公開日 2020/08/27 06:30

PCオーディオがこんなにカンタンに! Soundgenicでスマートかつ高音質なオーディオシステムを構築しよう

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■代表的なUSB-DACと組み合わせ、使い勝手と音質を確認しよう

USB-DACはヘッドホンアンプを内蔵しているものも多く、手持ちのヘッドホンと組み合わせるだけで、単なるスマホ再生を超えたグレードの高いリスニング体験がもたらされる。

予算と環境が許すなら、ヘッドホンだけでなく、スピーカーとの組み合わせも視野に入れたい。スピーカーへの出力が可能なUSB-DACも選択肢に加えたい。Soundgenic+USB-DAC+アクティブスピーカー、あるいはアンプ内蔵のUSB-DACとスピーカーといった組み合わせで、デスクトップでもかなり本格的な音質が実現できるだろう。

Soundgenicと小型USB-DAC、ヘッドホンがあれば、単なるスマホ再生を超えたハイレゾや高音質の世界を堪能できる

今回は、手頃な価格のベストセラーUSB-DAC、iFi audioの「ZEN DAC」とDENON「DA-310USB」を用意し、ヘッドホンとアクティブスピーカー、計4通りの組み合わせを実際に使ってみた。

アプリの設定としては、「サーバー」にSoundgenicを、「レンダラー」にUSB-DACを選択すれば良い。接続するUSB-DACが何であろうと、この操作はまったく同一だ。

左下の「サーバーを選択」をタップすると、同一Wi-Fi上にあるサーバーが登場するので、「Soundgenic」をタップ

右下の「レンダラーを選択」をタップすると、Soundgenicと接続されているUSB-DACが登場する。ここでは「DA-USB310」をセレクト



【ヘッドホン再生】DENON DA-310USB × AKG K701


縦置きもできるDENONのUSB-DAC。フロントディスプレイもちゃんと縦置き用の表示に
DENONのUSB-DAC「DA-310USB」とAKGのロングセラーヘッドホン、それぞれ定評あるモデルの組み合わせ。実売価格は合わせて6万2000円程度。DA-310USBはK701らしい空間の広さをしっかりと感じさせ、程よい歯切れの良さもある。情報量は豊かで、心地よく音楽に浸っていられる。ちなみにDA-310USBは縦置きが可能なほか、Soundgenicを置くのにもぴったりのサイズで、PCデスクの上に置いても邪魔にならない。

【ヘッドホン再生】iFi audio ZEN DAC × SONY MDR-1AM2


ヘッドホンの世界で俄然注目を集める4.4mmバランス接続。この価格でのフルバランス伝送は画期的!
iFi audioのZEN DACは4.4mmバランス接続を搭載した非常に安価なUSB DACであり、バランス伝送を安価に実現できる組み合わせ。実売価格は4万7000円程度。実際にバランス接続がもたらす音質向上は目覚ましいものがあった。ごく細かなディテールまで克明に描かれ、音の分離もお見事。スピーカーリスニングとは一味違う、音楽の細部に分け入る感覚を存分に味わった。ZEN DACもまたコンパクトなモデルであり、Soundgenicの上に置くことができる。

【スピーカー再生】DENON DA-310USB × FOSTEX PM0.3H


アクティブスピーカーも現実的な選択肢だが、ボリューム調整をどこで行えるかは確認が必要
小型アクティブスピーカーならば、DACと直結できるうえに省スペースで本格的なスピーカー再生環境が整う。この組み合わせならば、実売7万2000円程度。ただし、DA-310USBのアナログ出力は固定出力となっているため、音量調整はfidata Music AppまたはPM0.3H側で行う必要がある。DA-310USBのアナログ出力はPM0.3Hとの組み合わせでデノンらしいエネルギー感や中域の張りが加わり、音量を下げても音楽を聴く楽しさが損なわれないのが嬉しい。PM0.3Hは小型ながら、デスクトップで使うぶんにはパワー不足を感じることはなかった。

【スピーカー再生】 iFi audio ZEN DAC × JBL 104-BT-Y3


ZEN DACはSoundgenicの上にちょうど乗るサイズ感。スピーカーへのバランス出力ができるのも大きな特徴
実売4万2000円程度。ZEN DACのアナログ出力はニュートラルで、104-BT-Y3のキャラクターがそのまま出ている印象。104-BT-Y3は繊細さを志向するよりも中域の厚みで聴かせる方向で、音離れもよく、このサイズでも音が空間を埋める感覚が楽しめる。ZEN DACと104-BT-Y3はどちらでも音量調整が可能だが、ZEN DAC側で行った方が、操作性と音質の両方で好ましく感じた。

■優れた操作性と音質を高度なレベルで両立。組み合わせ機材の実力を引き出す

ファイル再生の一連の流れにおいて、Soundgenicが担う機能は「音源を保存・管理し、再生する」という部分。より具体的には、USB-DACにデータを送り出すまでがSoundgenicの仕事である。

この部分は、PCオーディオにおいてPCが担っていた役割そのものであるが、それをfidata Music Appとの組み合わせによって「1台で」、なおかつ「高いレベルで」実現できるというところに、Soundgenicならではの価値がある。純粋な機能だけでなく、優れた操作性や、安定してUSB-DACの実力を引き出す能力も大きな魅力となる。

音楽をファイルで扱い、スマートフォンやタブレットを通して聴くことが当たり前になった現代において、Soundgenicはそれらの利便性を損なうことなく、「いい音で音楽を聴く」体験に繋げてくれる頼もしい存在だ。

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