「現実的な価格」のラインナップ

ステラヴォックス、米constellation audio「Performanceシリーズ」を発売 −CEOが“ドリームチーム”発足の背景も語る

公開日 2011/09/22 19:24 ファイル・ウェブ編集部
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ステラヴォックスジャパン(株)は、米constellation audio(コンステレーションオーディオ)製品の取り扱いを開始。プリアンプ「VIRGO(ヴァーゴ)」などを12月より順次発売する。フラグシップの「Referenceシリーズ」と、同シリーズの技術を継承した「Performanceシリーズ」を用意しており、本稿ではPerformanceシリーズについて紹介する。

・「VIRGO」(ステレオプリアンプ)2,625,000円(税込)12月発売
・「CENTAUR」(ステレオパワーアンプ)3,150,000円(税込)12月発売
・「PERSEUS」(フォノステージ)2,625,000円(税込) 12月発売
・「CYGNUS」(デジタルファイルプレーヤー/DAC)2,625,000円(税込) 2012年1月発売
 ※価格は全て予価

■フラグシップの思想を継承しながら現実的な価格に

Performanceシリーズは、コストを度外視し最高の品質を追求するフラグシップの「Referenceシリーズ」(関連ニュース)の特徴を継承しつつ、ユーザーにとって現実的な価格で提供できるように意識したモデル。

「VIRGO」は入力にXLRとRCAを4系統ずつ、出力にXLRとRCAを2系統ずつ装備。再生周波数帯域は10Hz〜200kHzで、入力インピーダンスはバランス時で200kΩ、アンバランス時で100kΩ。

VIRGO

背面の様子

「CENTAUR(ケンタウル)」は、XLRとRCA端子を1系統ずつ装備し、「Constellation Link」用のXLR端子を別に1系統用意。チャンネルあたりの出力は8Ω時で250W、4Ω時で500W、2Ω時で800W。再生周波数帯域は10Hz〜100kHz。

CENTAUR

背面の様子

「PERSEUS(ペルセウス)」は、Referenceシリーズの「ORION」と同様にジョン・カール氏が設計を担当。入力にXLRとRCAを3系統ずつ、出力にXLRとRCAを1系統ずつ備えている。

PERSEUS

背面の様子

「CYGNUS(シグナス)」は、デジタル音源用のプレーヤーで、FLAC/WAV/AIFFに対応。外部CDプレーヤーからのPCMデジタル信号も入力が可能で、DACも内蔵している。

CYGNUS

背面の様子

サンプリングレートは、USB/AES/SPDIF端子が192kHz/32bitに、COAX/AES/TosLink端子が96kHz/32bitに対応。再生周波数帯域は20Hz〜22kHz。

■「ひとりの天才を中心に最高のものを作るのは不可能」 − CEOが語る“ドリームチーム”結成の背景

同社では本日都内で製品発表会を開催。本国からCEOのムラリー・ムルガス氏と技術担当役員のピーター・マドニック氏も来日し、製品の魅力をアピールした。

ステラヴォックスジャパン代表取締役会長の西川英章氏は「constellation audioは以前から注目していたブランド。今年初めのCESでようやく完成したものが出てきたが、発表と同時に世界中で話題沸騰で欧米でも非常に好評だ」と、同ブランドが高い注目を集めていると説明。「東京インターナショナルオーディオショウが終了したタイミングくらいから、順次製品を発売していく」と語った。

西川英章氏

画期的な構造のターンテーブルを開発するメーカー、Caliburnに参加していたムラリー・ムルガス氏は、当時からターンテーブルだけでなくエレクトロニクスに進出する考えがあったとコメント。「プロダクトレンジを広げることでより多くの人に愛されることが必要であると考えた」と言葉を続け、2007年から動き出し、2009年にこのブランドを設立したと説明する。

ムラリー・ムルガス氏

さらに「こうした業界では、ひとりの天才を中心にしてスタッフが集まるという形態が見られるが、その体制で最高のものを作るのは不可能と判断した」と語り、オーディオ業界で実績を持つ人物たちを集めた背景を説明した。

また「伝統が役に立つのであればそれを受け入れよ」「新技術が必要ならばそれを開発せよ」「思い切ったソリューションが要求されるならそれを採用せよ」というポリシーも披露。さらに「費用と手間暇を惜しまず、可能な限り最高のテクノロジーと製造技術を使用すること」「製品はカリフォルニア州、ニューベリー・パークの自社施設で、我々自身で製造すること」という基本方針も紹介し、非常に高いこだわりを持って製品開発にあたっていることをアピールした。

「私にとって新しいチャレンジを与えられたと思った」と、同ブランドに誘われた感想を述べるピーター・マドニック氏は「どうやったらふたりで目指すものを実現できるのかを話し合った。私自身が指揮者にも作曲者になり、色々なエンジニアに声をかけた」とブランドの歩みを説明。「パワーアンプの設計においては数々の試作機を作った。数ヶ月ひたすら音楽を聴いて、試作機のうちのどれが目指しているものに近いかを判断した。退屈な作業だったが(笑)」と、膨大な数の試作機から製品をブラッシュアップしていったことも説明した。

ピーター・マドニック氏

また「HERCULES」に特注巻き付けの1,500Wのトロイダルトランスを2個使用していることに触れ、「CENTAURにはその4分の1サイズのものを採用しているが、設計は同じだ」と、ReferenceシリーズとPerformanceシリーズが同じ思想のもとで設計されていることも強調した。

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