公開日 2026/04/17 11:00

Astell&Kern、ユーザーの聴覚と好みにフィットする“パーソナルサウンド”対応DAP「PD20」

プロの現場も想定したサウンドカスタマイズ機能

アユートは、同社が取り扱うAstell&Kern(アステルアンドケルン)ブランドから、パーソナルサウンド機能を搭載したデジタルオーディオプレーヤー(DAP)「PD20」を4月24日に発売する。価格は330,000円(税込)。カラーはシルバー1色。

「PD20」

PD20は、原音を忠実に再現するサウンド特性をベースに、搭載した多種多様な調整機能を駆使することで、ユーザーの聴覚特性や好みにあわせて徹底的に音質を追い込めるというDAP。

既存モデル「PD10」の後継機ではなく、音楽体験を再定義するまったく新しいオーディオプレーヤーを目指したといい、“真に自分に最適なサウンドの創造と音楽の本質へ向かう第一歩” となるべくプロユースも見据えて新規開発したとのこと。

 

「パーソナルサウンド」をはじめ、多彩なサウンド調整機能を搭載

大きな特徴が、DAPとしては初搭載だという、ユーザーの聴覚特性を測定して音質を最適化する「パーソナルサウンド機能」。

Audiodo社と共同開発したもので、付属の測定用イヤホンを用いて左右それぞれの耳の聴こえを分析/補正することにより、音の明瞭さとバランスを劇的に向上。音楽ジャンルや音量、接続するヘッドホン/イヤホンの種類に関わらず、リスニング体験を最適化できるという。

ユーザーの聴覚特性を測定&音質補正する「パーソナルサウンド機能」をDAPとして初搭載

同じくAudiodo社の技術を活用した機能として、Bass/Mid/Trebleの3帯域を中心に直感的な音質調整ができるという「Audiodoイコライザー」を搭載。パーソナルサウンド機能で作られたプロファイルと連携し、最適化されたサウンドを踏まえて動作するため、安定して一貫性のある効果が得られるとする。

「Audiodoイコライザー」

Audiodoイコライザーは本体上部左側のダイヤル「サウンドマスターホイール」と繋がっており、3つの帯域それぞれを-8.0dBから+8.0dBまで160段階で調節可能。音楽を再生しながらでも、ホイールの手触りだけでサウンドの微調整が可能だと謳っている。ほか、もともとの音質傾向は崩さずに、音のバランスを低域寄りまたは高域寄りに自然に調整できる「チルティング機能」も搭載する。

本体上部左側の「サウンドマスターホイール」から、直感的かつ微細なサウンド調整ができる。なお、右側のダイヤルでは音量調整と電源オンオフを操作できる

さらに、ステレオ音源を立体的な没入型空間サウンドに拡張する「Audiodoオーディオスフィア」機能も搭載。「Subtle(繊細)」「Balanced(バランス)」「Immersive(没入)」「Echoic(響き)」の4つのプリセットを用意し、異なる3次元サウンドフィールドが味わえるとしている。

なお、パーソナルサウンド/AudiodoイコライザーはPCM 192kHz/32bit再生まで、AudiodoオーディオスフィアはPCM 96kHz/32bit再生までの対応となる。

ステレオ音源を没入感の高い空間サウンドに拡張する「Audiodoオーディオスフィア」

Audiodo社の技術を活用した上記の機能以外にも、まだまだ多彩な音質カスタマイズ機能を搭載。

アンプには「トリプルアンプアーキテクチャー」を採用しており、駆動モードを3種類から選択可能。バランスと効率に優れた増幅で、安定したダイナミクスおよび明瞭なディテールを再現する「Class ABモード」/増幅時の歪みが極めて小さく、豊かで高密度、滑らかでアナログのような質感が味わえる「Class Aモード」/Class ABの効率とパワー、Class Aの質感をあわせ持った「Hybridモード」を使い分けられる。

さらにClass A/Hybridモードでは、アンプの動作電流もHigh/Mid/Lowの3段階で調節が可能。接続するイヤホンやヘッドホンの感度にあわせて出力を制御できるだけでなく、音場の広さやダイナミクス、密度感、解像度なども変化するため、音質を一層磨き上げることもできる。アンプモードおよび動作電流は、本体側面のスイッチにて切り替えられる。

側面に動作電流/アンプモード切り替えスイッチおよびロックスイッチを配置

アップサンプリング機能「Advanced DAR」も装備。失われた倍音を仮想復元する「VSE(Virtual Sound Extender)」と、高精度なアップサンプリング処理を行う「DAR(Digital Audio Remaster)エンジン」の2段階のアプローチにより、PCM/DSD音源どちらもオリジナルのレコーディングに近い没入感を楽しめるとしている。

ブランド独自のアップサンプリング技術「Advanced DAR」を搭載

ほか、左右のチャンネルの信号を適度に混ぜ、スピーカーのような聴こえ方を再現するクロスフィード機能も搭載している。

 

柔軟な音質カスタマイズを支える原音忠実設計

上記のような豊富な音質カスタマイズ機能を備えた一方、土台となる音質も徹底的に追求している。

サウンドの中核となるDAC部には、ESS「ES9027PRO」4基によるQuad DAC構成を採用。4基のDACが独立して動作することでチャンネル間の干渉を最小限にし、正確な信号分離を実現。これにより、音の微細なニュアンスまでも鮮明に再現する解像度や、自然でアナログライクな音質を創り出したという。

再生フォーマットは、PCM 768kHz/32bit、DSD512 ネイティブ再生まで対応。DACチップには7種類のデジタルフィルターが内蔵され、変更することで音質の特徴を微調整できる。

DACから出力までの繋がりを表すブロック図

これに加え、オーディオ信号の伝達が周波数ごとにわずかにズレる “群遅延” を抑えるための独自技術「ESA(Enhanced Signal Alignment)テクノロジー」を投入し、音の明瞭さ/純度をさらに向上。主要回路を一体化することで、効率的な電源ノイズ除去や電源管理、低歪な増幅などを実現するサウンドソリューション「TERATON ALPHA」も搭載。サ原音に極めて忠実なサウンドにこだわった。

オーディオ信号の周波数ごとのバラつきを抑える「ESAテクノロジー」

ヘッドホン出力は4.4mm 5極バランス(GND結線)/3.5mmアンバランス(光デジタル出力兼用)を1系統ずつ搭載。出力レベルはバランスが10Vrms/アンバランスが5Vrmsとなる(どちらも無負荷時)。

システムには “フルAndroid OS” を採用し、音楽ストリーミングサービスの再生アプリなどを自由に追加可能。同時に、独自のカスタマイズ技術「ADP(Astell&Kern Direct Path)」によってAndroid OSの不要なリサンプリングを抑制し、ストリーミング再生時もビットパーフェクトなロスレス再生が楽しめる。

独自のカスタマイズを施し、Android OS特有の不要なリサンプリング処理を回避

筐体は「サウンドラボコントロール」というデザインコンセプトのもと、“プロ仕様のスタジオ機材を扱うような体験を提供し、音を直接形作り、調整し、精密に磨き上げることを可能にした” と説明。

直線的で洗練されたアルミニウム製ボディの上に、操作要素を整然と配置。多機能キーは親指を自然と置かれる位置に配置するなど、全体的な使いやすさに配慮したという。

本体上部には「サウンドマスターホイール」と音量/電源操作用の2つのホイールを対称配置し、薄型プロテクターで囲むことで保護機能と見た目の開放感を両立させた。また音量/電源ホイールはLEDライトで囲み、再生中の曲のビット深度や動作状況を光で視覚的に確認できる。

「サウンドラボコントロール」をコンセプトに、直線的なボディ上にボタンやダイヤルを整然と配置

ディスプレイは解像度1,080×2,160の6型タッチスクリーンを搭載。8コアのCPUと256GBの内蔵ストレージを備え、microSDカードスロットも1基搭載。充電およびデータ伝送にはUSB Type-Cを採用。USB-DAC機能/USBデジタルオーディオ出力に対応する。

Wi-Fi(5GHz/2.4GHzデュアルバンド)/Bluetooth 5.3にも対応。Wi-Fiではワイヤレスファイル転送「AK File Drop」や、DLNAネットワークオーディオ機能「AK Connect」を搭載。BluetoothコーデックはLDAC/LHDC/aptX HD/AAC/SBCをサポートし、「BT Sink」機能によりBluetoothレシーバーとしても活用できる。

バッテリー容量は5,770mAhで、連続再生時間は最長約14時間(FLAC 44.1kHz/16bit、Class ABモード、ボリューム50、画面オフ、アンバランス再生時)。PD 3.0急速充電対応で、満充電まで所要時間は約4時間としている。外形寸法は77.5W×155.7H×17.3Dmm、質量は約313g。

付属品として、聴力測定用イヤホン、USB Type-C to Type-Cケーブル、画面保護シート、microSDカードスロットカバーが同梱。また別売アクセサリーとして、専用レザーケースを後日発売予定としている。

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