公開日 2014/06/05 13:33

ソフトバンク、感情認識機能搭載ロボット「Pepper」を'15年2月発売、198,000円

「歴史的転換点」とアピール
ファイル・ウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

パーソナルロボット「Pepper」
ソフトバンクグループは本日、記者説明会を開催。同グループが今後、ロボット事業に参入し、パーソナルロボット「Pepper」を発売することを発表した。来年2月に発売する。価格は198,000円。

ソフトバンクモバイル(株)と仏ALDEBARAN Robotics SASが共同で開発した人型ロボット。外形寸法は485W×1,210H×420Dmm、質量は28kg。様々なセンサーで状況を判断し、アプリケーションを自律制御する独自のアルゴリズムを搭載した。OSは「NAOqi OS」。

センサーを使って人間の表情や声を読み取り、感情を認識する機能を搭載している。またインターネット接続機能としてWi-Fi(IEEE802.11a/b/g/n、イーサネット)を備え、クラウド上で動作する「感情認識エンジン」を利用することが可能。各家庭にあるpepperが収集したデータをクラウドに集め、解析することで、「集合知」を高め、認識能力をさらに高めることができるという。もちろんプライバシーにも配慮するとしている。

動作についても、独自開発の関節技術により、自由度の高いスムーズな動きを実現。可動部は頭2、肩2×2(L/R)、肘2×2(L/R)、手首1×2(L/R)、手1×2(L/R)、腰2、膝1、ホイール3で、モーターは計20個を搭載している。

可動部を多数備えるため、「ウェーブ」のような動きも可能だ

センサー類も豊富に装備。頭部にマイク×4、RGBカメラ×2、3Dセンサー×1、タッチセンサー×3を搭載。胸部にジャイロセンサー×1、手部にタッチセンサー×2、脚部にソナーセンサー×2、レーザーセンサー×6、バンパーセンサー×3、ジャイロセンサー×1を搭載している。

タッチ操作が可能なディスプレイ部は胸部に備え、画面サイズは10.1インチとなる。

二足歩行は出来ないが、最大3km/hで移動可能。最大1.5cmの段差も移動できる。さらにセンサーで衝突を回避する機能や、転倒を防ぐオートバランス機能など、さまざまな安全機能を備えている。バッテリーはリチウムイオンで、容量は30.0Ah/795Wh。12時間持続する。

機能が進化することも特徴で、新ソフトやさまざまな「ロボアプリ」をインストールすることで機能の拡張に対応。また、幅広い対応が可能なソフトウエア開発キット(SDK)も提供し、開発者の参加を呼びかける。この秋にはテックフェス(仮称)を開催して開発者への情報提供、情報交換の場を設けるほか、アルデバランはパリと表参道、秋葉原にアトリエをオープンする。

秋にはテックフェス(仮称)を開催する

孫代表「きょうが歴史的な転換点」

本日の記者会見に登壇した同グループ代表の孫正義氏は、「きょうが100年後、200年後、300年後の人々が振り返ったときに、歴史的な転換点だと認識してもらえる日になると思う。ロボット開発を行うことを表明したいと思い、みなさんに集まってもらった」とコメント。さらに、「ロボットに、世界で初めて感情を与えることに挑戦する」と語り、「その第1号となるであろうロボット」として「Pepper」を紹介した。

Pepper。孫代表やゲストと軽妙な掛け合いを見せた

Pepperと孫代表

仏アルデバラン社のブルーノCEOは、同社が数十年間にわたってロボット開発を続けてきたことを紹介。Pepperについては「声の調子や表情などを見て感情を認識し、喋るときはジェスチャーを組み合わせて表現力豊かに会話する」とアピール。さらに、進化し続けることも大きなポイントとした上で、開発者の積極的な参加を呼びかけた。「PepperはPCや携帯電話が変化をもたらしたように、生活に新たな側面を与える」と可能性の大きさをアピールした。

仏アルデバラン社のブルーノCEO

Pepperの製造は、iPhoneなどの製造で有名な台湾FOXCONNが請け負う。記者会見にはFOXCONNの会長兼CEO、テリー・ゴウ氏も登壇。ゴウ氏は「Pepperは孫さんのベイビー。今回、ロボット業界の革命に参加できて嬉しい。心がなければ、感情がなければロボットはロボットのままだが、Pepperはそうではない」と、その出来映えを高く評価した。

FOXCONNの会長兼CEO、テリー・ゴウ氏

豪華なゲストも登壇して盛り上げた

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX