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公開日 2023/03/17 20:07
採用製品は今月から登場予定

クアルコム、SoC「Snapdragon 7+ Gen2」発表。ゲームグラフィックなど強化

編集部:成藤 正宣
米クアルコムは、モバイルデバイス向けのチップセット「Snapdragon 7+ Gen2」を発表した。搭載デバイスは、Redmi、realmeなどのブランドから今月末に発売予定だという。

「Snapdragon 7+ Gen2」が発表

従来モデルの「Snapdragon 7+ Gen1」と比較して、“Kyro" CPUの動作速度が最大2.91GHzまで引き上げられ、パフォーマンスが50%以上アップ。“Adreno" GPUの性能も2倍に高めた一方、システム全体の電力効率も13%向上し、より長時間の使用ができるとしている。

プラットフォーム全体に統合されたAIエンジンも引き続き搭載。従来モデルから性能は2倍以上、消費電力あたりの性能では40%向上し、「Qualcomm Sensing Hub」によるユーザーの動きや周囲の音響の検知、ビデオの超解像撮影、ゲームグラフィックや写真などの4Kアップスケーリングなどに活用されるという。

ゲーミング向け機能「Snapdragon Elite Gaming」の一部に対応し、ゲーミング性能の向上もアピールされている。例えばVRS(Auto Variable Rate Shading)では、グラフィックのうちメインの被写体をフル解像度で、背景を低解像度で描画することにより、画質と消費電力の最適化を図る。またVolumetric Rendering機能では、霧や煙といった映像効果をよりリアルに表現できるという。

ゲームグラフィック性能の向上をアピール

独自のオーディオプラットフォーム「Snapdragon Sound」もサポート。aptX Adaptiveコーデックによるロスレス品質/安定接続のワイヤレス音楽リスニングや、低遅延のボイスチャットを実現できると謳っている。

カメラにおいては、18bitのトリプルISP(画像処理プロセッサー)“Spectra” を搭載。3基のカメラの映像を高速並行処理したり、スムーズなズームができる上、30枚の写真を1枚に合成することで、暗い環境でもクリアで色鮮やかな写真が記録できるという「Mega Low Light Mode」なども利用可能だという。

ほか映像面のスペックとして、QHD+/120Hzまでのディスプレイ表示に対応。外部映像出力では最大4K/60Hzに対応した。HDR規格としては、ドルビービジョン、HLG、HDR+の再生をサポートする。

通信面では、5G通信に対応し、下り速度最大4.4GbpsのSnapdragon X62 5Gモデムと、Wi-Fi 6Eに対応し、最大3.6Gbpsで通信可能なQualcomm FastConnect 6900を搭載。特に今回、Snapdragon 7シリーズとしては初めて5G/4GのDSDAに対応し、2枚のSIMを同時使用可能となった。

独自の急速充電技術は、従来モデルよりも新しい「Qualcomm Quick Charge 5」にアップデート。バッテリー0%から50%まで、およそ5分で充電が可能だとしている。

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