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PR使いこなしを徹底解説

ソナス・ファベールの新たな提案。リビングを豊かな音で満たすオールインワンスピーカー「Omnia」の魅力

公開日 2023/02/07 06:30 土方久明
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メイド・イン・イタリアのスピーカーブランド、ソナス・ファベールの新たな提案



世の中には様々なオーディオブランドがあり、心をときめかすような素晴らしい音で音楽を聴かせてくれる。オーディオマニアだけではなく、もっともっと多くの人がその恩恵を受けて、音楽を豊かに楽しむような世の中になれば、どれだけ素晴らしいことだろう。

Sonus Faber オールインワンスピーカー「Omnia」(379,500円/税込)

音楽を良い音で聴きたいと思ったとき、使いやすく、デザインも良いオーディオシステムは魅力的だ。今回紹介するのは、まさにそんな魅力を持つオールインワンのオーディオシステム。イタリアのハイエンドスピーカーブランド、Sonus Faber(ソナス・ファベール)から登場した「Omnia」である。

本機の使い方は大きく分けて3通りある。いまや日常の一部となった「ストリーミングサービス」をソナス・ファベールのクオリティで楽しむこと。2点目は再評価高まる「レコード」再生。そして3点目が、テレビと連携してNetflixなどの映像配信サービスで映画や音楽ドキュメンタリーなどを楽しむこと。これら3つの使いこなしについて順番に説明して行こう。

ソナス・ファベールは1980年に北イタリアの町ヴィチェンツァで創業した、ラテン語で「音の工房」を意味する社名のハイエンドスピーカー専業メーカー。ペアで1500万円を超える「AIDA II」から、10万円台のエントリースピーカー「Lumina」シリーズまで幅広くラインナップする。いずれも工芸品を思わせる木目の美しいキャビネットを持ち、音楽性豊かな音が多くのオーディオファンを魅了している。特にLuminaシリーズは、音質と優れたデザインを高度に両立し、日本市場で記録的なヒットを飛ばしている。

トップモデル「AIDA II」はオーディオショウなどでも人気のモデル

Omniaは、そんな同社が培ってきた音と先端技術を活かし、オールインワンにまとめられたオーディオシステム。同社は2017年に一体型モデル「SF16」を発売したが、Omniaはそのノウハウや知見に加え、最先端の機能を追加しながら価格も大幅に下げて投入してきた。

2017年に発売となったSonus Faber初の一体型スピーカー「SF16」(当時の価格で140万円税抜/生産完了)。ネットワーク再生にも対応、左右のサテライトスピーカーが飛び出してくるといったギミックも込められていた

木の質感を生かしたデザインと、流麗な造形美も目を引く



さっそく届いたOmniaをカッシーナのラックに設置した。あまりにも美しいデザインに息を呑む。最近では著名なオーディオブランドの何社かがオールインワンモデルに参入しつつあり、僕も多くのモデルを試してきたが、その中でもOmniaはどの角度から見てもスキがない1台だ。

リビングのサイドボードなどにも置きたくなるデザイン性の高さもポイント

このデザインはソナス・ファベール製品の全てのデザインを取り仕切る、リヴィオ・ククッツァ氏の手によるもの。全体のディテールは、上面に向けて弧を描き、正面は上質なダークグレイのファブリック、上面はウォルナット突板で仕上げられている。

ウッドとファブリックによる上質な仕上げはソナス・ファベールならでは。音質にも配慮されたデザインに仕上がっている

筐体全体の造形が秀逸で、横幅650mmという数値よりもコンパクトに見えるし、何よりもOmniaは細部の造形にかなりこだわっており、たとえば天板から横に繋がるウッドの積層表現やエッジのラインも精密に計算されている。また、天板部はLEDが埋め込まれ、独自の「Senso」テクノロジーによりタッチ操作で入力切り替えや音量調整ができる。

天板はタッチパネルとなっており、入力切替・ボリュームコントロールなどが可能

そして何よりもソナス・ファベールの製品として、スピーカーを中心にオーディオの高音質化対策が充実していることがポイント。スピーカー部の構成はなんと4ウェイ・7スピーカーで、合計490WのD級アンプで駆動する。スピーカーユニットこそソナス・ファベールの腕の見せどころだが、本体前面には強力なネオジムマグネットで駆動される2基の19mmシルク・ソフトドームトゥイーターと、2基の76mmペーパーコーン・ミッドレンジユニットを、そして165mm径のアルミニウムコーン採用のウーファーユニットを底向きに搭載する。

4ウェイ・7スピーカーという贅沢なユニット構成に、CRESCENDOテクノロジーで、部屋全体に立体的な音場を構成できるようチューニングされている

さらに注目したいのは、ボディ両サイドに搭載する45mmワイドレンジ逆ドーム型スピーカーの存在だ。OmniaはDSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)を内蔵し、入力された音声信号のステレオ成分をバイポール(正相)、ダイポール(逆相)として巧みに処理することで、2本のステレオスピーカーで聴けるような広がりのあるサウンドステージ表現を狙う。

使い勝手については、まず初期セッティングが容易にできたことを報告したい。Wi-Fi環境での使用を例に書くと、Omniaの電源を入れて、スマホやパソコンなどからWi-Fi設定を行えば完了。意外と見過ごされがちだが、付属の取り扱い説明書がわかりやすいのも良い。

手のひらにしっくり収まるサイズのリモコン

背面端子はHDMIとLAN端子(Wi-Fi接続も可能)、アナログ入力端子のみ

ソナス・ファベールらしいメロディアスかつ色気のあるサウンド



まずはストリーミングサービスのTIDALから人気女性ヴァイオリニストのヒラリー・ハーン「エクリプス」を再生した。基本的なサウンドキャラクターは、色彩が豊かで明るく、ディテールもはっきりした音だ。低域はブーミーにならず立体的で、音楽をメロディアスかつ色っぽく聴かせてくれる。

OmniaとWi-Fiを接続し、TIDALからストリーミング再生をテスト。電源ケーブル1本のみでさまざまな音楽を再生できる

また、一体型機としては高〜低音域までワイドレンジなので、ソリストをサポートするフランクフルト放送交響楽団の個々の楽器の表現もしっかりと伝わってくる。ある意味で、大人気のブックシェルフスピーカー「Lumina I」と同傾向の音で、第一印象はかなり良かった。

Roon Readyにも対応、Roonのソフトウェアを活用しながらの再生も可能

さらに手持ちのiPhoneとBluetooth接続して、Spotifyから手島 葵「テルーの歌」を再生したが、音楽性も高くなかなか良質な音だった。様々な接続ができるOmniaだが、やはりスマホと接続して手軽に音楽を再生できることは嬉しい。上述の通り、クオリティの高いサウンドを聴かせてくれる上で、友達や家族と一緒に気軽に音楽を楽しむ用途にも向いているわけだ。

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