海上忍のラズパイ・オーディオ通信(4)

ラズパイ・オーディオをフルデジタルアンプ「DDFA」にI2S入力! 鮮烈な音に驚愕した

海上 忍

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2015年08月19日
ワンボードコンピュータ「Raspberry Pi 」でオーディオを楽しむための方法を、あれこれ模索しながらご紹介していく連載企画の第4回をお届けします。第1回は概要を紹介し、第2回ではオーディオメーカーのクリプトンに音を聴いてもらいました。また第3回ではさらに音質を高めるため「クロックダウン」を行いました。今回はRaspberry PiをCSRのフルデジタルアンプ「DDFA」にI2S入力して試聴を行います。(編集部)

Raspberry Piは基板単体で販売されている。税込みで5千円程度

別売のケースに載せた状態のRaspberry Pi

オーディオは一般的にメーカー主導だが、Raspberry Piはユーザー主導。なにかハードが欲しい場合は、ブレッドボードに各種部品を取り付け半田付けすることを厭わない“自作力”が要求される。とはいえ、すべてのユーザーに自作力を要求し続けるのは酷な話。ならばメーカーとユーザーをつなぐ取り組みを進めるべきでは? 僭越ながらその役割を買って出よう……というわけで今回は、IoTやオーディオの分野で存在感を示すチップベンダー・CSR社に話を持ちかけてみた。

汎用入出力ポートのGPIOからI2S出力

Raspberry Piには、GPIOと呼ばれる汎用入出力ポートが用意されている。第2世代となるRaspberry Pi 2のGPIOはピン数40、基板上にむき出しになっているからひと目でわかる。どのピンからどの信号を入出力するか(ピンアサイン)は決まっているが、USBのように標準仕様が定められているわけではなく、とりあえずは自作機器接続用のポートと理解しても差し支えないだろう。

Raspberry PiではGPIO経由でI2S信号を出力できる

このGPIOには、I2Sの信号を通すこともできる。I2S(Inter-IC Sound、発音は「アイスクェアエス」または「アイツーエス」)とは、オーディオ信号の伝送に利用される標準的なデジタル伝送フォーマットで、デジタルオーディオ機器間におけるデータ送受信に利用される。

現在流通しているDACチップの大半は、このI2S信号をデジタル/アナログ変換できるため、GPIO経由でI2S信号を受信するDACボードでオーディオを楽しむことができるのだ。実際、そのようなRaspberry Pi専用拡張ボードも半製品の形で存在している。

筆者はセットアップが容易なこと、市販製品が豊富で選択肢が多いことから、“ラズパイ・オーディオ”での利用にはUSB-DACを推奨しているが、実のところI2S出力のメリットは大きい。直接DACと信号をやり取りでき、エラー訂正などの処理が介在しない、などの仕様により音質面でのアドバンテージを期待できるのだ。

とはいえ、GPIOを利用したDACとの接続にはピンとこない部分もある。I2Sで直結ということの意味とメリットは大きいが、DAC基板の増設では“ベアボーン感”が増してしまう。筆者が夢想するラズパイ・オーディオの目指すべき方向ではないように思えるのだ。それに、I2Sを扱えるのはDACだけではない。なにか、こう、ラズパイ・オーディオだからできることが……筆者に気付きを与えてくれたのは、ある人物だった。

I2Sを「DDFA」に出力するというアプローチが!

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