公開日 2026/07/09 21:21

ソニー、ライブステージ向けイヤモニ「IER-M500」。ロックバンドの生演奏で実力の高さをアピール

メディア向け発表会を開催
編集部:太田良司
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ソニーは、ミュージシャンやアーティストがステージ上で使用することを想定した高い装着安定性/遮音性を備えたインイヤーモニター(IEM)「IER-M500」を発表。メディア向けの新製品発表会を音楽スタジオで開催した。

ソニーでは、クリエイター向けのプロオーディオラインとしてこれまでも様々な製品を展開してきた。レコーディング用のマイク「C-100」「C-80」、ミキシング/マスタリングや配信向けとしたヘッドホン「MDR-MV1」「MDR-M1」などだ。

マイクはレコーディング、モニターヘッドホンはミキシングやマスタリングといった楽曲制作で使用するものだったが、今回の 「IER-M500」はステージでパフォーマンスをするミュージシャンやアーティストを対象に開発。どんなに激しいパフォーマンスでも落ちない高い装着安定性と、高い遮音性にこだわって開発したという。

ライブなどのパフォーマンス用として開発
装着安定性を追求した

激しいパフォーマンスにも耐える装着性

装着性を高めるための工夫のひとつが、耳の穴周辺の耳甲介艇に沿ったフィッティングサポーター。様々なユーザーに合うようにXS/S/M/L/XLの5種類を用意している。

実は開発当初は 4サイズだったとのこと。しかし、開発中にとあるアイドルへ使ってもらったところ、パフォーマンス時に耳から抜けてしまったという。

これを受けてサイズ展開を見直し。元々のXSとSの間に新たなサイズを追加し、耳の穴が小さな人でも安定して装着できるようにした。

Sサイズの装着イメージ

また、耳の後ろに這わせるイヤーハンガーには柔軟性を持たせている。記者も実際に試したが、イヤホン本体の角度を調整するときにもスッと追随してくれた。

イヤーハンガーは柔軟性がある

5mmドライバーで音質を担保しつつ完全密閉で遮音性を強化

遮音性の強化については、イヤホン本体に完全密閉構造を採用。また、ノイズアイソレーションイヤーピースによって高音域の遮音性を向上させている。

本体は完全密閉構造を採用

ドライバーには5mm径のダイナミックドライバーを搭載。アコースティックチャンバーの十分な容積を確保しつつ、高域から低域までのバランスを取るのに最適なサイズなのだという。また、イヤホン本体の大型化を避けるための措置でもあるとのこと。

音作りにおいては、近年ソニーが推進するアーティストやエンジニアとの“共創”を継続。ビヨンセなどを担当するトップエンジニアNoel Edwards(ノエル・エドワーズ)氏と協働した。

ビヨンセ以外でも多数のジャンルで実績があり、現場の音を知っている人物であるノエル氏との協働しながら開発を進めたとのこと。

装着している様子

カラーバリエーションには、ブラック、クリア、レッド&ブルーという3色をラインナップ。

レッド&ブルーについては、右側がレッド、左側がブルーというカラーリングにすることで、ステージ上で左右の判別がつきやすいように配慮している。

なお、ブラックとクリアについても、本体プラグ部分は右にレッド、左にブルーという配色にし、左右の判別をしやすいようにしている。

本体プラグ下部も赤と青で左右が判別しやすいようになっている

ロックバンドのライブ演奏で試す

プレゼンテーションに続いては、ロックバンド「ミーマイナー」が発表会に登場。 「IER-M500」を実際に装着しての生演奏が披露された。

ロックバンドのミーマイナー。左から葵さん(Dr)/さすけさん(Ba)/美咲さん(Vo、Gt、Key)/わたさん(Gt)

ボーカル/ギターの美咲さんは「IER-M500」を装着しての演奏について「めちゃくちゃやりやすくて最高」だったとコメント。

実は、インイヤーモニターを使いながら演奏するのは初めてだとのことで、「クリックを聴きながら演奏できるのも良いですし、バランスを自分で好きなようにできるのでやりやすかったです」と述べていた。

美咲さん(Vo、Gt、Key)

作曲者でもあるさすけさんは、「流れているクリックに合わせて演奏することで、曲の本来のグルーヴに近づけるというのは大きなメリットだと思いました」とコメント。

「ライブハウスでは低音が回ってベースの輪郭が見えづらくなることがありますが、耳の中に遅延なくベースの輪郭が入ってくるので、ミスが少なくなりそうです」と言葉を続ける。

さすけさん(Ba)

ドラムの葵さんは、動きの激しい演奏をするとイヤモニが耳から外れてしまい、クリックが聴けずに演奏がズレた経験があるとのこと。

しかし今回のIER-M500は「フィッティングサポーターがついているので、激しめに叩いても全然ずれませんでした」と装着性の良さに好感触を抱いた様子を見せた。

また、ドラムでは、シンバルなどの音がクリックや周りのパートの音を掻き消してしまうことがあるが、「(クリックや自分のパートが)周りの音とは独立して聴こえるイメージ。しっかりと聴こえた」と、 装着感はもちろんのこと音質面でも満足した点を紹介した。

葵さん(Dr)

そして、ギターのわたさんも「ライブ中に歯を食いしばって耳の形が変わっても、外の音が不意に入ってくることが全くありませんでした」と遮音性の高さについて言及。

さらに「(これまでの経験上で)イヤモニは音が近くて痛いものが多いイメージでしたが、 IER-M500はバランスが良く、レコーディングのモニター用としても使いたいほど」だったと音質を賞賛した。

発表会に出席した記者陣も彼らと同じ状況で IER-M500を体験するデモンストレーションを体験。演奏が行われている中でもしっかりと“かえし”(演奏音)とクリックが聴こえ、 IEM-500の遮音性の高さを実感することができた。

なお、本機の技術的詳細などについては別記事(https://www.phileweb.com/news/d-av/202607/09/65516.html)でもレポートしている。こちらもあわせてご覧いただきたい。

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