10月19日発売『ネットオーディオ』誌では付録音源も予定

伊藤志宏 3 cello variation最新アルバム『Noctiodria』が11月7日発売、オーディオファンも必聴

2018/09/18 季刊・ネットオーディオ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ピアニスト 伊藤志宏を中心として、3つのチェロと共に編成された異色のユニット、3 cello variation。その最新アルバム『Noctiodria』が、11月7日に発売される。

伊藤志宏 3 cello variation『Noctiodria』

今回、いち早くそのサウンドに触れる機会があったのだが、一曲目「マージュ(道士)の海」が始まった瞬間、その芳醇な響きを伴うチェロと色彩豊かな音色に引き込まれてしまった。伊藤志宏を中心として描かれるおよそ一時間の物語。ピアノの3本のチェロ、このあまり例のない新しい編成で紡がれる音と、それでありながらリスナーの心の奥底にある記憶を刺激するような懐かしさ。「新しさと懐かしさ」が両立した作品には、そうそう出会えるものではない。まるで一冊の本を読んでいるような錯覚に陥る本作は、まさにコンセプトアルバムの真骨頂というにふさわしい。

そんな伊藤志宏 3 cello variationが描く世界が収録されたのは、東京・銀座にある音響ハウス。音響ハウスは日本でも屈指の響きの良さを持つスタジオとして知られるが、『Noctiodria』でも実に有機的な楽器の響きを収録。各楽器の定位や配置なども見事に捉えられているなど、ハイファイ的にも非常に優れたレコーディングが行われている。

さらに注目は、本作のサウンドのマスタリングを行ったのがSTUDIO Dede Airという点だ。東京・目白にあるSTUDIO Dede Airは、古き良き時代の貴重なヴィンテージ機器の数々と最先端のデジタル機器、そしてドラマーでもあるマスタリングエンジニア 吉川昭仁のセンスで、これまで数々のジャズやハイファイレコーディングに関係する名作を手がけてきたマスタリングスタジオである。

もともとの録音の良さに加え、この新旧のマスタリング機器を巧みに使いこなすSTUDIO DedeAirと伊藤志宏 3 cello variationの感性。いたずらにハイファイ性だけを追求するのではなく、あくまで作品を理解した上での音楽性を追求したサウンド・メイキングと伊藤志宏の音を通して描きたかった世界観が、「Noctiodria」には存分に収録されている。

伊藤志宏 3 cello variationは、現在この最新アルバム『Noctiodria』を引っさげて全国ツアー中だ。アルバムの発売前にはなるが、ぜひ一度この世界観をライブで体験してみて欲しい。おそらく、本記事にあることと同じ世界をご体感いただけるはずだ。

なお、10月19日に発売される『季刊・NetAudio vol.32』では、本作からの付録音源も予定されている。『Noctiodria』のリリースと合わせてこちらもぜひ期待してほしい。

伊藤志宏 3 cello variation『Noctiodria』

Musica Visionaire
MVSI1002
¥2,700(税込)
2018年11月7日(水)発売
ピアノ:伊藤志宏
チェロ:平山織絵
チェロ:井上真那美
チェロ:島津由美
プロモーション動画はこちら

リリースツアースケジュール

9月15日(土)名古屋 Doxy
9月16日(日)神戸 クレオール
9月17日(月)神戸 クレオール
9月20日(木)久留米 トラノコカフェ
9月21日(金)博多 UNION SODA
9月22日(土)広島 Lush Life
9月23日(日)東広島 西条 西条公会堂
9月24日(月)新居浜 アンデルセンホール
9月28日(金)岡山 城下公会堂
9月29日(土)京都 CINEMATIK SALOON
9月30日(日)和歌山 橋本リュスモーネ/lys mane
10月5日(金)大塚 greco
10月6日(土)大塚 greco
10月7日(日)浜松 Hermit Dolphin
10月8日(月)大津 奏美ホール

※開演時間等の詳細はこちらから。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック