が働かない。いつも視聴する番組が「アニメばかり」かつ、アニメはレグザの内蔵チューナーではなく東芝製以外のBDレコーダーで録画してタイムシフトで視聴しているという人は、映像モードとコンテンツモードの初期値を「アニメ」の「放送」に設定しても良いだろう。

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