公開日 2016/01/15 10:00

ラズパイ・オーディオのクライアントアプリを変えて外観や操作性をイメチェン!

海上忍のラズパイ・オーディオ通信(9)
ラズパイ・オーディオ(Volumio)の再生系は、いわゆるサーバー/クライアントの形をとる。あの小さな筐体で動作し続けるサーバーに他の端末からアクセスし、各種指示を与えることで曲再生を行うという流れだ。だから、指示形式さえ規定に合致していればノー・プロブレム、スマートフォンやタブレットなどとクライアントは選び放題。この自由な再生スタイルも、ラズパイ・オーディオの魅力だ。

連載目次
<第1回>
5,000円の手のひらコンピュータ「Raspberry Pi」で自作オーディオを始めよう!
<第2回>
Raspberry Piで自作する“ラズパイ・オーディオ”。音質をあのメーカーに聴いてもらった!
<第3回>
“ラズパイ・オーディオ” の音質を高めよう! 「クロックダウン」で再生を追い込む
<第4回>
“ラズパイ・オーディオ”をフルデジタルアンプ「DDFA」にI2S入力! 鮮烈な音に驚愕した
<第5回>
“音質も変わる? “ラズパイ・オーディオ” のデコーダーをカスタマイズ!
<第6回>
ラズパイは動画再生もイケる!ラズパイらしいYouTube再生アプローチ
<第7回>
ラズパイ・オーディオでアップサンプリング! CD音源を変換して高音質再生
<第8回>
あの高音質ストリーミングはラズパイオーディオで聴けるのか?

■MPDとクライアントの関係

本連載でいうところの「ラズパイ・オーディオ」は、ハードウェアにRaspberry Pi 2と任意のUSB DAC、ソフトウェア(OS)にDebianベースのLinuxディストリビューション「Volumio」という組み合わせが前提だ。

もちろん愉しみかたは自由、GPIOポート経由でI2S出力するという手もあるし(第4回を御参照)、Volumio以外のOSを利用しても構わない。ただ、ある程度“環境”を絞り込まないことには商業媒体の記事として成立させることは難しく、やむをえずそのような前提を設けているに過ぎないのだ。

前提があるとはいえ、カスタマイズの余地は大きい。ハードウェア方面では、出力先のUSB DACを入れ替えれば音は一変するし、USBケーブルなどアクセサリーを交換しても音質向上効果が期待できる。

ソフトウェア方面もまた然り、CPU負荷を軽減しノイズ抑制を図ったり再生に使用するデコーダの優先順位を変更したりという改善策がある。なにより、Volumioの音楽再生システム「MPD(Music Player Daemon)」には、任意のクライアントを選択できるという自由がある。

そう、MPDにはクライアントを変更して外観/操作性を一新するというアプローチがある。定められたプロトコルでMPD本体(デーモン)に命令を伝えることができさえすれば、GUIだろうがCUIだろうが、PCだろうがスマートフォンだろうが選択は自由。世にMPD対応クライアントは多数存在するので、着替える感覚で使い分ければいい。その気になれば、Telnetを使いMPDに対し直接コマンドを伝える形で曲操作することも可能だ。

WEBブラウザだけが「ラズパイ・オーディオ」の操作方法ではない

MPDにtelnetでログイン、再生中の曲情報を表示するコマンド「currentsong」を実行したところ

ところで、ときどき「赤外線リモコンは使えないのか」と訊ねられることがあるが、それに対する答えは「可能だが止めたほうがいい」としている。Raspberry PiにIrDAポートはないため、汎用ポート(GPIO)またはUSB接続のIrDAアダプタを増設することになるからだ。いずれにせよ、ハードウェア構成を変更しなければならず、曲操作が目的としてはコストパフォーマンスに難がある。

その点、スマートフォン/タブレットをラズパイ・オーディオ用に使うほうが、Wi-Fi回線を利用できるし曲情報やアルバムカバーなどUIの点でも有利だ。高度な処理は行わないため最新機種である必要はなく、機種変更に伴い余ったものを使えば出費も抑えられる。この方向で機能アップを図るほうが、楽しいオーディオライフを過ごせるに違いない。

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