トップページへ戻る

ニュース

HOME > ニュース > モバイル/PCニュース

公開日 2022/04/03 11:31
バッテリー残量は3%

クレバスに落ちたスノーボーダー、iPhoneの緊急SOS機能と3Gで命が助かる【Gadget Gate】

Kiyoshi Tane
あるスノーボーダーがクレバスに転落したものの、iPhoneの緊急SOS機能により救急隊と連絡が取れ、命が救われたと報じられている。

この機能により人命が救助されたケースは珍しくないが、今回は「iPhoneのバッテリー残量がほとんどなかった」ことと「(日本では停波の流れにある)3Gによる連絡が取れたこと」が注目を集めている。

英国のスノーボーダーTim Blakey氏は、3月にスイス・ツェルマット(マッターホルン山の麓)近くの氷河で滑降していたところ、トラブルに見舞われた。標高約1万フィート(約3000m)の地点で、雪に隠れたクレバスに転落してしまったのだ。

落下した地点は5m下で、脆いスノーブリッジ(クレバスの上にできた自然の雪塊)に辛うじて引っかかったという。ピンチを脱しようにも身動きが取れなかったBlakey氏は、助けを呼ぼうとiPhoneを確認してみると、バッテリー残量はたった3%、選択肢は限られていた…と、海外メディアの7Newsは伝えている。

Image courtesy:Tim Blakey

そこでBlakey氏は、iPhoneで緊急SOS機能を使って緊急サービスを呼び出せることを思い出した。公的な緊急サービスだけではなく、自ら指定した緊急連絡先(家族や知人など)へ、位置情報をテキストメッセージで送ることもできるのだ。

通報を受けてすぐにレスキュー隊が到着し、足首を怪我したBlakey氏はクレバスから助け出され、病院に運ばれた。その日の夜に、彼はロンドンに戻る飛行機に間に合ったそうだ。

この出来事をBlakey氏はInstagramで振り返り、救助隊にどう恩返しをしたらいいか「まだわからない」と語っている。また「iPhoneのサイドボタン5回クリック(iPhone 7以前の場合)で緊急通報」という操作方法が、「画面が常に水滴まみれのときには特に素晴らしい」と高く評価。さらに通信キャリアに対しては「私に3G接続と氷の下5mで3%のバッテリーを与えた」(そうした条件のもとで通信できた)と感謝を示している。

iPhoneのほか、Apple Watch Series 4以降の転倒検出機能(激しく転んだことを検出した後、1分間なんの動きもなければ緊急SOSを発信する)により命が救われたとのニュースも珍しくはない。

しかし、電波が届かなければ、どんな優れた人命救助のしくみであっても役に立たない。日本では3G通信は停波される流れにあり、3月31日のauを皮切りに、ソフトバンクは2024年1月、NTTドコモは2026年3月末と停波が続く。契約数の減少や経営資源の節約のためやむを得ないが、4Gや5Gのカバー範囲も十分に確保が望まれそうだ。

Source:7news,Tim Blakey(Instagram)



※テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」を近日中にローンチ予定です。本稿は、そのプレバージョンの記事として掲載しています。

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新

WEB