公開日 2026/07/17 11:00

Astell&Kern、フラグシップDAPの真空管モデル「A&ultima SP4000T」

「トリプルTUBEモード」で音質モードは54通りに
編集部:松原ひな子
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アユートは、同社取り扱いブランドAstell&Kernから、チャンネルセパレート設計を採用した真空管搭載DAP「A&ultima SP4000T」を7月25日に発売する。価格は627,000円(税込)。

「A&ultima SP4000T」

A&ultima SP4000TはAstell&KernのフラグシップDAP「A&ultima SP4000」の兄弟機にあたる真空管アンプ搭載モデル。

左右それぞれのチャンネル専用に独立した、デュアルTUBE構造を採用。MIL(ミリタリー)スペック準拠のビンテージ・ミニチュア真空管であるRAYTHEON「JAN6418」を左右それぞれ2基ずつ、計4基搭載する。据え置きのハイエンド機に通じる技術を、業界で初めてDAPに投入したと謳う。

各ペアが鏡面対称に向かい合う「ディファレンシャル(差動)構成」を採用し、4本の真空管はノイズ特性とゲイン特性を精密に測定した上でペアリング。精密なバランスによって音楽信号を2倍の明瞭さで増幅するほか、コモンモードノイズは互いに打ち消し合うことで排除されるという。

さらに独立したモジュール式フレキシブル基板と、従来の4段階から5段階に進化した「第2世代アンチ・マイクロフォニックノイズ・アーキテクチャー」を投入し、ノイズから完全に隔離。独自のノウハウと⾧年の経験に基づき設計・テスト・検証を繰り返して、マイクロフォニックノイズに対策を施した。

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内部構造のイメージ
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第2世代アンチ・マイクロフォニックノイズ・アーキテクチャー

オペアンプ(OP)、真空管アンプ(TUBE)、ハイブリッドアンプ(HYBRID)の切り替えが可能なトリプルアンプシステムを採用。

特に真空管アンプにおいては、繊細な「三極管(Triode)」、バランスに優れた「ウルトラリニア(Ultra Linear)」、そしてダイナミックな「五極管(Pentode)」を選択可能な「トリプルTUBEモード」を新たに搭載している。

トリプルTUBEモードとトリプルアンプモード、さらにプレート電圧を3段階で調整、各段階で真空管アンプの増幅率が変化する真空管電流レベル調整を組み合わせることで、最大54通りの音質を楽しめるようになった。

DACチップは「AK4499EX」を2基搭載。左右のチャンネルそれぞれに専用のプロセッサー「AK4191EQ」を配置し、完全なディスクリート回路構成を実現。

専用のデジタル・デルタシグマ・モジュレーター(AK4191EQ)によってデジタル信号のノイズを低減させた後、完全に独立したアナログDAC(AK4499EX)へと伝送を行い、アナログ信号を個別に処理することができる。

SP4000と同じく従来の2倍のオペアンプを水平に並列配置することで、電流を大幅
に増加。

より豊かで緻密なサウンドを実現した「High Driving Mode」を採用する。High Driving Mode時には、トルク感があり力強く安定した出力によって、繊細な音のディテールまで正確に再現。より深くクリアで臨場感あふれる音楽を楽しめるという。

ほか群遅延を最小化する独自の「ESAテクノロジー(Enhanced Signal Alignment)」を採用、信号のロスを最小限に抑えるために必要な「Any Layer HDI(High-Density Interconnect)PCBテクノロジー」の投入など、従来のソリューションも踏襲している。

筐体は導電性と耐食性に優れたStainless Steel 316Lを採用。デザインは「Burst(噴出)」をコンセプトとし、サウンドが沸き上がる力の源を視覚化、ボリュームホイールを中心に堅牢に構成された造形となっている。外形寸法は85.7W×150H×19.5Dmm、質量は約565g。

TUBEおよびHYBRIDモード時は背面の真空管が光る

機能面では、Android 15をベースとするFull Android OSを搭載。独自のカスタマイズ技術「ADP(Astell&Kern Direct Path)」によってストリーミング環境においてもロスレス再生が可能となるほか、VSEを使用したより高度なアップサンプリング「Advanced DAR」にも対応。

再生はPCM 最大768KHz(16/24/32bit)、DSD512(22.4MHz/1bit)に対応。入出力端子にUSB Type-C(充電・データ転送用)、3.5mm 3極アンバランス(光デジタル出力兼用)、4.4mm 5極バランス(5極GND結線)を装備する。ネットワークはWi-Fi(2.4GHz/5GHz)、Bluetooth Ver 5.2をサポート、BluetoothコーデックはSBC/AAC/aptX HD/LDAC/LHDCをカバーする。

専用のレザーケースも同日に発売。イタリア・フィレンツェを拠点とするバダラッシ・カルロ(BADALASSI CARLO)の「ミネルバ(MINERVA)」レザーを採用したプレミアムレザーケース。デバイス全体を優しく包み込む優れたフィット感を実現するとともに、背面には真空管のLEDの輝きを美しく見せるためのカットアウトパターンを施した。価格は税込25,300円、カラーはブラック/オリーブを用意。

「A&ultima SP4000T Case Olive」/「A&ultima SP4000T Case Black」

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