住まいに溶け込み毎日つかえる、エプソンの新世代3in1プロジェクター「EF-72」は期待を超える充実ぶり!

映像コンテンツは大画面で愉しみたいもの。映画やスポーツ中継は言うに及ばず、ドラマや紀行番組だって大画面のほうが迫力も説得力も桁違いだ。だから最近、VODサービスに対応したスピーカー内蔵の小型プロジェクターが続々登場。そのうえ価格は手頃、壁投写で気軽に楽しめるとあれば、人気を集めるのも当然だろう。
そうした状況下、エプソンが家庭用プロジェクターのラインナップを一新。プロジェクターを “『スクリーンデバイス』から『ライフスタイルプロダクト』に” というコンセプトのもと、サブブランド名を従来の「dreamio(ドリーミオ)」から「Lifestudio(ライフスタジオ)」に変更、家庭用小型プロジェクターのあり方を問う新製品5モデルが発売された。
このLifestudioシリーズの象徴ともいえる製品が「EF-72」だ。光学エンジンには新たに開発した「TRIPLE CORE ENGINE」を採用し、他の小型プロジェクターでは類を見ない3LCD方式×LED光源による明るく鮮やかな4K相当の映像を見せてくれる。
音響もSound by Boseテクノロジーで大迫力。インテリアにマッチするデザインも加わり魅力的な製品に仕上がった。エプソン開発チームへの質疑応答を交えつつ、早速、本機の実力に迫ってみよう。

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日本ブランドならではの細やかさで暮らしに寄り添う新コンセプト
モバイルプロジェクターといえば、円筒形や立方体など形状に差はあれど、どことなく近未来的な雰囲気を漂わせているものだが、このEF-72は違う。天面は木目調で下半分の周囲はファブリックと、シックな佇まいなのだ。プロジェクターとして利用しないときには間接照明として使えるという点も斬新だ。
Lifestudioシリーズは、ライフスタイルに寄り添ったプロダクトとして、インテリアに馴染み毎日使えるデザインを心掛けたという。このアンダーステイトメントな上質感は、本邦プロジェクターメーカーとして豊富な経験を有するだけでなく、サポート体制も万全。国内の住環境やライフスタイルを熟知するエプソンならではの意匠といえそうだ。
形状だけでなく、投写方式も光源も違う。他のモバイルプロジェクターのほとんどはDLP方式を採用しているが、EF-72の投写方式はエプソンならではの3LCD。光源のLEDは他のプロジェクターにも見られるが、EF-72ではまったく新しい技術が採用されている。
それが「TRIPLE CORE ENGINE」だ。エプソン開発チームに話を訊いてみると、「LEDはレーザーと比べて光が広がりやすく光利用効率が低下しがちですが、新方式では赤/緑/青それぞれのLED出力を専用の光路で集光し、液晶デバイスに入射して光利用効率を高めるとともに、従来方式比約40%のダウンサイジングを実現しました」(南雲氏)とのこと。相当気合いが入った製品ということが言外に伝わってくる。
サウンド面も他のプロジェクターにはない特長がある。「Sound by Bose」というコピーからも伺えるとおり、米Boseの音響技術が導入されているのだ。Boseの音、特に定評あるパワフルな低音は映画鑑賞にはマストと言っていいものであり、体験価値向上に直結する。2025年12月現在、Sound by BoseのプロジェクターはLifestudioシリーズの5モデルのみであり、否が応でも期待が高まる。
基本機能もしっかり。自動台形補正機能や障害物回避機能、自動スクリーンフィット機能のほか、投写した壁の色に応じて色味を調整してくれるホワイトバランス自動調整機能も用意されている。
また、縦105°/横180°の範囲で無段階に角度調整できるから、天井投写も無理なく行える。PD対応のUSB-Cポートを装備しており携帯バッテリーで駆動することも。全方位に隙がない、高密度なモバイルプロジェクターなのだ。
明るく色鮮やかな映像と迫力の低音で様々な場面に対応できる
EF-72はOSにGoogle TVを採用しており、NetflixやYouTubeなど主要なVOD/ネット動画サービスを網羅。HDMI入力にも対応するが、部屋間の移動や天井投写といった使い方を考慮すると、ワイヤレスで活用したほうが力を発揮できることだろう。
セットアップはかんたん。壁から2.5mほど離れて設置すれば約100型の画面が現れる。あとは自動台形補正機能や障害物回避機能にお任せ、壁紙が白以外でもホワイトバランス自動調整機能が良きに計らってくれる。フォーカス調整も自動で、最大1,000ルーメンという明るさでGoogle TVのホーム画面が眼前に出現する。
まずは4K UHD BDで『宮古島 〜癒しのビーチ〜』をチェック。夜明けの海のほの暗さも、眩しいくらいの砂浜も、4Kエンハンスメントテクノロジーらしい繊細なタッチで丁寧に描き出す。
色再現性、特にハイビスカスの赤が印象的で、葉の緑色とのコントラストも相まって常夏の島の空気が伝わってくるよう。LED光源らしからぬビビッドな発色は、TRIPLE CORE ENGINEの成果だ。この明るさと色鮮やかさがあれば、どのようなユースケースにも対応できるに違いない。
続いては、4K UHD BD『インターステラー』。CH9は、漆黒の宇宙空間と明るい天体とのコントラストに描画の難しさがあるが、本機は余裕すら感じさせてくれる。3LCD方式だからカラーブレイキングが皆無なこともあり、思わず映像世界に引き込まれる。ワームホールを進むときの衝撃音も、サブウーファーなしでよくぞここまで、というレベルの迫力。これは正直驚きだ。
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