公開日 2022/04/18 10:53

「iPhone 14 Pro(仮)」もLightning継続?ただし速度はUSB 3.0並みに改善か【Gadget Gate】

目標は完全ポートレス
Kiyoshi Tane
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
アップルが今年秋に発売するとみられる「iPhone 14 Pro」(次期フラッグシップiPhoneのうちProモデルの仮称)では、LightningコネクターからUSB-Cコネクターに変更されるとの噂話があった。しかし新たに、この10年前(2012年のiPhone 5で初採用)のコネクターが使われ続けるとの予想が報じられている。

Image: Apple

アップル関連情報サイトのiDropNewsは、かつて「アップルがiPhone 14 ProにUSB-Cの採用を検討している」との情報源の話を伝えていた。しかし同サイトはその後、別の情報源から方針変更の話を聞いたようだ。

その理由は、1つには同社がゆくゆくは完全ポートレス、つまり外部端子のないiPhoneを目指しているため。アップルがUSB-Cを経由せず、開口部がなく防水性に優れたポートレスに一足飛びに移行しようとしているとの観測は、複数の方面から伝えられてきたことだ。

iDropNewsの情報源によれば、それだけが理由ではないという。本当の理由は「収入」だそうだ。ケーブルやドングル、充電スタンド、Lightningポートを搭載した製品を販売するサードパーティに、アップルはライセンス料を請求できる。その収入源を断つ予定はない、というのだ。

さらにアップルは、MagSafe(背面からのワイヤレス充電)経由でデータ転送できるポートレスのiPhoneに移行するまで、この方式を続けるつもりだと述べられている。MagSafe規格を採用するサードパーティからもライセンス料が請求できるから、というわけだ。

アップルがiPhoneではUSB-Cを避けてLightningを採用し続ける理由は、MFi(アップルが定める性能基準への適合)プログラムからのライセンス収入であり、ポートレス化してもMagSafeのMFi収益を取り続ける狙いがあることは、同社の未発表製品に詳しいアナリスト Ming-Chi Kuo氏も推測していたことがある。

その一方で、iDropNewsは興味深い情報も届けている。これまでのLightningコネクタはUSB 2.0相当の転送速度しか出ないが、アップルのエンジニアはUSB 3.0相当の速度を出せるよう取り組んでいるという。

「iPhone 13 Pro」ではProResで映像を記録できるようになったが、このフォーマットは画質が非常に良く編集作業もしやすい反面で、かなりの容量を消費する。たとえば1分間の4K ProResビデオは6GBものサイズになるが、現行のLightningであれば何時間もかかる。iPhoneで撮影した動画をMacなど外部機器で編集したいクリエイターにとって重荷となっていたが、USB 3.0の速度になれば解決するというのだ。

最後に、MagSafe経由のデータ転送はWindowsやLinux PC等でも行えるようにする必要があるため、アップルはそちらに多くの時間と資源を投入しており、iPhone 15 Pro(2023年に出るProモデルの仮称)の時点ではポートレスになる見込みはない、との趣旨が語られている。

USB-C採用を待ち望む人には残念な噂話ではあるが、少なくとも「Lightningでサイズの大きなファイル転送がしづらい」という方々にとっては朗報といえそうだ。

Source: iDropNews



※テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」を近日中にローンチ予定です。本稿は、そのプレバージョンの記事として掲載しています。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX