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公開日 2014/09/16 20:34

“パイオニアが変わる最後のチャンス” − カーエレにリソース集中する新事業方針を発表

事業方針説明会を開催
ファイル・ウェブ編集部
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既報のとおり、本日パイオニアは同社のDJ機器事業をPDJホールディングス(株)へ譲渡することを決定(関連ニュース)。また、先日はオンキヨーと'15年3月までにホームAV事業統合で基本合意したことを発表した(関連ニュース)。こういった流れをうけ、同社は本日都内にて今後の事業方針説明会を開催した。


パイオニア 小谷進社長
パイオニアは今後、カーエレクトロニクスに経営資源を集中。ホームAV事業とDJ機器事業は、外部パートナーと共に事業をブランド価値拡大を目指す。なお今後両事業を買い戻す可能性は「現状一切考えていない」(小谷社長)とのこと。


オンキヨーとのホームAV事業統合や、DJ機器事業譲渡を説明。今後はカーエレクトロニクスに経営資源を集中することを表明した。
「パイオニアは“音”から生まれた会社。ホームAV/DJ機器事業は非常に重要な事業だが、今後も存続・成長していくには継続的な投資が必要だ。しかしそれを我々だけで行うのは非常に難しい。そこで会社の存続と成長のため、コア事業であるカーエレクトロニクス事業に経営資源を集中し、ホームAV/DJ機器事業は外部パートナーのもとでの成長を図ることとなった」と説明する小谷社長。資金リソースやノウハウを有し、ビジョンも共有できるパートナーとして、オンキヨーおよびPDJホールディングスを選んだという。なお、パイオニアおよびPIONEER DJというブランドは今後も継続。「まったくAVに関与しなくなるというわけではない」(小谷社長)と説明する。

今後はカーエレ領域事業を主軸に展開。ホームAVとDJ機器は、最適な外部パートナーとともにブランドの継続・成長を目指す

ただしDJ機器事業は収益力が高く2015年3月期予想でも引き続き堅調で、ホームAV事業も復調する見込みとされていた。今回の決断により、大事な稼ぎ手である事業を手放すことになるわけだが、これについて小谷社長はDJ機器市場の現状を説明。「収益率は良いがハード市場はニッチで、全世界的にも400億程度。既にパイオニアはこのうち6割のシェアを獲得しているので、今後成長していくには機器ビジネス(クラブに機器を販売)や、ネットワーク事業(全世界のクラブをネットワークでつなぐ等)の新しいジャンルにチャレンジしなければならない。しかし、それにはかなりの投資が必要になってくる。カーエレ事業とDJ機器事業、どっちつかずになるよりは、カーエレ事業にリソースを集約したほうが良いと判断した」のだという。「DJ機器事業にとっても、パイオニアにとっても、最適な判断だと考えている」(小谷社長)。

今後は経営基盤確立のため、人員整理等も実施。具体的な実施時期はこれから決定されるが、ホームAV(国内外400名強)、DJ(同300名強)が譲渡先に移動するほか、合計2,200名の整理を行う予定だという。

人員整理や国内拠点の再編なども実施する

また、拠点も整理。新川崎本社に籍を置くカーエレ関係者を、同社の川越事業所にほぼ集約するほか、川越もしくは都内のどこかにもう一箇所新拠点を設ける予定とのことだ。


カーエレクトロニクス事業の今後の展開


変革の曲面を迎える市場環境のなかで、パイオニアが勝ち抜いていける力を持っていることをアピール。『総合インフォテインメント』のリーディングカンパニーを目指すとした。
新興国を中心に自動車販売は順調に伸長しており、GoogleやAppleも自動車市場へ本格参入。OSのオープンプラットフォーム化が進み、長年取り組んで来たOEMの比率が拡大してきているなど、市場環境は大きな変革期に入っている。この変革に対応する力をパイオニアは持っており「カーエレクトロニクス業界で勝ち抜く最大の好機を迎えている」と見る同社。今後はOEMと市販のシナジー効果を最大限に発揮した、『総合インフォテインメント』のリーディングカンパニーを目指すとする。

具体的には、クラウドを利用した情報サービスと、車載機器、周辺機器を組み合わせた様々なカーライフを提案・展開。TADなどを強みに、OEMカースピーカービジネスの取り組みも本格化する。

また、確実に成長が見込まれる新興国スモールカー市場を攻略すべく、ブラジルやインドネシアに新拠点を用意。ターゲットユーザーも、これまでの中〜高所得層からさらに下の裾野に広げる考えだ。さらに、高いシェアやブランド力を活かし、M&Aも視野に入れた事業拡大も行っていくという。


新たな事業領域で成長を図るほか、顧客拡大によるキーサプライヤーポジションの確立を狙う
加えて、生産拠点再編による生産コスト低減や、カーAV/カーナビ機種統合による開発効率向上&開発コスト削減も実施していく。

確実に成長が見込まれるという新興国スモールカー市場に注力しシェア獲得を図るほか、グループ全体のスリム化も行い経営体制も整える

なお、具体的な数字目標や製品像などは、11月の第2四半期決算発表時に明らかにされるとのこと。小谷社長は「今パイオニアは、カーエレクトロニクスを中心に据え、大きく変化しようとしている。今こそパイオニアが大きく変わる最後のチャンスだと考えている。必ず成長戦略を成し遂げ、パイオニアを変えていく」と力を込めて語った。


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