公開日 2022/10/15 06:40

第2世代AirPods Proの凄さと残念なところ。第1世代機との違い、他社最新機との比較レビュー

「魔法を再設計」は本当か
風間雄介
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機能・使い勝手は第2世代AirPods Proでどう進化したか



第2世代AirPods Proは、機能や使い勝手についても進化した点が多い。ノイズキャンセリングや外音取り込み、適応型環境音除去、バッテリー持続時間の延び、ケースにスピーカーやU1チップを搭載し、「探す」ネットワークへも対応するなど、枚挙にいとまがない。

ノイキャンや外音取り込みの進化は、イヤホンとしての機能の根幹を成すものなので、後ほど各項目ごとにくわしく見ていこう。ここでは、それら以外の細かな進化点をチェックしていきたい。

まず使っていて、とてもありがたいと感じるのは、バッテリー持続時間が長くなったことだ。イヤホン単体では約6時間(ノイキャンON)の連続使用が行える。空間オーディオとヘッドトラッキングをONにすると約5.5時間となるが、それでも十分長い。そして、ケースで充電しながら使えば最長30時間使用できる。

正直に言うと、これまでの約4.5時間というバッテリー持続時間でも、短いと感じることはほとんどなかった。だがそう思うのは、コロナ禍にあったことも無関係ではないだろう。

今後、海外出張や長距離の国内出張が増えてくると、長時間着けっぱなしというシチュエーションも増えてくる。そうなると、少しでもイヤホン本体の駆動時間が長い方がありがたい。また、リモート会議に出てからすぐに移動し、車中で音楽を聴くなどといったときにも、このバッテリー持続時間の長さがものをいう。

イヤホンは1回の充電で最大6時間の再生が行える(空間オーディオとヘッドトラッキングを有効にした場合は約5.5時間)。ケースに入れて充電した場合、最大30時間の再生が可能だ

大きな弱点「単体でボリューム調整できない」が解決



また、これまで第1世代機の弱点としてしばしば指摘されていた、イヤホン本体の操作で音量調整ができないという問題が、ついに解決した。ノズルの前側の平らな部分を上下にスワイプすることで、音量を上げ下げできるようになったのだ。

ステムの平たい部分を上下にスワイプすると音量調整が行えるようになった

この機能を言葉で説明すると、ごくかんたんなことのように思えるが、誤動作を防ぎつつ、本当に音量を変えたいときは確実に動作するよう調整するのは、とても難しいことであるはずだ。アップルは機械学習で膨大なパターンを覚えさせ、この機能を実現したのだという。

実際にスワイプによる音量操作を行ってみると、とてもスムーズで、誤操作も起きなかった。たとえば音楽の一時停止やスキップ、ノイキャンのオン・オフなどの際、あるいは間違って触ったときにも、意図せず音量が変わって驚くようなことはなかった。

また、大きくスワイプしても音量は一段階ずつしか変わらないので、急に大きな音になったりする心配がないのもよい。

そして少し気づきにくいのだが、音量を上げ下げするときに、「スコッ」という効果音が鳴るので、それで音量調整が行えているか確認することもできる。また、さらに細かなことだが、音量がゼロになると効果音そのものが変わり、それ以上音量を下げられない(ミュート状態になった)ことがわかるよう工夫されている。

さて、細かな機能向上はほかにもあるのだが、適応型環境音除去やケースの進化などについては後述しよう。

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