公開日 2026/04/02 06:30

防音/防振/音響にこだわる防音賃貸マンション「サウンドプルーフ ステージ」、シアターモデルルームを体験

D-85相当、大音量&重低音でも音漏れなし!
編集部:松原ひな子
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独自の多重防音構造を採用する防音賃貸マンション “サウンドプルーフシリーズ” を手掛けるツナガルデザイン。新たな「サウンドプルーフ ステージ」では、特許技術に基づく独自の構造・設計によって、防音・防振に加え、音響設計が一体となった。「没入型シアタールーム」を体験できるモデルルームも常設しているとあって、さっそく訪ねてみた。

桜新町駅の近くに建設された防音賃貸マンション「サウンドプルーフ ステージ桜新町」

防音賃貸マンション「サウンドプルーフ」とは

サウンドプルーフシリーズは、シアター観賞をはじめ、さまざまな楽器の演奏やバンド合奏、音楽制作やレコーディングも可能な、スタジオレベルの遮音・防振性能を実現する “防音設計の賃貸マンション” だ。

自宅でいつでも快適に趣味や活動に打ち込める環境を提供するとともに、全室にシアターシステムが備わっている「サウンドプルーフ シアター」、2階以上でもダンスが可能な「サウンドプルーフ プロ」など、多様なコンセプト展開も積極的に行っている。

「サウンドプルーフ」は、シリーズによって異なる性能を備える

サウンドプルーフシリーズは全23棟(2026年4月現在)を構える。共通して高い遮音性・防振性を得られる多重防音構造、コンクリート躯体の中にそれぞれ独立した住戸を浮き構造で造る「ボックスインボックス構法」を採用する。

新たな「サウンドプルーフ ステージ」は、従来の遮音・防振性能に加え、音響設計という視点を追加したことが大きな特長だ。“入居者が主役となり、人生を輝かせる舞台” をコンセプトに、より観賞や演奏を楽しめる空間として設計されている。

「サウンドプルーフ ステージ」における防音/防振/音響の構造コンセプト

自身も6ピースバンドのメンバーとして演奏している代表の大塚氏は、新たなシリーズの展開について「自分が楽器をやる中で『あったらいいな』と考えたことや、入居者様からいただいた声に応え続けた結果です」と明かす。

「世界基準の遮音・防振による安心は前提として、反響が音の響きを曇らせる、低音がブーミーになることがなく、日常的に “いい音” が得られる音響設計を目指しました。もっと映画が見たくなる、演奏したくなる、音楽をつくりたくなるような環境が、サウンドプルーフステージにおける標準設備であると考えています」(大塚氏)

ツナガルデザイン株式会社 代表取締役 大塚五郎右エ門氏

サウンドプルーフステージ全戸に対して遮音性の試験、重量衝撃音の試験、音響設計の試験を日本音響エンジニアリングにて実施。モデルルームの実測値はDr-90、Lr-30、RT60-0.31秒

遮音、防振、そして音響も取り入れたシアターモデルルームを体験!

サウンドプルーフステージ桜新町は、東急田園都市線「桜新町」駅より徒歩8分、間取りのパターンが異なる全12戸を用意する。

モデルルームは隣り合う101号室と102号室で、もっともコンパクトなAタイプ、1LDK/32.4平米の間取り。Aタイプの防音室は、約9.1畳のリビングダイニングと約3.2畳の洋室からなる。リビングダイニングに、101号室はドラムセット、102号室はホームシアターがそれぞれセッティングされている。

101号室

102号室

間取りはほぼ同様だが、Aタイプのうち角部屋はA1、中部屋はA2として区分される

まずは遮音・防振のデモンストレーション。102号室にてIMAX Enhancedのデモディスク(4K Ultra HDブルーレイ)から、重低域が多分に含まれるロケットの打ち上げシーンを、隣席同士での会話が困難になる程度の大音量で再生。そのまま101号室に移動して、聞こえを体験した。

部屋を出て扉を1枚ずつ閉めていく段階から遮音されていくのを感じていたが、いざ101号室のリビングで耳を澄ましたり、隣接する側の壁に耳を当てたりしても、音や振動はまるで感じられなかった。むしろ外からの透過音がない分、静かで落ち着くほどである。

次に101号室でドラムの演奏も試してみる。今回は周囲の音圧レベル(dBA SPL)を正確に計測できるアプリ「デシベル X」を用いて、隣室の102号室でドラムの音が聞こえるか計測し、数値的な検証を行った。

101号室のリビングにいると生ドラム演奏の衝撃を肌で感じるほどだが、アプリでは、もっとも強い音が出るというバスドラム(キック)の打撃音にも、数値の変化はほとんど確認されなかった。

四つ打ち、連打など叩いてもらい、音が漏れるかを検証

写真のiPadに写っているのは102号室にあるまた別のiPad。ドラム演奏時、数値に大きな変化は見られなかった

それもそのはず、サウンドプルーフステージにおける遮音性能は100dB(500Hz)、D-85等級相当を目標値としている。これは隣接住戸のグランドピアノの演奏音が「聞こえない」、生ドラムの演奏音が「ほとんど聞こえない」レベル。夜間は音圧制限を設けており、内外の音漏れを意識せず日常生活をおくることができるのである。

入居に際して、8時から24時までは最大120dBまで、以降の夜間から早朝までは最大100dBまでという時間帯別の音圧制限を設けている

特許に基づく独自の防音・防振技術

高い遮音・防振性能は、特許取得の「鉄骨フレーム構造体」に基づき実現されている。上述のボックスインボックス構法における建物の躯体は、一般的なマンションより厚い200mm以上のコンクリートを採用している。

防音マンションは各住戸を上から吊り、床と壁のみを絶縁する構造が一般的だが、サウンドプルーフ ステージの防音室はドア部分も含め、天井、壁、床のすべてにおいて躯体から絶縁されている。これによって共振を防ぎ、非常に高い防振性、ひいては遮音性も確保している。

住戸の重量が重くなるため、躯体からの新築が必須となる。これまでのシリーズも含め、ツナガルデザインが土地を購入、デベロッパーとなり、0からマンションを新築しているからこそ可能なのだという。

壁だけではなく、天井や床も鉄骨フレーム構造体

天井および床は、上下階に振動が伝わらないよう、ゴム製の防振材を使用。加えて、床は衝撃音や重低音が階下に伝わりにくい湿式コンクリート浮床構造となっている。

ほか、音が漏れやすい「孔」もそれぞれ対策。掃き出し窓は防音ガラスを用いた三重サッシ。空調設備および換気口といった室外と通ずる機構には、外側に独自の遮音機構を設けて音を減衰させている。

リビングダイニングとキッチンを隔てるのは、空気層を設けた二重ドア。扉を閉めるとパッキング機構が動作して気密性を高める仕組みとなっている。玄関もエアタイトドア仕様で、共用廊下への音漏れを防ぐ。

ベランダ側の掃き出し窓は三重サッシ。断熱性が高いこともメリットで、夏は涼しく冬は暖かい

三菱電機「換気空清機ロスナイ」を備え、密閉時も24時間換気および空清が稼働

サウンドプルーフ ステージ桜新町では、室外機および換気口に高さ1.2mのフード機構を設けて、通気性はそのまま音漏れを減衰させている

リビングダイニングとキッチンの間仕切りは二重ドア

玄関ドアは気密性の高いエアタイト仕様

新シリーズは視聴や演奏の “満足感” までこだわった

もうひとつ、音響設計が施されている点も特徴である。基本的には賃貸マンションとして、さまざまな用途に対応できるフラットな特性を目指して設計されている。

「楽器演奏で音の余韻を楽しめて、映画視聴や音楽制作も可能なライブすぎない環境」として、残響時間(RT60)は0.3秒前後を目指しているという。リビングで手を打ってみると、反響も少なく特定の音域が消える感覚もない、絶妙な塩梅だ。

音響は主に吸音が調えられている。天井に50mmのGCボードを備えるほか、壁は有孔ボードを用いた吸音壁をバランスよく配置。従来のサウンドプルーフでは後から吸音材を追加する住戸が多かったが、サウンドプルーフ桜新町においては調音を標準とすることで、用途の幅が広げることができたのだという。

天井(部屋の長辺に対して平行な中央部分)に50mmのGCボードを造作。両端はベニヤ仕上げで天吊り設置などのDIYが可能。内側は鉄骨フレームのため耐荷重も高い

壁は有孔ボードを用いて吸音と反射のバランスを調整

さらに天井高は2,450mmと、日本の一般的な住宅より100mm高い設計。これによって音の響きが伸びやかになるだけでなく、シンメトリーの箱で起こりがちな定在波の発生に対策している。

防音室ながら日常生活にも障りのない開放感のある空間となり、ダンスの振り付けで大きく動いても問題ないなど、副次的な効果も大きい。

実際に102号室で4K/100型スクリーン&9.1(5.1.4)chサラウンドも体験できた。IMAX Enhancedのデモディスクでロケットの打ち上げシーンを再生すると、発射時の轟めく重低音はブーミーにならず迫力満点、ロケットが上空に向かうにつれて音源も移動し、定位感もよく感じられた。

森の中で複数の人物が会話するシーンでは、セリフの明瞭さ、環境音との分離感も良好。さらに定位感のよさも再確認できた。映画視聴にも適した音響設計といえそうだ。

機器は大塚氏がスタッフとともにDIYで設置。プロジェクターはリビングでも明るく、投写距離が短いJMGOの4K対応モデル「N1S Ultra」を天吊り

スクリーンはシアターハウスの100型電動スクリーン。「センターを合わせるのに苦労しました」と笑う大塚氏

サラウンドは9.1(5.1.4)ch。サブウーファーを含め、スピーカーはDALI “OBERONシリーズ” “OPTICONシリーズ” で揃えている

Dolby Atmos再生用のトップスピーカー4基は天吊り設置

AVアンプはIMAX Enhanced対応のデノン「AVR-X4500H」。再生はソニーの4K Ultra HDブルーレイプレーヤーで行った

ほかリビングダイニングには、DTM制作、レコーディングなどに向けて、200Vの壁コンセント1系統を装備。部屋の角をつなぐようにガイドレールが入っており、天井や壁を伝って配線が可能。賃貸でも、モール不使用でケーブル類を隠蔽できる。

片側の壁は全面鏡となっている。鏡のセンターと部屋のセンターを合わせているほか、中央に線が入らないよう3面鏡を採用。カーテンレールを備えており、オン/オフの切り替えや吸音の調整として、カーテンの取り付けに対応する。

壁コンセントは、通常の100Vに加えて、200Vを1系統装備

天井と床のガイドレールによって、床にケーブル類が散らかるのを防ぐことができる

101号室と102号室を含め、全面鏡によって高級感を演出。ダンス、楽器演奏のフォームチェックなどにも活用できる

制約のない「新しい暮らし」を提案する

入居者は自由にいつでも趣味が楽しめるため、住居として防音賃貸マンションを選択する方が半分以上だという。窓際を寝室スペースに、リビングダイニングは居住スペースとして床座様式で生活するパターンが多いとのこと。作曲家が入居して、そのまま部屋で録音まで行い、各プラットフォームに配信された例もある。

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リビングダイニングと洋室の間に開閉可能な間仕切りを設けている

サウンドプルーフシリーズは、これまでアップグレードを重ねる形で展開してきた。その本質は単に防音室をつくることではなく、住居の制約を解消することで、入居者に自由な暮らしや自己表現の場を提供することなのだという。

最新のサウンドプルーフ ステージで得たノウハウを糧に、高水準の防音・防振技術を持つマンションデベロッパーとして展開を続けるツナガルデザインの進化・深化を、今後も期待したい。

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