映画はやっぱりJBL!入門サウンドバー『CINEMA SB580 ALL-IN-ONE』は間違いなしの正統派サウンド
1946年の創業以来、世界中の映画館やレコーディングスタジオで培われてきた「プロ・サウンド」と共に歩み続けてきたJBL。プロフェッショナルのみならず、Hi-Fiオーディオファンや映画ファンも厚い信頼を寄せるブランドだが、サウンドバー市場においてもオーディオメーカーNo.1に到達するなど、躍進を続けている。
そして2025年、JBLのサウンドバーはエントリークラスからフラグシップまで、第4世代へと一挙刷新された。そのラインナップのなかで、「映画はJBL」というブランドの核となる哲学を、さらに手が届きやすいエントリークラスへと浸透させるべく投入された戦略的モデルが「JBL CINEMA SB580 ALL-IN-ONE」だ。
JBLのラインナップには2024年にリリースした「JBL CINEMA SB580」という、サウンドバーとワイヤレスサブウーファーで構成されるモデルも存在するが、本機はそれとは異なり、サウンドバー本体にサブウーファーを内蔵した、3.1chオールインワンサウンドバーとして専用設計されていることが特徴である。
また、JBL CINEMA SB580 ALL-IN-ONEは、日本のユーザーと国内の住環境に合わせて「Dolby Atmos対応&サブウーファー内蔵」を実現しており、グローバルブランドであるJBLとしてはとてもレアな “日本初企画モデル” ということも特筆すべきポイントなのだ。
そこで本稿では、2025年を締めくくるモデルとして新登場したJBLならではの入門サウンドバーの実力に迫る。
独立した専用センタースピーカーによって映画音響で最重要な「セリフ」を第一に再現
JBL CINEMA SB580 ALL-IN-ONEは、やはり「独立した専用センタースピーカー」と導入した3.1ch構成を採用したことが最大のポイントだと言える。
映画の音響において最重要な要素であると、映画制作関係者に取材すると誰もが強調するのが「セリフ」だ。映画というとサラウンドの印象が強いが、いかに臨場感あるシーンであっても、ストーリーと感情を伝える大切な要素がセリフなのだ。
セリフの息遣いやニュアンスが、BGMや効果音に埋もれない。そんな映画のプロが常に求めるサウンドを実現するのがJBL CINEMA SB580 ALL-IN-ONEである。
「ドルビーアトモスバーチャライザー」で没入感の高い再現も併せ持つ
センタースピーカーとフロントLRの各チャンネルに50W、サブウーファーにも50Wのアンプを搭載し、総合200Wのハイパワーでスピーカーを駆動させるシステムとなっており、底面には70×80mmのレーストラック型サブウーファーも投入することで、まるで別体のサブウーファーがあるかのような力強い低域再生も確保している。
もちろん、現代のサウンドバーの必須要件となりつつある最新の立体音響技術であるDolby Atmosにも対応しており、「ドルビーアトモスバーチャライザー」機能によって、サウンドバー単体でありながら、高さ方向の音場を付加された没入感に富むサウンドを実現していることも見逃せないポイントだ。
セリフを重視しながら立体音響による臨場感もカバー、そして重低音もしっかりとフォローする。それらをサウンドバー単体で成し得た、まさにオールインワン設計モデルなのだ。
付属リモコンからは、低音調整機能を5段階、さらにMOVIE/MUSIC/VOICEといったサウンドモードも操作できる。入力端子には、eARC対応のHDMIを搭載しているため、同じくeARC対応のHDMIを採用しているテレビとケーブル1本で接続可能。Bluetooth接続もカバーしている。
セリフに込められた情感を細部まで表現、サイズを超える強烈な低域再現で迫力満点
早速、本機のサウンドをチェックしていこう。はじめに『トップガン マーヴェリック』(4K UHD BD)を再生する。冒頭の空母の甲板シーン、まず耳を惹くのは、センターに軸足を置いた低音の重厚感と、部屋全体を満たすスケールの大きなサラウンド感だ。
戦闘機の離着陸における移動感がはっきりと現れるところは、Dolby Atmosのイマーシブサウンド効果を実感。テストフライトの離陸シーンでは、ジェットエンジンの轟音を、コンパクトボディから想像を超える強烈な振動とパワーで再現する。この臨場感は、サブウーファー別体型モデルに肉薄する迫力だ。
ドラマパートの表現力も印象的。専用センターチャンネルの恩恵は絶大で、俳優の演技のニュアンスが細部まで伝わるほど、セリフに情感が込められて響く。そのうえでBGMは奥行きを持って広がり、セリフと臨場感のバランスの良さにも感心させられる。
アクション映画『エクスペンダブルズ ニューブラッド』(Netflix)から、冒頭のミサイル攻撃から始まる迫力のアクションシーンを試聴してみると、強烈な音の移動感とド派手な爆音、センター重視の実力も感じるエネルギッシュなサウンドが炸裂。「この迫力が出せればアクション映画は完璧」という納得のサウンドだ。
