「HDR10+ ADVANCED」が正式発表。全体的な輝度向上、ローカルトーンマッピングなど新機能も
HDR10+ Technologiesは、米現地時間12月10日、新たなHDR拡張技術「HDR10+ ADVANCED」を正式発表した。本技術は、Amazon Prime Videoの一部タイトルでいち早く採用されるという。
HDR10+ ADVANCEDは、従来のHDR10/HDR10+のとの互換性を維持しつつ、HDR10+のパフォーマンスを “まったく新しいレベル” に引き上げ、より良い画質を追求可能にするというダイナミックメタデータ技術。
HDR10+ Technologiesの共同マネージャー、ビル・マンデル氏は、「HDR10+ ADVANCEDの開発により、コンテンツクリエイターやエンターテイメント愛好家は、彼らの厳しい要求をも満たす、究極のビデオ体験を実現できるようになります。この新技術が、消費者からプロフェッショナルまで、様々な業界や用途で広く受け入れられると確信しています」と述べている。
またPrime Videoのテクノロジー担当VP、BAウィンストン氏は、「HDR10+ ADVANCEDはストリーミング画質における革命的な飛躍であり、Prime Videoでこの新技術をいち早くサポートできることを大変嬉しく思います。Prime Videoの受賞歴のある豊富な番組カタログの中から厳選した一部タイトルからHDR10+ ADVANCEDを提供し、その後ライブラリ全体に提供範囲を拡大する予定です」とコメントを寄せている。
HDR10+ADVANCEDでは、拡張統計メタデータにより全体的な輝度/階調表現が強化され、色再現性を高めるためにコンテンツクリエイターが色域データを動的に計算可能となっただけでなく、いくつかの新機能も搭載。
主な機能として、特定のシーンで生じるジャダー(カクつきやチラつき)を低減するため、対応するディスプレイ側でスムージング処理を動的に調整できるようにする「インテリジェント・モーション・スムージング」、画面上の特定領域の明るさをクリエイターが細かに制御できるようにする「ローカルトーンマッピング」、コンテンツプロバイダーやエンコーダー側が任意に設定した“ジャンル”に基づき、ディスプレイ側で表示を最適化する「ジャンルベース最適化」、リアルタイム環境光適応に対応したクラウドゲーミングのサポートが挙げられている。



