公開日 2014/02/27 11:50

ヤマハ新ヘッドホン「HPH-M82」レビュー − “ヤマハのサウンドクオリティ”をしっかり継承

ファッション性も重視した新モデル
高橋敦
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■ファッション性“も”重視したヤマハの新ヘッドホン「HPH-M82」を聴く

先行して発表されたヨーロッパの製品紹介サイトにおける「音は重要だがそれが全てではない」という文章が、このヘッドホンの特徴をよく表している。「HPH-M82(関連ニュース)」は、ファッション性“も”重視したヘッドホンだ。

「HPH-M82」¥OPEN(予想実売価格10,000円前後)

HPH-M82装着イメージ

正方形を斜めに配置した「ダイヤモンド・シェイプ」ハウジングはその象徴。それ自体が印象的であると同時に、そのことで必然的にハウジングとヘッドバンドをつなぐアーム部分に独特のカーブが生まれており、それもあわせて印象的なデザインだ。

スクエア型のハウジングと、独自のツイストカーブを採用したヘッドバンド部

カラーリングも凝っている。ブラック、レッド、ホワイト、ゴールド、ブラウン、ネイビーの6色を用意。レッドとホワイトはグロス仕上げ、他はマット仕上げとすることで、それぞれの色合いをより魅力的に引き出している。

カラバリは全6色を用意

重量は150gと軽量。フォーム素材をナイロンファイバーで覆ったオンイヤー型(耳に載せるタイプの)イヤーパッドと合わせて、装着感も良好だ。ケーブルにはiOS端末対応のリモコン&マイクを搭載している。

イヤーパッドはオンイヤー型。装着感も良い

iOS対応のリモコンも備えている

■“ヤマハのサウンドクオリティ”をしっかりと搭載したモデル

そして音質も「さすがヤマハ」といえるクオリティ。突出した解像度やワイドレンジさといったわかりやすい個性を見せるわけではないが、弱点といえる要素が見当たらない。

低音は無理に盛った感じがなく、自然な厚みや太さを確保。アンサンブルの中でのベースやドラムスの存在感が適度だ。低音楽器はアタックも素直で抜けが良く、音がこもらないこともポイント。おかげで音場全体も抜けが良くクリアであり、低音から高音までバランスよく届いてくる。

その高音側もやはりナチュラル。ロックのシンバルはもう少し荒っぽく表現してもよいかとは思うが、基本的にはしっかりとした輪郭を持ちながらも耳障りのない、好ましい音色だ。女性ボーカルのシャープな成分も、丸め込んでしまうわけではないのだが、刺さる感じは出さずに聴きやすい。

内部には、新開発の40mmドライバーを搭載

前述のこもらなさのおかげが大きいと思うのだが、音場感、空間性といった要素も良好。密集感が少なく、音場に十分なスペースが残されている。この点でも聴きやすく快適だ。

最初に述べたように、まずはそのルックスに注目してほしい製品ではある。しかしそれと同時にヤマハ製品に期待されるサウンドクオリティも満たしていることが、このヘッドホンの強みだ。


◆高橋敦 プロフィール
趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。


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