公開日 2015/03/12 09:00

ラックスマンの新セパレート「C-700u/M-700u」が到達した地平。「無色透明」の実体感とは?

井上千岳氏がレビュー
最上位900シリーズに続くラックスマン最新のセパレートアンプ

ラックスマンは2005年に、創立80周年記念モデルとなるパワーアンプ「B-1000f」を発売し、その対となるプリアンプ「C-1000f」をはじめ、800シリーズ、600シリーズとセパレートアンプの開発を続けてきた。これが一段落した後、6年のインターバルを置いて登場したのが一昨年発売の「C-900u」「M-900u」である。2014年秋に登場した「C-700u」「M-700u」(関連ニュース)からなる700シリーズは、その弟モデルという位置付けになる。

プリアンプ「C-700u」¥580,000(税抜)

パワーアンプ「M-700u」¥580,000(税抜)

従来の800シリーズと600シリーズは、ともにパワーアンプを純A級で構成していた。900シリーズ以降はAB級動作としているのが大きな違いだが、ただしA級動作領域も実用上十分な範囲まで拡大し、ハイパワーとの両立を図っているのが特徴と言える。「M-700u」では6WまでA級である。

それ以上に技術面での大きな変更点は、LECUAとODNFのバージョンアップである。いずれもラックスマンの根幹技術だが、プリ、パワーともにその対象となっている。

C-700uのLECUA1000およびODNF4.0基板

LECUAはボリューム回路で、固定抵抗を電子制御で切り替えるアッテネーターと増幅回路を一体化したラックスマン独自のユニットである。電子制御であるため精度が高く、信号経路は最短に保たれる。「C-700u」では新LECUA1000という「C-900u」と同じバージョンを搭載し、コントロールのステップ数も増加させている。

ODFNのバージョンアップで立ち上がりやレンジをさらに向上させた

ODNFはNFBの一種だが、信号全体を帰還させるのではなく歪み成分だけを検出してフィードバックする。部分的にはフィードフォワードも適用されて全く独自の構成となっているが、このシリーズではバージョン4.0という最新版となっている。

従来バージョンとの違いに触れておくと、増幅段全体の初段を4パラレル、2段目をダーリントン接続とし、誤差検出アンプ(出力から戻した信号と入力信号を見比べる)も初段を3パラレルとしている。回路全体を高性能化することで、NFB量を抑えながら高S/N・低歪率化を図ったものである。

M-700uの4パラレルモジュールODNF 4.0アンプ

プリアンプもパワーアンプも同様だが、プリアンプではちょうど最終段のドライバー部分までが搭載された形になる。パワーアンプはその先にトランジスター4パラレルがつながる仕組みである。

この4パラレルというのは、これで1つのモジュールを構成しているもので、上級機の「M900-u」ではこのモジュールを2つ装備して1チャンネル分としている。本機ではその半分ということになるが、出力は8Ωで120W×2。1Ω瞬間最大では960W×2を確保する。

ODNFの特徴は立ち上がりが速いことと、ワイドレンジでレスポンスが均一であることと言っていい。本機ではこの回路を改良することで、これらの性能をいっそう高めている。それが音質にも確実に反映されているわけだが、詳しくは後で触れる。

次ページ上位モデル900シリーズと比較しつつ音質を検証する

1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 『耳をすませば』『借りぐらしのアリエッティ』4KデジタルリマスターIMAX上映決定。Dolby Cinema上映も
2 SOUNDPEATS、ノイキャンや音質が強化された全部入り完全ワイヤレス「Air6 Pro」
3 アキュフェーズの新製品試聴会が大阪・シマムセンで9/12に開催
4 BS12で“ガンダム祭り”! 『ククルス・ドアン』も無料初放送
5 映像配信がテレビで映らない! HDMIの「HDCP」を確かめてみましょう
6 <香港ショウ>オーディオテクニカ、“密閉型”ヘッドホンのフラグシップを海外先行発表!
7 SilentPower、特許技術で電源ノイズを100分の1以下に抑えるパワーコンディショナー「AC iPurifier2」
8 Cambridge Audio、ネットワークプレーヤー「MXN10」など8モデルを8/7より発売
9 夏は『耳カビ』にも注意。耳をふさがないイヤーカフ型イヤホン、ビクター「音アクセ」がオススメな理由
10 <香港ショウ>B&W「D5シリーズ」、アジアプレミア。マランツとの組み合わせでオーディオファンを沸かせる
8/10 10:33 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー 201号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.201
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
ケーブル大全2026
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.34 2026 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.34(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • AEX
  • AA AWARD
  • analog Grand Prix