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【特別企画】映画/アニメ/スポーツなど7種類のコンテンツで徹底検証

東芝「4Kレグザ 58Z9X」画質設定使いこなし検証 − コンテンツ別に最適な設定は?

公開日 2014/06/23 11:43 折原一也
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■3DCG&MGVCの高画質作『009 RE:CYBORG』をさらに高画質に観るには?

『009 RE:CYBORG』は、3DCGによるアニメ映画というだけでなく、MGVCで収録された非常に高画質の作品だ。

まず、『009 RE:CYBORG』を視聴する際のベースになる映像モードについては、「映画プロ」がいいのか、「ライブプロ」がいいのかには明確な正解がないが、今回は「ライブプロ」を選んでいる。

「コンテンツモード」については、ノイズや輪郭線の処理については「アニメ」を選び、さらにそのなかで「ハイビットBD」を選ぶのが正解だろう。「アニメ」の設定によって輪郭線はよりクッキリと表示される。

「ハイビットBD」を選択

MGVC対応のBDレコーダーから信号を入力した際に、作品冒頭の香港でテロが発生するシーンの緻密な映像は、レグザ 58Z9Xの4Kクオリティを改めて実感するほど高精細。一方で、よりアップになるベタ塗りのシーンは平坦部と輪郭線検出によりクリアに伸びる。ガラスがキラリと光る様の再現は、「ライブプロ」の方が伸びるので、筆者にとってはこちらのモードで視聴した方が好ましかった。

■サッカー中継『キリンチャレンジカップ2014』では「サッカー/ゴルフモード」が活躍

次は、時期的にサッカーを観戦する機会も増えるだろうということで、『サッカー日本代表vs.ニュージーランド』の試合を録画したBDを持参した。このコンテンツもAVCの3倍モードで録画しているので、全体の精細感は放送よりさらに落ちている。

まず、サッカーを視聴するのであれば、レグザ Z9Xにはその名も「サッカー/ゴルフモード」と名付けられたコンテンツモードが用意されている。このモードの最大の特徴は、グリーンの再現性をより持たせているということだ。

その名もズバリな「サッカー/ゴルフ」モードが用意されている

同モードでは、まず通常の「放送」の設定で有効になる「ノイズエリア解析超解像」の設定がオフになり、平坦部検出をやめて画面全体に超解像がかかる。通常の平坦部検出では、グリーンのピッチは平坦部として検出されるため超解像の対象外として扱われるのだが、本モードでは芝目にも積極的に超解像をかけることで、スタジアムの芝がどれだけ荒れているかまで見分けられるようになるのだ。

さらに、ダイナミックガンマによってグリーンの芝目の違いも現れる。そして100%のオーバーホワイトの信号が入力された際に、そのリニアリティが確保する処理も有効になる。これは屋外中継となるサッカー、ゴルフでは中継メインのため映像信号にオーバーホワイトが必ず含まれてしまっているためで、白のユニフォームなどが白飛びして潰さずにディテールを確認できるようになる。

いざ、「サッカー/ゴルフモード」で試合を観ると、目に見えてグリーンの芝目がよく判るだけでなく、丁度ホワイトのユニフォームを着ていた選手の姿も判別しやすくなった。

■「モードを適切に選ぶことでかなりの高画質を追求できる」

以上、レグザ 58Z9Xを前に長々と筆者の用意したディスクに対して最適な画質モード、セッティングを詰めていったのだが、いかがだっただろうか。従来であれば個別のパラメーター個々に言及するところだが、レグザ Z9Xでは「映像モード」と「コンテンツモード」の2段階でカバーでき、そして個々の設定により東芝の開発陣のノウハウを凝縮させた設定が予め用意されており、このモードを適切に選ぶことでかなりの高画質を追求できる。

せっかくレグザ Z9Xの4K画質を堪能するのなら、簡単なセッティングで大きな画質向上効果を得られる「コンテンツモード」の設定を是非ためしてみてほしい。

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