海上忍のラズパイ・オーディオ通信(7)

ラズパイ・オーディオでアップサンプリング! CD音源を変換して高音質再生

海上 忍

前のページ 1 2 3 次のページ

2015年12月02日
ハイレゾが話題の昨今だが、聴きたい音源はCDから取り込んだ44.1kHz/16bitばかり……という場合に試してみたくなるのが「アップサンプリング」。音質面での効果はさておき、ラズパイ・オーディオで実用可能かどうかを検証してみた。

連載目次
<第1回>
5,000円の手のひらコンピュータ「Raspberry Pi」で自作オーディオを始めよう!
<第2回>
Raspberry Piで自作する“ラズパイ・オーディオ”。音質をあのメーカーに聴いてもらった!
<第3回>
“ラズパイ・オーディオ” の音質を高めよう! 「クロックダウン」で再生を追い込む
<第4回>
“ラズパイ・オーディオ”をフルデジタルアンプ「DDFA」にI2S入力! 鮮烈な音に驚愕した
<第5回>
“音質も変わる? “ラズパイ・オーディオ” のデコーダーをカスタマイズ!
<第6回>
ラズパイは動画再生もイケる!ラズパイらしいYouTube再生アプローチ

■アップサンプリングの実際

Raspberry Pi 2にハードウェアレベルでの音声アップサンプリング機能はないが、ソフトウェアを使えば話は別。専用チップはなくともCPUという汎用の演算装置を利用すればいいだけのこと、あとはソフトウェアのアルゴリズム次第、その結果としての変換精度と音質が焦点となる。

毎回述べていることだが、本連載でいうところのラズパイ・オーディオは「MPD」という再生システムの利用を前提としている。アップサンプリングするにしても、MPDと連携動作する機構がなければ利用価値はない。幸い、MPDは「libresample」というライブラリにアクセスできるので、これを利用すればいい。libresample以外の選択肢もあるが(ex. libsoxr)、まずは「MPD+libresample」の組み合わせを試すべきだろう。

libresampleには、どのサンプリング周波数/ビット深度で出力するか、3段階ある演算精度のうちどれを適用するかという2つの設定がある。これをどのような水準に落とし込むか、Raspberry Pi 2というハードウェアの性能と相談しながら調整していくことが、ラズパイ・オーディオにおけるアップサンプリングの実際といえる。

libresampleを利用したアップサンプリングは、MPDの設定ファイル(/etc/mpd.conf)をテキストエディタで直接編集するか、WEBインターフェイスを利用するかどちらかの方法で設定を行う。改めて述べるまでもなくかんたんなのは後者、PCかスマートフォンのWEBブラウザで「http://Volumio.local」にアクセスすればいい。その後Playbackメニューを表示し、「Resampling」項目に2つあるプルダウンメニューを操作するだけで、libresampleの設定を完了できる。

ブラウザでMPDのWEBインターフェイスを利用し、「PlayBack」メニュー下部にあるResampling項目を操作する

ただし、音源に応じてリサンプリングする/しないを自動判定する機能はMPDにないため、出力条件は固定となる。192kHz/32bitなどのハイレゾ音源は反対にダウンサンプリングとなってしまうことを考慮に入れつつ、CD品質の音源を中心に楽しむ場合に限り利用することになるだろう。

27通りの組み合わせから最適な設定を探す

前のページ 1 2 3 次のページ

関連記事