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公開日 2025/09/03 06:30
LGやKEF、TCLブランドの最新製品を多数展示!

最新のAV機器でどこまで音楽フェスを再現できる!? PHILE WEBイベント「おうちでフェス」現地レポート

編集部 : 伴 修二郎

いまや夏の風物詩となった野外音楽フェスティバル。昨今ではFUJI ROCK FESTIVALやサマーソニックなど、多くの人気野外フェスが放送・配信されるようになった。近年国内で猛威をふるう酷暑もあいまって、夏フェスをあえて現地ではなく、涼しい自宅で楽しむという方も増えていることだろう。


それに伴い、先日8月15日(金)・16日(土)の2日間にわたり、「いま手に入る最新のAV機器で、どこまで音楽フェスをリアルに再現できるのか?」をコンセプトに掲げたPHILE WEB編集部プロデュースのリアルイベント「おうちでフェス」が、二子玉川 蔦屋家電 2F EVENT SPACEで開催された。本稿ではその模様をレポートしたい。


LGの97型有機ELテレビ+KEF初のサウンドバーによるプレミアムな「大画面テレビシアター」


本イベントでは、最新の大型テレビやサウンドバーを活用した大画面テレビシアターと、スマートプロジェクターを白壁に投影した大画面シアターによる、主に2つの体験スペースを用意。自宅にいながらにして迫力と臨場感を楽しめる、その名も「おうちでフェス」、その醍醐味を実際に体感することができた。




イベントスペースのようす



会場内にはアナログレコードや関連雑誌などをディスプレイしてイベント空間を演出した



2日間ともイベントは、終日予約不要な入退場フリー形式で実施。また、来訪者の方に向けてはPHILE WEB編集部スタッフによる展示機器の解説や、リビングシアターのつくり方を紹介するデモンストレーションが適宜実施され、参加者からの質問に答える場面も多く見受けられた。


まず大画面テレビシアターでは、LGの97インチ有機ELテレビ「OLED97M5」と、KEFのサウンドバー「XIO」という最新製品の組み合わせを提案した。そして同スペースには、展示ブースに隣接する家具ブランドarflex(アルフレックス)のソファも配置し、快適でゴージャスなホームシアター体験が味わえるリビング空間を演出。



大画面テレビシアターのようす。テレビはLG「OLED97M5」


今回展示されたLGの「OLED97M5」は、有機ELテレビとしては国内最大サイズを誇る97インチの有機ELテレビ。中々お目にかかることの難しいその実機を、一足先にチェックできる貴重な機会となっていた。


有機ELとは、ひとつひとつの画素が自ら光る “自発光方式” のディスプレイをさす。黒い部分は完全に光らないことで、液晶では表現が難しい “本当の黒” を表現することが可能で、それにより非常に高いコントラスト比を実現し、暗いシーンでも階調豊かに描き出せるのが特徴。



デモ再生のコンテンツには、WOWOWより提供いただいたジャズドラマー石若駿率いる次世代バンドのライブ「JAZZ NOT ONLY JAZZ」を主に再生


映像エンジンには、AIプロセッサーを搭載した「α11 AI Processor Gen 2」を搭載する。ディープランニングによって進化したAIエンジンによって、フレームごとに明るさや音声をリアルタイムで最適化してくれる。


バックライトなしの有機ELパネルは、液晶パネルと比較して明るさが劣るイメージもあるが、本製品では進化した「Brightness Booster」テクノロジーを導入することで、有機ELでも明るく、かつ鮮明な映像美が楽しめるのも特筆すべき点となっている。


もう1つ、付属の別体チューナー「Zero Connect box」とテレビを接続することで、最大4K/120Hzの映像・音声の無線伝送を実現している点も大きな特徴。これにより、ケーブル類の配線を最小限に抑えることができ、リビング空間をすっきりと自由なレイアウトにすることができる。




付属の別体チューナー「Zero Connect box」



本展示でも極力ケーブル配線を抑えてすっきりとしたレイアウトを実現した



本展示ではテレビ横に設置されたZero Connect boxだが、電源ケーブルさえ接続すればテレビから最大10m離れた場所に設置も可能。また、複数のHDMI入力端子も搭載しており、後述するサウンドバーやレコーダー、ゲーム機、プレーヤーなどの外部機器との接続もZero Connect boxに任せられる。


有機ELの映像美と色再現性を最大限引き出しながら、ワイヤレス設置を実現。高いデザイン性も備え、価格は4,510,000円(税込)。まさに “プレミアムテレビ” と呼ぶにふさわしい一台となっている。


続いてこの大画面シアターのサウンドを担ったKEF「XIO」は、今年7月に発売されたばかりのKEFブランド初のサウンドバー。本展示では上述したZero Connect boxのHDMI端子からテレビとの接続を行い、大画面映像とともにそのサウンドを体感することができた。



KEF「XIO」(予想実売価格 : 税込330,000円前後)


KEFは、オーディオファンであれば一度はその名を耳にするであろう、イギリスの名門スピーカーブランド。その音質の高さによって世界中のオーディオファン、音楽ファンを魅了している世界的ブランドから、今年満を持してサウンドバーが登場している。


5.1.2chのサラウンド再生に対応しており、12基のドライバーユニットおよび12台のクラスDアンプを搭載。Hi-Fiオーディオ機器と同等クラスの音質と性能を兼ね備えている。


オーディオブランドとして長年培ってきた独自の高音質技術を惜しみなく投入しており、ブランド独自の同軸ドライバーユニット「Uni-Qドライバー」をサウンドバーの形状に合わせ再設計して搭載。特に55型以上の大型テレビに適したモデルとしており、まさに今回の97インチテレビとの組み合わせにはうってつけとなった。



ブランド独自の同軸ドライバーユニット「Uni-Qドライバー」を搭載。今回のような大型テレビとの組み合わせに適したモデルとなっている


サウンドシステムは上述の通り5.1.2ch構成で、フロント(LR)/センター/上向きスピーカー(LR)として6基の小型版Uni-Qドライバー「Uni-Q MX」、サラウンド(LR)として2基のフルレンジスピーカー、また低域用に4基の「P185ドライバー」を採用している。最大出力は820Wで、リビング空間にKEFならではのピュアで精密なサウンドを満たせる。


Dolby Atmos/DTS:X(※LG TVは非対応)/360 Reality Audioといった立体音響フォーマットに対応しているほか、モノラルおよびステレオによるコンテンツに対しては、高度なアップミキシング技術によって音場をインテリジェントに拡大して、空間オーディオ化を図れるのも魅力。


さらに、設置環境に合わせてイコライザーやドライバー動作を自動で最適化してくれるため、誰でも手軽に最良の音響空間を作ることが可能。映画はもちろん、音楽再生でもHi-Fi並みの性能を備え、「ワンバーで本格オーディオ」を実現する希少なモデルだ。




電源オンオフや再生/一時停止、音量調整など基本操作が可能なタッチボタンを天面に装備



側面部のイメージ。KEFサウンドバーは専用アプリで操作可能だが、本デモ視聴ではKEF独自の音響調整が施されたデフォルトモードで再生した



併せて、このXIOの横に設置されたのが、同じくKEFのサブウーファー「KC62」。25cm角ほどのコンパクトな筐体ながら、6.5インチフォースキャンセリングドライバーを2基搭載し、1,000W出力を実現。このサブウーファーを組み合わせたことで、驚くほど深くインパクトのある低音をかなえ、より臨場感あふれるリスニング体験が味わえる。




KEF「KC62」(価格 : 242,000円)



サウンドバーXIOとサブウーファーを組み合わせ、低音域再生を強化した



元々LGの83インチテレビの購入を検討していたという参加者の一人は、「やっぱり大きい方が迫力ある!価格差はあるけど、でもどうせなら97インチの方がいいかも」と、今回大画面テレビシアターのデモ視聴を終えて97インチテレビの購入も視野に検討してみるとのこと。


また、サウンドバー・システムによる音響面については、「元々音のことは考えていなくて、テレビの音で良いかなと。でもサウンドバーでこれだけの音の迫力があるなら、こちらも検討してみたい」と笑顔で語ってくれた。




サブウーファーも組み合わせることで、バンド演奏におけるベースやドラムのキックといった低域も精密に再現していた



そのほかアルフレックスのソファを組み合わせてリビング空間を演出



国内未発表モデルも!TCLスマートプロジェクター3製品がかなえる「 “お手軽” 大画面シアター」


続いて、プロジェクターによる大画面シアター展示では、TCLブランドのスマートプロジェクター3モデルを設置。既に発表されている「C1」に加えて、国内未発表(※記事執筆時点)モデルである「A1s」と「Play Cube」も用意した。なお、A1sとPlay Cubeの視聴デモは本展示が国内初となり、未発表モデルをいち早く体感できる場となった。



スマートプロジェクターによる大画面シアターのデモのようす


TCLブランドは、現在世界第2位のテレビ販売実績を誇る中国メーカー。昨今の液晶テレビでは主流となっているmini LEDの技術を開発したメーカーであり、現在日本ではテレビのイメージが強いブランドとなっているが、最近ではスマートプロジェクターの展開もスタートさせている。


国内未発表モデル「A1s」は、2kg未満という軽量設計でありながら、16W出力のスピーカーを内蔵するなど音質面にも定評のあるスマートプロジェクター。価格は55,000円(予価)。



TCL「A1s」(予価 : 55,000円)


4.45型の液晶パネルを用いたLCD方式を採用しており、30,000時間以上の光源寿命を実現する。投影サイズは45インチから150インチで、明るさは600 ISOルーメン。解像度は1080p(1920×1080)のフルHD対応で、4Kコンテンツの入力や、フルHDのダウンコンバート出力もサポートしている。

また、フレームごとに明るさ・コントラスト・色彩を自動で最適化するTCLの独自技術「TrueHueテクノロジー」を採用する。人工的で不自然な色調を抑制することで、まるで肉眼で見ているかのような自然な色合いを再現し、映像の本来の奥行きを引き出すとしている。



昼間の室内でも鮮明に映せることをアピール


調整機能は、「オートフォーカス」や「自動台形補正」機能をはじめ、障害物を自動検知して回避する「障害物回避機能」、画面位置を賢く自動で調整する「自動スクリーン調整」など多数搭載。スムーズで手間のかからないセットアップをかなえる点もアピールした。OSはGoogle TVを搭載する。


サウンド面では、8W+8Wのステレオスピーカーを内蔵する。ピーク出力最大85Wに対応しており、Dolby Atmosにも対応。加えて大きめのサウンドチャンバーと3つのパッシブラジエーターを備えることで、歪みを抑えた豊かで力強い重低音が楽しめる。




8W+8Wのステレオスピーカーを内蔵。Dolby Atmosにも対応し、コンパクトながら迫力あるサウンドが本機一台で楽しめる



調整機能の実演デモのようす。フォーカスが自動的に合い、台形補正も精度高く行えるさまが確認できた



本機の内蔵スピーカーによるデモコンテンツ再生では、コンパクトなサイズ感以上に力強く広がりのあるサウンドが空間を満たし、参加者の方からは「こんなに小さくてもこれだけ音が出せるのであれば充分!」という声が挙がっていた。


「C1」は、先日国内発表がなされて注目を集める、コンパクトながら最大120インチの大画面投影を実現したフルHD対応ポータブルプロジェクター。価格も35,990円(税込)と一番安価ながら、必要な機能をしっかりと搭載した高コスパモデルとなっている。



TCL「C1」(価格 : 税込35,990円)

 

約1.77kgと片手で持ち運べるコンパクト設計で、40〜120インチの大画面投影が可能。3.0型の液晶パネルを用いたLCD方式を採用し、解像度は1080p(1920×1080)のフルHDに対応、4Kコンテンツのデコードもサポートする。

また、A1sと同様にTCLの独自技術「TrueHueテクノロジー」を採用する。明るさは230 ISOルーメンを実現し、A1sには劣るものの、価格帯以上の映像投影を実現してくれる。


本製品の特筆すべき点が、本体に備える、285度から調整が可能なジンバル一体型グリップ。あらゆる角度からシームレスに映像投影することが可能で、天井投影なども手軽に行えるため、限られたスペースの中でも大画面投影を楽しむことができる。




285度から調整が可能なジンバル一体型グリップを装備



デモ視聴ではジンバルを動かして天井への投影も行い、ベッドでの視聴などにも最適な点を紹介した



本体内部には長寿命を実現するという完全密閉型光学エンジンを搭載。IPX5規格の防塵性能に準拠するほか、30,000時間以上の光源寿命を備えることでメンテナンス作業を最小限に抑えられる。


サウンド面では8W出力のスピーカーを内蔵し、Dolby Audioにも対応する。そのほか、A1sと同様の各種調整機能をサポートしており、Google TVも搭載している。


国内未発表モデル「PlayCube」は、キューブ型の筐体を組み合わせたような独特な立方体形状のポータブルプロジェクター。価格は100,000円(予価)。



TCL「PlayCube」(予価 : 100,000円)


コンパクトかつ約1.22kgという軽量設計ながら、30インチから最大150インチまでの投影が可能。DLP方式を採用しており、0.33インチDMDチップを搭載している。明るさは750 ISOルーメン。


本製品の最大の特徴は、本体に90°回転機構を備えることで、壁だけでなく天井や床にも簡単に投影ができる点。ルービックキューブのような要領で筐体をひねることで、C1と同様に「今日は天井に映画を映してゴロゴロ」といった使い方を実現する。


解像度は1080p(1920×1080)のフルHD対応で、4Kコンテンツの入力も可能。フルHDのダウンコンバート出力もサポートしている。色域はREC.709規格を124%カバーするほか、低照度環境に最適化された設計により、暗いシーンでも微妙な暗部の階調まで忠実に再現できる。


また、高コントラストや豊かな奥行き、そして自然な色再現が可能な「ImmersiColorテクノロジー」の採用や、特注の高屈折率ガラスハイブリッドレンズを採用することで、一般的な設計に比べて約30%高い鮮明度を確保しているとのこと。調整機能も他2モデルと同様の機能を備えるほか、最大5W出力のスピーカーも内蔵している。



レンズは特注の高屈折率ガラスハイブリッドレンズを採用することで、一般的な設計に比べて30%高い鮮明度を確保


さらに、大容量の66Whバッテリーを内蔵しており、最大3時間の連続使用が可能。30分の充電で1時間使用できる急速充電にも対応し、キャンプなどのアウトドアやイベントなどでも活用できる。上記2モデルと同様に各種調整機能もサポート。映像と音をどこでもすぐに “ひとひねり” で楽しめる、新しいポータブルプロジェクターとなっている。

参加者の中からは「(PlayCubeを指して)こんなに小さいんですね!」と、プロジェクターのコンパクトさに驚きの声が挙がることも。「とりあえずポンと置けばいいし、天井に映せるので便利」と、自動調整機能をはじめとする高い利便性も好評だった。また、デザイン性の高さもあってか、スマートフォンで製品の写真を撮られる方も見受けられた。



デザイン性も評価されており、見事「2025 IFデザイン賞」を受賞している


最新システムによる “おうちでフェス” 体験にさまざまな声。イベント参加者のコメント一覧


今回の「おうちでフェス」イベントに参加された方々からは、以下のようなコメントが寄せられた。最後にその一部を抜粋してご紹介したい。


LGの有機ELテレビ&KEFサウンドバーによる大画面シアターについて



「たしかにこれだけの大画面だと本当にフェスに来ているように没入できる。(有機ELは)画質がよいとはなんとなく知っていたが、本当にきれい。サウンドバーの臨場感にも驚いた。テレビの大きさに見合った迫力ある音があるので、本当に楽しめる」


「(アルフレックスの)ソファを見に来たのだが、テレビとの距離が短くてこの距離感はとてもいい。ライブに没入できる。ワイヤレスでテレビとつなぐことができるのもいい。テレビの置き場所の自由度が高まると感じた」


「(KEFのXIOは)インテリアになじむ。オーディオって黒いイメージがあるけれども、シルバーとかホワイトだと部屋にマッチして(良い意味で)家電って感じがしない。テレビも壁掛けだと浮遊感があっていい。価格を度外視すれば、ソファも含めてもうこのままのセットでほしいくらい(笑)。これなら友達を呼んで一緒にフェスパーティをやってもいいかな」


TCLスマートプロジェクターによる大画面シアターについて




視聴用のチェアはLIVING HOUSEからお借りしたものを使用した


「実はプロジェクターが目的ではなく椅子に座りに来たが、思わず映像に見入ってしまった(笑)。明るい部屋でもしっかりと映像が見えるので驚いた。音も充分、自宅ではここまで大きく映せないけど白い壁はあるので、価格もそれほど高くないし購入を検討してみたい」




「(C1に対して)いま、これYouTubeで話題になっていて、価格が安いのに性能がよいとか。(天井投影をしてみて)いつも寝る前にスマホでYouTubeとかを見ているけど、こっちの方がいい」


「(A1sとPlayCubeの映像に対して)いまのプロジェクターってこんなにきれいなんだと。(プロジェクターは)設置はめんどくさいし、映像も真っ暗にしないと見えないという偏見があったが、このレベルであれば購入を検討したい。(PlayCubeに対して)こんなに小さくてもこれだけの音が出せるのであれば、充分だと思う。これなら本当に自宅にいながらにしてフェスを楽しめそう」


 


◇◇◇


 


最新の大画面シアターシステムを国内未発売の注目製品を交えて体感できる貴重な機会となった今回の「おうちでフェス」イベント。


2日間にわたり、未発売のテレビ&プロジェクター製品を一目みようと来場された方や、お盆休み期間と相まって蔦屋家電に訪れていた家族連れの方など、多くの方々に足を運んで頂き、盛況のうちに幕を閉じた。



会場となった二子玉川 蔦屋家電


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