Thrax Audioから新ブランド「WOLFRAM Electric」始動。第1弾は純A級真空管プリメイン
ステラは、ブルガリアのThrax Audioが新たに立ち上げたブランド「WOLFRAM Electric」の第1弾モデルとして、真空管プリメインアンプ「WOLFRAM I-200」を発表した。販売価格は2,618,000円(税込)。パネルカラーはブラックとシルバーを用意する。
WOLFRAM Electricは、Thrax Audioがシングルエンド三極管の可能性をさらに押し広げるべく設立した新ブランド。伝統的なクラフトマンシップと最先端の材料科学を融合し、真空管増幅という古典的技術を現代最高峰の水準へと高めることを掲げる。単なる懐古的な真空管アンプではなく、信号の純度、回路の誠実さ、構造の合理性を徹底的に追求し、再定義する存在だとしている。
「I-200」は、純A級動作のプリメインアンプ。出力段には6C33C三極管を採用し、シングルエンド/無帰還(ノンフィードバック)構成により20W+20Wの出力を実現する。シングルエンドならではの信号の連続性と、三極管特有の自然な倍音構造をそのまま保持し、誇張に頼らず音楽本来のエネルギーを再現するとしている。
回路面では、シングルゲイン段をダイレクトカップリングで構成。信号経路からディストーションの要因となる余分な部品を排除し、極限までシンプルにした設計を採る。これにより、音の立ち上がりの鋭さと、微細なニュアンスを透明感高く再現することを狙った。
出力トランスには、極低温処理を施した単結晶OCC配線材を使用。熟練職人による手巻き製作とすることで、信号の純度を保った伝送を図る。ボリュームには東京光音電波社(TKD)製の高精度アッテネーターを採用し、リモート対応の抵抗ラダー減衰方式により、全帯域で高いチャンネルバランスを確保。小音量時でも情報量を損なわないとしている。
電源部は、整流にシリコンカーバイド(SiC)素子を採用。電流制御による安定化設計によってノイズを極限まで抑制し、静寂の中から立ち上がる音楽のコントラストを際立たせるという。シャーシには、拘束制振層構造を備えたステンレス製の非磁性シャーシを採用し、外部振動や内部共振を抑制。構造そのものを音質の一部と捉えた設計思想も特徴としている。
また、自動バイアス調整機構も搭載。時間経過や真空管の個体差に左右されず、常に最適な動作点を維持することで、メンテナンス性と安定したパフォーマンスを両立する。保護回路にはマイクロプロセッサ制御を採用し、専用リモコンも付属する。
同社は本機について、「測定スペックを競うアンプではない」と説明。高出力化や測定値の向上を追い求める現代的なアンプ設計とは一線を画し、人工的な補正を行わない三極管シングルエンド構成と、部品点数を抑えた簡潔な信号経路により、音楽体験そのものをより純粋に楽しむために設計したとしている。
主な仕様は、出力管が6C33C三極管×2、入力管が6H6N(6N6P)×2、入力端子がRCA×3。対応スピーカーインピーダンスは4/8/16Ω。最大消費電力は280W。外形寸法は360W×220H×480Dmm(電源ケーブル含む奥行き560mm)、質量は29.2kg。真空管保護カバーが付属する。



































