公開日 2025/06/06 11:00

Astell&Kern、ULTRASONEとコラボした密閉型ヘッドホン「VIRTUOSO」

「Signature MASTER MkII」をベースにアルミ筐体など採用
編集部:松原ひな子
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

アユートは、同社取り扱いブランドAstell&Kern(アステルアンドケルン)とULTRASONE(ウルトラゾーン)のコラボレーションモデルとなる限定生産の密閉型ヘッドホン「VIRTUOSO(ヴィルトーソ)」を、6月14日より発売する。価格は143,000円(税込)。

「VIRTUOSO」

VIRTUOSOは、「Mastering Sound, Perfecting Performance」のスローガンのもと、Astell&Kernのサウンドとデザイン哲学をULTRASONE独自のテクノロジーとシームレスに融合させたという密閉型ヘッドホン。ULTRASONEの密閉型モニターヘッドホン「Signature MASTER MkII」をベースに、アップグレードを施したモデルとなる。なおオデル名は、卓越した技術力や表現力を持つ人を指す音楽用語「Virtuoso」から名付けられている。

「Mastering Sound, Perfecting Performance」のスローガンのもと開発

ドライバーユニットには、Signature MASTER MkIIやULTRASONEのハイエンドモデルと共通の40mm口径チタンプレイテッドマイラードライバーを搭載。すべての周波数帯域でバランスのとれた繊細で緻密なサウンドを再現しながらも、広い再生周波数帯域を確保。歪みが少なく深みのある力強い低音を再生可能だとする。加えて、サブベースレベルまで正確にモニタリングできる低域の解像度と、ハイレスポンスも兼備すると説明している。

ULTRASONEの独自技術も多数搭載。「S-Logic 3」テクノロジーは長年の研究開発に基づいて自然な空間効果を実現、音響的に調整されたスタジオ空間のような自然なリスニング環境を構築する独自技術。同レベルの音量で音圧レベル(SPL)を最大40%低減し、聴き疲れを効果的に抑えながら、広がりのあるディテールに富んだサウンドステージを得られるという。

さらにS-Logic 3の基幹技術となる「DDF(Double Deflector Fin)テクノロジー」は、指向性のある中音域の信号成分を保持しながら、中音域の低い周波数を部分的にマスクし、S-Logicの効果を増強。広い音場、ディテール、奥行き感の多層的なステージを作り出すとしている。

S-Logicの効果を高めるDDFを配置

ドライバーから発生する電磁波を低減するための「ULE(Ultra Low Emission)テクノロジー」も投入。ULTRASONEが従来使用していた軍用特殊金属ミューメタルをベースに、さらなるアップデートを加えた新素材を投入しており、全体のサイズを大きくしつつシールドの薄型化を実現した。このシールドを電磁波の発生源と人体の間に設置することで、電磁波が人体に到達する前に電磁波の方向を曲げ、放射を約98%低減。従来のULE技術よりも保護能力が向上し、長時間でも一層安全かつ快適なリスニングが楽しめるとしている。

本体のイヤーカップには、不要な共振を抑制するアルミニウム製ハウジングを採用。サウンドのディテール強化や、より深い低音域の再現も実現した。イヤーパッドは内径を拡大調整したクッション性の高いスエードタイプのメモリーフォームに刷新。ヘッドバンドもスエード仕様で、パッド下に通気性のよいメッシュ構造を採用している。またヘッドバンド中央には、頭頂部にかかる圧力を効果的に分散し、長時間装着しても快適さを維持できる「FGCテクノロジー」を搭載する。

アルミハウジングとスエードタイプイヤーパッドで音響性能を向上を図った

デザインはAstell&Kernの指針に沿った柔らかな曲線を用いて、「X」の形をエレガントに表現。洗練されたモダンなラインとテクスチャーを融合させ、精密なサウンドエンジニアリングと感情的な深みのバランスを視覚的に反映したと説明している。

Astell&Kernの指針に沿った本体デザイン

ヘッドホン側のコネクターは3.5mm 4極スクリューロック式を装備。強固な接続を可能にするほか、バランス接続にも対応する。また、オーディオ愛好家からのフィードバックに基づき、ヘッドホンの内部回路基板は4極バランス接続に対応するよう再設計を施した。

付属ケーブルは、同社取り扱いブランドLuminox Audio製の4.4mmバランスケーブルを採用。5N OCCと銀メッキOFCをそれぞれ2芯ずつハイブリッドした4芯導体を採用し、芯線絶縁材にはLuminox Audioの独自技術である「LumiFlex」を投入。絶縁密度を低くすることで絶縁体と導体の表面接触を大幅に低減、抵抗値を下げることで感度を向上させたとしている。長さは約1.3m。

製品はドイツにあるULTRASONEの工場にて、訓練を受けた専門家によって丁寧に組み立てられている。各パーツは厳格な品質管理を受けた高品質のコンポーネントのみを使用しており、性能と耐久性を高い水準で実現する。

再生周波数帯域は6Hz – 42kHz、インピーダンスは32Ω、出力音圧レベルは98dB。本体質量は約385g(ケーブル含まず)。本体には上述の4.4mmバランスケーブルのほか、アルミニウム製キャリングケースが付属する。

Luminox Audioのケーブル、アルミ製キャリングケースなどが同梱

 

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX