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公開日 2015/02/18 16:48

ソニー、今後はデバイス/ゲーム/映画・音楽で成長 − '17年度にROE 10%目標

新人事も発表。吉田CFOが副社長に昇任
ファイル・ウェブ編集部
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ソニー(株)は本日、2015年〜2017年度の中期経営方針を発表した。


同中期経営方針では、ROE(株主資本利益率)を最も重要な経営指標として位置づけ、最終年度の2017年度には、ROE10%以上、営業利益5,000億円以上を達成することを目標としている。

2017年度にROE10%以上、営業利益5,000億円以上を目指す

またソニーでは今後、17年度までの成長牽引領域を「デバイス」「ゲーム&ネットワークサービス」「映画・音楽」の3分野に位置づける。

その一方で、これまで力を入れてきたモバイル分野、デジカメ分野は規模を追わず利益を重視する戦略を徹底。また、同社が世界的企業となった原動力であるAV事業は本社から切り離し、子会社化して運営する。

事業運営の基本方針は、一概に規模を追わず、収益性重視の経営を行うこと。また各事業ユニットの自立性を高め、株主視点を重視した経営も強化する。そして事業の特性や市場環境などを判断したうえで、事業ポートフォリオの観点から、各事業を「成長牽引領域」「安定収益領域」「事業変動リスクコントロール領域」のそれぞれに位置づける。

各領域に適した施策によってROE向上を目指す

一律に規模を追わない収益性重視の経営を行う

ソニーの事業のうち「成長牽引領域」と位置づけられたのは、上述の「デバイス」「ゲーム&ネットワークサービス」「映画・音楽」の3分野。デバイスではCMOSセンサーを増産するなど、競争力をさらに高める。ゲーム&ネットワーク分野では、PSプラットフォームとPSNのユーザー数拡大にさらに注力する。

成長牽引領域では、成長に向けた施策と集中的な投資によって売上成長と利益拡大を図る

なおネットワークサービスについては、本日開催された記者会見の質疑応答において、Music Unlimitedの終息などを受けて今後の方向性を訊ねる質問も。これに対して同社社長兼CEOの平井一夫氏は「Spotifyとの提携については、我々のコアコンピテンシーがどこにあるのか議論したなかで、弊社のネットワークサービスでの会員の数や音楽サービスのカタログ数など強みがある。ただ、サービス自体を提供するという点でのコアコンピテンシーについては、提携することでお互いの強い部分での相乗効果を得られのではないかと考え方を改めた」と回答した。

また映画ではメディアネットワーク事業において、視聴率の向上、放送チャネルの拡充により視聴者の拡大を図る。同時にテレビ番組制作事業の強化、映画事業の収益性の改善も行うという。音楽分野では、成長しているストリーミング市場へ力を注ぐ。

また「安定収益領域」事業に位置づけたのはデジカメなどが含まれる「イメージング・プロダクツ&ソリューション分野」、そしてオーディオやホームシアター機器が含まれる「ビデオ&サウンド事業」。

安定収益領域では大規模な投資は行わず、着実な利益計上とキャッシュ・フロー創出を目指す

この2事業について「市場全体の成長は見込めない」としながらも、デジカメにおいては高性能ミラーレス一眼カメラ、ビデオ&サウンド事業においてはハイレゾなど、新しい付加価値の提案を引き続き行う、としている。全体的な方針として、「既存の技術資産を活用し大規模な投資は行わず、固定費の最適化や在庫調整の強化により、利益と投下資本効率の最大化を図る」という。

そして「事業変動リスクコントロール領域」と位置づけられたのはテレビ事業とモバイル・コミュニケーション分野。事業の変動性や競争環境をふまえ、「リスクの低減と利益の確保を最優先とした事業運営」を行うという。

事業変動リスクコントロール領域ではリスク低減と収益性最優先

テレビについてもモバイルについても、同社では「価格競争が激しく、コモディティ化が進んでいる市場」と判断。商品の付加価値向上を図ることはもちろん、地域や商品を厳選することで投下資本を抑え、安定した利益を確保できる事業構造を構築する、と述べている。さらに「事業環境の変化に応じ、他社との提携などの選択肢を継続して検討していく」とも説明し、単独での事業継続以外の選択肢も示唆した。

また、他社との提携なども選択肢に検討するという点については、「出口戦略として、将来的にテレビ事業の売却もありえるのか」という質問も出たが、「具体的な話はない」と平井氏は回答。「モバイルとテレビは事業環境のリスクをどうコントロールするかが重要になってくる。協業や収益性、事業の成長性、市場の環境を見ながら、今後どう成長させていくのかを考えていかねばならないと思っている。そのため、売却や提携を一切考えないということではなく、ダイナミックに考えていかなければならないと考えているということだ」と述べた。

さらに、組織体制や経営チームの再編も行う。4月1日付けで、現 代表執行役 EVP CFOの吉田憲一郎氏が、代表執行役 副社長 兼 CFOに昇任。また現 執行役 EVPで、デバイスソリューション事業担当の鈴木智行氏も執行役 副社長に就任する。

新たな人事体制

また、現在グループ役員、ソニービジュアルプロダクツ株式会社 代表取締役社長を務めている今村 昌志氏は、執行役 EVP 生産・物流・調達・品質/環境プラットフォーム担当に就く。

ソニービジュアルプロダクツ(株)の新社長には、高木一郎氏が就任。高木氏はビデオ&サウンド事業本部長を兼任しながら、新たにグループ役員 ホームエンタテインメント&サウンド事業担当、コンス―マーAV 販売プラットフォーム担当も兼ねる。

そのほか、現 業執行役員 SVP デジタルイメージング事業本部長の石塚茂樹氏は、執行役 EVP イメージング・プロダクツ&ソリューション事業担当 プロフェッショナル・ソリューション事業本部長に就任する。

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