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公開日 2010/03/01 10:51

【PMA2010】裏面照射CMOS搭載のニコン「P100」と富士フイルム「HS10」、その実力を徹底比較

使い勝手や機能をハンズオンレポート
会田肇
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昨年ソニーがビデオカメラやコンパクトデジタルカメラに搭載した裏面照射型CMOSセンサー。暗所撮影での低ノイズ化は、とくにセンサーサイズを稼げないコンデジにとってメリットは極めて大きい。このセンサーがついに他社製品にも搭載されはじめ、PMA2010ではその熱気をはっきりと感じることが出来た。

その裏面照射型CMOSセンサー搭載機で真っ向勝負となったのが、既報した富士フイルム「FinePix HS10」と、ニコン「P100」(3月5日より日本国内発売、関連記事)である。アメリカではこのタイプのコンデジに人気が集まる傾向にあり、両機種とも会場では手に取る人がひっきりなしに訪れるといった感じだった。

一見すると従来のP90と同じに見えるが、その中身は一新されているP100。フラッシュ部分にステレオマイクを搭載しているのもP90との相違点だ

P100の背面。「DISP」ボタンでモニター表示をEVFを切り換える。ほぼダイレクトファンクションで切り換えられるため、直感的な操作ができるのがいい

両機種を比較するとHS10が限りなく一眼レフを意識したデザインであるのに対し、こちらはP90をベースとした高倍率ズーム付き従来型コンデジのデザインを踏襲。新鮮味はあまり感じられないものの、その分、ズーム操作が電動であるというメリットもある。動画撮影中のズーム操作は電動の方がスムーズに動かせるわけで、ビデオカメラ的な使い方を意識するのであれば、むしろP100の方が使いやすく感じるだろう。ただ、ズーム倍率は広角26mm相当〜超望遠678mm相当までの光学26倍。この点ではHS10の方が上回る。

フルHD動画は、1,920×1,080ピクセルのステレオ音声付きで記録が可能。記録形式はMOV(映像:MPEG-4 AVC/H.264)となる。動画記録は、背面上部に配置した「動画撮影ボタン」でスタート。ボタンが若干斜めに配置されており、これが押しやすさにつながっている。このボタンを押せばどのモードであっても撮影がスタートできるのだ。撮影した動画は内蔵したミニHDMI端子経由でハイビジョンTVに出力。スローモーション再生や2倍速再生といった特殊撮影が出来る(HS動画記録のみ)のもコンデジらしかぬ新機能と言える。

モニター右上に配置された動画撮影用録画ボタン。これを押せばどのモードでも動画撮影に入れる。周囲にはHDとHSの切り換えボタンを用意。HS動画時は音声が記録されない

ビデオ撮影でなくても重宝するバリアングル式3型モニターは、46万ドットとHS10を上回る高精細さを実現。可変自由度も高く、視野角の広さとも相まって見やすさは抜群だった。ただ、EVFとの切り替えは「DISP」ボタンを押して切り換えるタイプで、HS10のアイセンサーによる自動切り換えの方が便利と感じた。

モニターのアングルを変えたところ。P90よりもアングル変更幅は大きくなり、ハイアングル時/最大約82度、ローアングル時/最大約90度まで動かせる

高速読み出しが得意なCMOSセンサーを採用したことによる新機能も目白押しだ。一つが「逆光HDR」モードで、同モードで撮影すれば、逆効果で撮影しても、カメラが露出を変えて連写した画像を合成することで白トビや黒つぶれを防いだ画像を作り出せる。また「夜景モード」では連写した画像を合成・最適化することで手ブレやノイズを抑えることが可能。さらに、最大画像サイズ(10Mピクセル)で最高約10コマ/秒、スポーツ連写モードなら120コマ/秒の高速連写も実現している。なかでもスポーツ連写モードでは、シャッターを押す直前の画像を最大5コマ記録できる“先取り撮影”機能も動作する。貴重な一瞬を逃さないという意味でこれは貴重な機能となるだろう。

手ブレ補正に対してはニコン独自のセンサーソフト方式のVR機能で対応。安心してカメラまかせで撮影できる「おまかせシーンモード」も搭載し、このモード時は状況に応じて最適モードを6つの中から自動設定。撮影シーンの変化にも自動的にモードが切り替わるので、撮影者は被写体を追うだけで済むってわけだ。その他、“美肌効果”や“ぱっちり目モード”など、失敗のない撮影機能を満載しているのも嬉しい。

(会田肇)

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