公開日 2020/10/23 06:40

iPhone 12/iPhone 12 Proレビュー。傑出したカメラから5Gまで、実力を総チェック

本日発売! 進化点を徹底検証
山本敦
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内蔵スピーカーとAirPods Proで空間オーディオを楽しむ

iPhone 12シリーズは全てのラインナップで、内蔵ステレオスピーカーによる包囲感あふれる立体サウンドが楽しめる「空間オーディオ」と、Dolby Atmosのオーディオコンテンツが再生できる。

iPhoneは本体ボトム側にスピーカー開口部があるため、端末を横向きにすると片側に開口部が向いてしまうが、信号処理によって左右のバランスを上手に調整して聴きやすいスピーカーサウンドにまとめている。iPhone 12 ProとiPhone 11 Proのスピーカーを聴き比べてみたところ、わずかにiPhone 12 Proの方が、左右の分離感が向上し、奥行き方向に音場を深く描いている。

ボトム側のスピーカーは横向きに搭載。iPhone 12 Proは内蔵スピーカーでより鮮明な空気感が再現できる

9月17日にiOS 14の提供開始とともに楽しめるようになったAirPods Proとのコンビによるイヤホンの空間オーディオも、当然ながらiPhone 12シリーズは対応している。どのような技術なのか詳細は以前のレポートを読んでほしいが、対応する映像コンテンツの立体サラウンド再生が楽しめたり、コンテンツの音像をあるべき箇所に正しく定位させるヘッドトラッキング機能を利用できる。

AirPods Proによる空間オーディオが楽しめる

iPhone 12シリーズの高精細なSuper Retina XDRディスプレイで、Apple TV+のコンテンツを立体サウンド+ヘッドトラッキングで楽しむと、その迫力は格別だ。シリーズ最大となる6.7インチの「iPhone 12 Pro Max」(11月13日発売予定)ならば、映画館に負けないほどの没入感を得られそうだ。

やはり同梱されていないEarPods。音楽を聴くための代わる手段は?

ところでアップルの純正イヤホン「EarPods」が、iPhone 12シリーズから“ダブり”による無駄を省くためパッケージに同梱されなくなった。USBアダプターも同様だ。そのため、パッケージがだいぶコンパクトになった。中にはiPhone本体とLightning/USB-Cケーブル、そしてAppleロゴのシールだけが入っている。

奥のiPhone 11 Proの箱にはEarPodsとUSB充電器が同梱されていた。これらを省略した手前側iPhone 12 Proの箱はよりスリムになっている

筆者は毎日取材も兼ねて数多くのイヤホンを使っているので、EarPodsだけを長く使い込むことはもうないが、EarPodsはそれほど耐久性が高いイヤホンではなかったと記憶している。ちょうどiPhoneを買い換えるタイミングで、パッケージに同梱されているEarPodsにリニューアルできると期待していた方も多いと思う。

iPhoneを買ってすぐに音楽リスニングやハンズフリー通話を楽しみたいという方は、何かしらのイヤホン・ヘッドホンを用意することをおすすめしたい。ワイヤレスで使いやすいものを選ぶなら、アップル純正のワイヤレスイヤホン「AirPods」を選ぶべきだろうが、価格が17,800円(税別)からと、少し高い。

別売オプションとして販売している「EarPods with Lightning Connector」はApple Storeなどで2,000円で購入できるものの、以前同梱されていたことを考えると、やや新鮮味に欠ける。それならば、別のLightning直結タイプの有線イヤホンを検討してもいい。たとえば金属ハウジングでスタイリッシュなRHA「MA650i with Lightning」は少し高価だが、多種イヤーチップやキャリングポーチも付いてくるので楽しみ甲斐のあるイヤホンだ。

RHAのLightningイヤホン「MA650i with Lightning」もEarPodsに代わる良い選択肢の一つだ

あるいは3.5mmイヤホンジャックに接続する有線イヤホンを既に持っているのであれば、アップル純正の「Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ」(1,000円/税抜)を使う手もある。

5,000円以上の予算があれば、左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンも含め、様々なワイヤレスイヤホンが見つかる。iPhoneにイヤホンが同梱されなくなったことで、今後サードパーティのイヤホン選びが楽しくなりそうだ。

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