真空管とMOSFETのハイブリッド構成

Ypsilon、ペア1000万円超のフラグシップ・モノラルパワーアンプ「HYPERION」

公開日 2021/03/11 16:42 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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(株)ステラは、同社が取り扱うギリシャのオーディオブランドYpsilon(イプシロン)より、フラグシップ・モノラルパワーアンプ「HYPERION」を発売した。価格は10,780,000円(ペア/税込)。

Ypsilon「HYPERION」

HYPERIONは、設計者デメトリス・バッカラスが自身の知識と経験をすべて注ぎ込み、シングルエンド・クラスAアンプの持つ繊細な再現性と、370W/8Ωという大出力を両立させたというパワーアンプ。

入力はRCAアンバランス、XLRバランスを各1系統ずつ搭載。スピーカー端子は2系統搭載する。

真空管とMOSFETのハイブリッド構成を採用し、設計者のノウハウをすべて注ぎ込んだというフラグシップモデル

「HYPERION」背面端子

低インピーダンスの双三極管をクラスA動作させる入力段と、MOSFETによる出力段のハイブリッド構成を採用。出力段はまったく同じ特性を持つシングルエンド回路ふたつをブリッジ接続させたフローティングバランス方式となっている。

電源回路は入力段と出力段で独立して搭載。ともに独立したチョークフィルタを使用し、電源リップルの悪影響を取り除き安定かつ潤沢なエネルギーを供給する。また、合計112,800μFにおよぶ独MUNDORF製電解コンデンサーを搭載する。

「HYPERION」の内部構成

トランスは自社で設計/製造しており、信号経路内には銀線を手巻きした入力トランスと段間トランスの2種類のトランスを配置。入力トランスは入力信号を完全なバランス信号に変換し、段間トランスは真空管の出力インピーダンスを下げて出力段とのマッチングをとると同時に、出力段回路の片側を位相反転させる役割を担う。

また、信号経路の内部配線は全てテフロンで絶縁された自社製銀線を使用。電源部においても電解コンデンサ以降の全ての配線を銀線としている。

サイズは440W×295H×650Dmm、質量は95kg。定格出力は370W/8Ω、650W/4Ω、1150W/2Ω。周波数特性は6Hz - 80kHz、THDは0.7%(100W)、最大消費電力は1500W。

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