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09年4月にフジ子・ヘミングなど3タイトルを予約販売

ビクターとメモリーテック、18万円のガラスCD「K2HD MASTERING+CRYSTAL」を共同開発

Phile-web編集部

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2008年12月10日
本日都内のビクタースタジオで開催された発表会には、ビクターエンタテインメント(株)コンテンツ技術部長 ビクタースタジオ長の高田 英男氏、メモリーテック(株)取締役の東 良次氏らが出席し、各社の技術解説を行った。

ビクタースタジオ長の高田氏は「音楽事業80周年記念企画の一環として、現在考えられる最高峰の音質と品質を実現したCDを発売したいと考えた」と開発に至った経緯を説明する。


ビクターエンタテインメント(株)コンテンツ技術部長 ビクタースタジオ長の高田 英男氏
K2HDマスタリングは日本ビクターとビクターエンタテインメントが共同開発したデジタル高音質技術「K2テクノロジー」を活用することにより、通常のCDではカットされてしまう20kHz以上の高周波成分を最大100kHz/24bitまで音楽情報として収録可能にしたマスタリング技術。高域に伸びがあり奥行き溢れるアナログに近い音質が特徴で、現在ではK2HDマスタリングが施された作品は約350タイトルが発売されている。クラシック、ジャズが中心だったが、12月3日にはサザンオールスターズのオリジナルアルバム全14タイトルがK2HDマスタリング盤として発売されるなど新たな展開もみせている。


通常CDでは20kHZ以上の高周波成分はカットされてしまう

K2HDコーディングは、CDフォーマットに最大100kHz/24bitまでの高分解能を音楽情報として収録することができる
メモリーテックの東氏は、クリスタルCDを「長年培った光ディスク製造技術を用い、現存する最高の素材を選びマスター音源に極力近づけた究極のCD」として紹介。液状の樹脂を用いた紫外線硬化方式とディスクの基板に光学用ガラスを用いることで高音質化を実現した。東氏によると「ガラス基板は通常のCDに比べ物理的に平坦度が良く、温度や湿度の影響を受けにくい。また光学的にも均一で複屈折がないため、ノイズやジッターの少ない再生信号が得られる」のだという。

メモリーテック(株)取締役 東 良次氏


ガラスは透過性に優れており複屈折もほぼ0を実現する。面振れやディスクの反りも同様にほぼ0で安定した音の再生が可能

ジッター特性も通常CDのポリカーボネートと比べ、一定でズレが少ない
この製造技術は同社が唯一保有しており、ガラスCD製造技術を採用した作品としては、07年にユニバーサルミュージックIMSから“EXTREME HARD GLASS CD”としてヘルベルト・フォン・カラヤン指揮の「ベートーヴェン/交響曲第9番ニ短調 作品125」が発売され、オーディオファンなどの間で大きな話題となった。

発表会では4月に発売される作品を通常のCD版と「K2HD MASTERING+CRYSTAL」版で比較試聴することができた。その解像度と音場の広がりの違いはおそらく誰が聴いても明らかなほど。フジ子・ヘミングのピアノは音の芯がくっきりし、川井 郁子のヴァイオリンは音色に艶やかさが増す。スタジオモニター以外にもウッドコーンスピーカー搭載のDVDシステム「EX-AR3」でも試聴したが、音質の違いが確認できた。


実売約8万円ほどのウッドコーンスピーカー搭載のシステム「EX-AR3」でも音の違いが確認できた
完成パッケージはまだ完成しておらず、本日確認することはできなかったが、09年2月21日(土)から23日(月)の3日間開催される「A&Vフェスタ2009」(関連ニュース)にて「K2HD MASTERING+CRYSTAL」を試聴できるスペースを設ける予定だという。普段なかなか味わうことのできない18万円分の音質を体験しに横浜まで足を運ぶ価値はありそうだ。

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