創業100年、ドイツ名門・ELACのアクティブスピーカー。映画も音楽も高水準で楽しめる「Debut ConneX DCB 41」
アクティブスピーカーの注目プロダクトを紹介する連載<アクティブスピーカー最前線>、今回は、ドイツ・ELAC(エラック)の「Debut ConneX DCB 41」を取り上げる。 今年創業100年を迎える老舗ブランドでありながら、精力的に新カテゴリーにも挑戦するELAC。そのサウンドと使い勝手を検証した。
左右スピーカー間は通常のスピーカー端子であることも注目
ELACは非常に長い歴史を持つ、ドイツを代表する著名なスピーカーブランドである。長年にわたって日本でも存在感を発揮しており、独自のAMTドライバーである「JETトゥイーター」もオーディオファンならばお馴染みだろう。
近年のELACは純粋なパッシブスピーカーだけでなくエレクトロニクス方面にも進出しており、アクティブスピーカーにもしっかりと取り組んでいる。
今回は同社のアクティブスピーカーのラインナップから、税込94,600円で手に入る手頃なエントリーモデル「Debut ConneX DCB 41」(以下、DCB 41)を取り上げ、老舗の手掛けたアクティブスピーカーの仕上がりを確認していく。
DCB 41は共通仕様でいくつかのデザインバリエーションがあるようだが、基本的にはウォールナットとブラックの二色展開となる。今回の試聴機はブラックモデルを使用した。
本機のサイズは140W×245H×204Dmmとコンパクトで、重量もアンプを搭載するメイン側が3.5kg、パッシブ側が2.85kgと使いやすい。小さな机でのデスクトップオーディオにも好適だ。
ユニット構成はELACらしくJETトゥイーターを……といきたいところだが価格的にそうもいかず、1.9mmソフトドームトゥイーターと115mmポリプロピレンウーファーの組み合わせを搭載。チャンネルごとに50WのクラスDアンプで駆動する。
背面上部にスリット型のバスレフポートを持ち端子類は下部にまとめられている。接続性は必要十分に揃っており、レコードプレーヤーも接続可能なフルサイズRCA、テレビと接続するHDMI ARC、PCと組み合わせるUSB入力などを搭載する。Bluetooth対応、サブウーファー出力やメインスピーカーの左右チャンネル切り替えも抜かりなく備える。
個人的に注目したいのはスピーカー間の接続に通常のスピーカー端子が用意されていること。USBケーブルやらLANケーブルやらを使う製品も多いなかで、スピーカーケーブルが使えるというのがオーディオファンとして嬉しく思う。
底面は素直な形状なので、なるべくポン置きは避けてインシュレーター等を使いたいところだ。
付属するリモコンでは一通りの操作が可能で、後述する「X Bass」もここからオンオフを行う。
得手不得手がなく素直、素性の良い再生音
本機の試聴はPCとUSB接続したデスクトップユースと、テレビとHDMI ARCで接続したリビングユースで行った。
デスクトップユースから試聴したが、非常に素直、かつ素性の良い再生音だ。取り立てて帯域がどうこう、解像感がどうこう、空間がどうこうと突き抜けた要素はなくとも、すべての要素がまんべんなく高水準でまとまっている。音楽でも映像コンテンツでも、何を聴いても得手不得手がなく満足度が高い。
低域の量感も、デスクトップ環境を前提とするなら申し分ないレベルが実現されている。
リビングユースでも素直な再生音は健在で、結構な音量でもパワー感の不足は感じられず、特に映像コンテンツではトランジェントの良さが発揮されるようになった。
一方で低域の厚みという点では少々寂しかったので、リモコンから低音増強機能の「X Bass」をオンにしたところ、はっきりと増強が確認できた。かなり露骨な演出であり、Hi-Fi的な聴き方ではなくなってしまうが、リビングユースで大事なボーカルへの悪影響は特段感じられず、エンターテインメントとして割り切って使うぶんには大アリだ。
また使用感として、HDMI ARC接続時の挙動が完璧に安定していたこともぜひ付け加えておきたい。
ちなみにELACはDCB 41のほかに165mmウーファーを搭載する兄貴分「DCB 61」もラインナップしている。より豊かな中低域の再生を求めるなら、そちらもおおいに検討の価値がある。
仕様・機能・安定性・音質のすべてにおいて、DCB 41はまったく隙がない。ELACならではのJETトゥイーターやAS-XR CONEウーファーを搭載したアクティブスピーカーの上位モデルが出たらさぞ素晴らしいだろう。DCB 41の見事な仕上がりに、そう期待せずにはいられなかった。






















