シャープ、“録画メディアはBD-REのみ”のBD単体レコーダー − 下位モデルの実売価格は10万円前後

シャープ（株）はBDレコーダー“AQUOSブルーレイ”シリーズの新製品として、BD単体レコーダー2シリーズ7機種を発売する。下位モデルのBD-AV1シリーズの市場実売価格は10万円前後になりそうだ。

「BD-AV10」「BD-AV1」両シリーズは本体にBD録画用ドライブのみを搭載したBD単体レコーダー。両モデルともに録画可能なメディアの種類はBD-REのみとなるが、上位の「BD-AV10」は片面2層・1層のBD-RE、「BD-AV1」は片面1層のBD-REのみに録画ができる。発売時期は10月27日を予定。価格はいずれもオープンだが、「BD-AV10」シリーズが120,000円前後、「BD-AV1」シリーズが100,000円前後で販売される見込みだ。

カラーバリエーションも豊富に揃えており、「BD-AV10」はシルバー/ブラック/ホワイト/レッドの4色展開、「BD-AV1」はブラック/ホワイト/レッドの3色を揃える。それぞれに型番を持たせ、合計7機種のラインナップとなる。

同社では従来のデジタルAV機器を「難しそう」という先入観から敬遠していたユーザー層を「BDレコーダーの潜在ユーザー」として位置づけ、両シリーズをVTR感覚の簡単操作で手軽にハイビジョン録画や視聴が楽しめる、「新しいコンセプトの“21世紀の地デジビデオ”」として訴求。新たなコンセプトを前面に打ち出している。製品に搭載された諸機能についても、デジタル録画機器のエントリーユーザーにとって使いやすく工夫されている。

地上・BS・110度CS対応のチューナー1基のみを搭載し、アナログチューナーは非搭載。デジタル番組の録画に特化した仕様としている。

録画可能メディアはBD-REのみ。同社はこの理由について、多種多様なフォーマットが存在するDVDメディアように、ユーザーがディスクの買い間違いをおこす心配をなくすことができ、繰り返し録画が可能なBD-REであればビデオテープに近い感覚で利用できるため、としている。

HDMI出力端子は1系統を搭載。AQUOSファミリンクに対応したほか、i.LINK TS入力に対応し、同社製AQUOSハイビジョンレコーダーとi.Link接続することにより、ハイビジョンレコーダーのHDDに録画したデジタル放送の番組をハイビジョンのままBDディスクにムーブして楽しめる。なおHDオーディオはドルビーデジタル・プラスとドルビーTrueHDのコア部のみをデコードし、リニアPCMに変換してHDMI出力することが可能だ。

シンプル操作を実現する各機能については、番組表を選んでから「決定」ボタンを押すだけで録画予約が完了する「らくらく一発予約」、「録画」ボタンを押すだけで番組が終わると自動的に録画停止する「らくらく一発録画」、さらには「再生」ボタンを押すだけで、前回見た続きから再生する「らくらく一発再生」を搭載。また本体フロントパネルに搭載した「ディスクメーター」は、ディスクの録画可能容量の残量を「白いランプ」で、再生時にはディスクの再生地点を「青いランプ」で表示する。

本機に付属する「シンプルファミリモコン」は、ビデオデッキでなじみのある「再生」や「録画」など、よく使う機能を中心に、必要最低限のボタンのみをリモコン中央に配置。大きく見やすい文字と、押しやすいボタンを採用している。液晶テレビAQUOSやAQUOSオーディオとHDMIで接続すれば、本リモコンで連携操作を行うことも可能だ。

その他、同時発表の上位機HDWシリーズ同様、「アクオス画像エンジン」や「コモンモードフィルター」など採用や、HDMIからの1080/24p映像出力など高画質化も図られている。また便利な機能としては使用開始前の初期設定が簡単にできる「らくらくセットアップ」や電源スタンバイ状態から0.8秒でHDDへの録画と再生ができる「一発起動モード」も採用されている。

本日同社が行った新製品記者発表会にはシャープ（株）取締役 AV・大型液晶事業統括 兼 AVシステム事業本部長 寺川雅嗣氏が登壇。AV10、AV1シリーズの商品戦略には「多くのビデオデッキファンにBDの良さを見直してもらうことが背景にある」と語った。録画可能メディアをBD-REのみとした理由については「BD-REはデジタル録画の複雑さや矛盾点を解決する扱いやすいメディア。互換性の簡素化にもつながるだろう」とした。上位のHDWシリーズを含むBDレコーダーの新ラインナップを皮切りに、「2011年までに全てのビデオをアナログからデジタルに切り替えていきたい」と意気込みを述べた。

【問い合わせ先】
シャープ　お客様相談センター
TEL/0120-001-251

（Phile-web編集部）