公開日 2020/11/27 07:00

2万円前半で“お値段以上“の高音質。デノンのサウンドバー「DHT-S216」でゴージャスおうち時間

【PR】様々なコンテンツで使い方を徹底検証

テレビに足すだけでお手軽ホームシアターが完成。モード選びも楽しい

本機のサウンドチェックは、筆者の自宅で行った。テレビとはARC対応のHDMI出力端子をつなぎ、BDレコーダーやゲーム機はHDMI入力に接続している。

セッティングも本機をテレビの前に置き、HDMIケーブルを繋ぐだけと非常に簡単

まずはテレビのバラエティ番組を、初期設定の「Movie」モードで視聴する。一聴しただけで、一つひとつの音の解像感が高く、くっきりしていることが分かる。左右にナチュラルな音場が拡がり、その中央で明瞭で浸透力がある音がしっかりと耳に届く。

サウンドバーは大きく分けて音の輪郭が柔らかい「音場重視」タイプと、音のエッジが明瞭な「音像重視」タイプがあるが、本機は後者寄りでありつつ、音場感にも長けた「いいとこ取りタイプ」といえそうだ。

対するテレビのスピーカーは、解像度が低くスカスカで浸透力に欠ける。リビングのソファまでの距離でも音が届きにくく、つい音量を上げたくなる。それが、本機を追加して音がリッチで聴きやすくなっただけで、映像まで良くなったように錯覚してしまうから驚きだ。

試しに「Pure」モードをオンにすると、音の鮮度が一段とアップ。DSPがオフになるため音場空間は狭くなるが、ニュースの音声が自然なまま聞きやすくなった。同じくニュースで人の声を明瞭にする「DIALOG ENHANCER」を試す。こちらは望遠鏡で特定の部分をクローズアップしたようなイメージで、人の声が一段前に定位する。確かに音声は聞きやすくなるが、やや不自然に感じる場面もあり、使う場面を選びそうだ。

コンテンツを映画に切り替え、『ジョーカー』のBDを再生する。サラウンドモードは「Movie」を選択。素の再生能力が高いためか、Movieモードでも音の鮮度が高い。陰鬱な空気感が生々しく、再生を始めて数分で、映画館で見ているような感覚に陥る。

付属のリモコンでモードや音量・BASS量の調整が可能。ソファに座ったままで色々なモードを試すことができる

本作の主人公アーサーは周囲の状況とは無関係に笑ってしまう病を煩っており、この笑いが彼を狂気に導いていく。故に「笑い」が作品のキーポイントであり、シーンごとに特徴が異なるのだが、圧巻だったのが狂気に目覚める地下鉄の場面。笑いを止めたくても止められない、ヒリヒリした緊迫感が感じられ、音が肌に突き刺さるようだ。完全に作品の世界に引き込まれ、ポイントだけを視聴するつもりが、つい最後まで見届けてしまった。

『ガールズ&パンツァー 劇場版』では、密度が濃く厚みのある低域の迫力に圧倒される。Movieモードのままリモコンで低域の音量を調整する「BASS」を最大にすると、戦車が砲撃を受けた際の爆音は体が振動を感じるほど。一般的に低域を上げすぎると、他の場面で不用意に低域が主張してしまい、違和感を覚えやすいのだが、本機ではそれが極めて少ない。低域がサウンド全体を支えるように、絶妙にバランスが調整されているのだろう。会話や日常シーンなど中高域の表現力が高いのも納得だ。

音楽は映画『ボヘミアン・ラプソディ』のBDから「LIVE AID」のシーンと、『ザ・ビートルズ1 デラックス・エディション』のBDに収録されている「ゲット・バック」のMVを視聴した。ボヘミアン・ラプソディは、まず「Music」モードで視聴。横方向の音場がグンと広がり、たちまち音に包まれる。歌声は生き生きしており、映像の躍動感が増して見える。

すかさず「DTS Virtual:X」をオンにして、縦方向の拡がりを追加すると、音場がさらに広がり、頭の上から自分の背後まで音に包まれる。ソファから立ち上がっても音場に包まれたままで、コンパクトなDHT-S216のどこからこれだけの音が出ているのか不思議で仕方がない。ちょっと大げさかもしれないが、リビングがウェンブリー・スタジアムになり、自分もライブに参加しているかのようだった。

続いてPureモードにして、ゲット・バックを再生する。音の密度が濃くクリアで、鮮度が素晴らしい。ハイレゾ音源をピュアオーディオで聴いている感覚だ。映像のざらざら感と若干アンマッチに思えるが、それがかえって新鮮で、つい何度もリピート再生してしまった。

コンパクトなサイズ感ながら、まるで自分がスタジアムにいるかのような音の広がりを楽しめる

次ページライブ配信やゲームを楽しむならどう使う?

前へ 1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 BRAVIAが空飛ぶ時代? 動画コンテンツの楽しみ方に押し寄せた大きな変化を指摘するソニーショップ店長。超大画面はさらに身近に
2 ネットワークオーディオに、新たな扉を開く。オーディオ銘機賞の栄えある“金賞”、エソテリック「Grandioso N1」の実力に迫る
3 Nothing、最大40%オフのウィンターセール開催
4 LG、世界初のDolby Atmos FlexConnect対応サウンドバー「H7」。オーディオシステム「LG Sound Suite」をCESで発表へ
5 「ゴジラAR ゴジラ VS 東京ドーム」を体験。目の前に実物大で現れる“圧倒的ゴジラ”の臨場感
6 衝撃のハイコスパ、サンシャインの純マグネシウム製3重構造インシュレーター「T-SPENCER」を試す
7 AVIOT、“業界最小クラス”のANC完全ワイヤレス「TE-Q3R」。LDAC、立体音響にも対応
8 ソニー「WH-1000XM5」に“2.5.1”アップデート。Quick AccessがApple Music/YouTube Musicに対応
9 「HDR10+ ADVANCED」が正式発表。全体的な輝度向上、ローカルトーンマッピングなど新機能も
10 クリプトン、左右独立バイアンプ機構のハイレゾ対応アクティブスピーカー「KS-55HG」新色 “RED”
12/19 11:02 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX