PR 公開日 2023/11/09 12:00

ビクター「EX-DM10」レビュー。伝統の“ウッドコーン”搭載機はインテリアにも馴染む「紛れもない本物」だ

「手軽さと音質を見事に両立する一台」

続いてはAndroidスマホともaptX HDで接続し、Amazon Musicでホセ・ジェイムズのアルバム 「リーン・オン・ミー」から『ジャスト・ザ・トゥー・オブ・アス』をULTRA HD音質(44.1kHz/24bit)で聴いてみた。一聴して大きな音質差は感じないが、よく聴くと楽器やボーカルの密度もあり、ノリの良い低域によってとにかく音楽が楽しく聴こえるのが嬉しい。

続いてUSBメモリをフロントパネルのスロットに装着して、オールドジャズのスタンダードとして知られるビル・エヴァンス「Someday My Prince Will Come(邦題:いつか王子様が)」のハイレゾファイルを再生した。エヴァンスのピアノが美しく部屋に響き、スコット・ラファロのベースも軽くならずリズムを下支えする。僕は最初、パソコンで原稿を書きつつ本機で音楽を再生し、気持ちよく “ながら聴き” していたのだが、ピアノタッチのディテールが明瞭で音楽的にもしっかりと聴けるため、ふとした瞬間に手を止めて本機の音に聴き入ってしまった。

フロントパネル部。各種操作ボタン類に加えてUSB入力も装備

ここまで試聴して感じたのは、EX-DM10は当初の想像よりも音がかなり良かったことだ。興味を持ったので開発者から話を聞いてみたところ、特に音のチューニングに手を抜いていないことにそのポイントがある。

その一端を話すと、スピーカーユニットの口径が6cmと小型化され、それにより振動板面積が小さくなったので、振動板中心にあるキャップを今まで使っていたカバ材からチェリー材に変えたことで音に芯が出るようになったそうだ。

また、 小型シャーシを採用したことで必然的に音が真ん中に寄ってしまう課題を解消するために、キャビネット内部天板の補強剤を音が広がるように外側に向けて取り付けたそうだ。最近はDSP(デジタル・サウンド・プロセッサー)を使って擬似的にサウンドステージを広げる手法もあるが、EX-DM10はそれに頼らず物理的な対策をコツコツと行っていることに感心した。

ここまでは音楽再生を行なってみたが、EX-DM10の機能である録音機能も試してみたので、最後にそれを紹介したい。「FAT32」形式でフォーマットしたメモリを装着して、録音したいソース「TUNER」「AUX(外部入力)」を指定し、録音品質を「128kbps」「192kbps」から選択する。ここではラジオを録音してみたが、録音を始めたいところで録音ボタンを押せば開始できるシンプルさで、曜日や時刻を指定するタイマー録音機能も搭載されている。昔からあるスタンダードな録音方法だから、年配の方でも使いやすいはずだ。

本機のリモコン

■コンパクトな一体型だがオーディオとして「紛れもない本物」



まとめとなるが、EX-DM10について総合的に感じたことは、まずウッドコーンを搭載したことで、ボーカルと楽器それぞれの音色が良く、さらに高音域から低音域までの各帯域の表現力も高く、サイズの印象以上に迫力のある低域再生能力を持っているということ。

さらにいうなら、サウンドステージ表現が自然だったことも印象的だった。パッと見て同じような大きさのコンポーネントは他にもあるが、正統派のサウンドにより、長時間聴いていても疲れない。

それでいて、コンパクトなサイズとデザイン性にも優れることで、インテリアにこだわったリビングから机の上、寝室まで設置の対応力がある。スマホやラジオなど現代のソースに対応しつつ、昼間は本体のウッドコーンスピーカーからの音で、そして夜はヘッドホンやイヤホンを使って…と、時間を問わず音楽やラジオなどのリスニングや録音を手軽に楽しむことができる。

高価格帯のオーディオ製品を中心にレビューしている僕だが、今回のように手軽な一体型モデルのレビューも大好きだ。EX-DM10のような逸品に出会えるのが一番大きな理由。オーディオ機器としては比較的安価な部類であっても紛れもない本物で、 「手軽さ」と「音質」を見事に両立する一台である。

(提供:JVCケンウッド)

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