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公開日 2016/01/10 09:30

<CES>独T+A、DSD 22.6MHz対応のUSB-DAC/プリ「DAC 8 DSD」など新ライン発表

フラッグシップHVシリーズの技術を踏襲
季刊Net Audio編集部 浅田陽介
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現地時間の2016年1月6日よりアメリカ・ラスベガスで開催されている2016 International CES。ハイエンド・オーディオブランドが軒を連ねるVENETIAN suiteの各社によるデモを見ていると、今年はハイレゾ音源や高音質ストリーミング・サービスによるデモを行っているブランドが多いことに気づく。

昨今はストリーミングサービスの話題が先行している感のあるデジタル・オーディオだが、もちろんハイレゾ音源の分野でも確実な発展を垣間見ることができる。そのなかの一つがドイツの総合オーディオブランド、T+Aの展開だ。

T+Aのブースでは、同社のフラッグシップラインとなるHVシリーズを中心にデモを展開

いま流通するなかでも、最高峰と言われるDSD11.2MHzの倍となるDSD22.6MHzの再生にいち早く対応を果たすなど、ハイレゾオーディオに対して積極的な姿勢を見せる同社からは、ブランドの新しいスタンダードラインと位置づけるUSB DAC内蔵プリアンプ「DAC 8 DSD」とそれとついになるパワーアンプ「AMP 8」を発表した。価格はUSドルでDAC 8 DSDが3,995ドル、AMP 8が2,800ドルとなる。

T+Aの新しいスタンダートラインとして登場したDAC 8 DSD。270W×270DのコンパクトなボディにT+Aの技術を注ぎ込んだ戦略的モデル。ブースではゼンハイザーのヘッドホンHD 800を用いたDSD11.2MHz音源の再生が行われていた

DAC 8 DSDとペアとなるAMP 8。こちらもHVシリーズで培った技術をふんだんに踏襲している

DAC 8 DSDは、同社が徹底的な物量を投入したフラッグシップラインである「HVシリーズ」のプレーヤー「PDP 3000 HV」に搭載されたDAC部を踏襲するモデル。PDP 3000 HVの最大の特徴であったDSD用のT+A True 1 Bit Converterと、PCM用のクアッド・ダブル・ディファレンシャルDACを搭載し、DSDは最大22.6MHz(Mac OSの場合は最大でDSD 5.6MHzまで)、PCMは最大で384kHzまで対応する。PDP 3000 HVと異なるのはアナログ出力部で、DAC 8 DSDの場合はアナログ部PCM/DSDは同一の出力端子からのみ出力される。

DAC 8 DSDのリアパネル。入力はデジタルに特化しており、USBとAES/EBU、光TOSを各1系統に加え、4系統のRCA同軸出力を備えている

AMP 8のリアパネル。入力はRCAとXLRを各1系統とシンプルな構成となっている

型番にある8の由来は、DAC 8 DSDに搭載された8つのバーブラウン製32bitコンバーター。各ch4つのDAコンバーターを左右対称に配置し差動で駆動する。これにより優れたS/Nを実現している。また、PCMに用意されたBezier、Bezier/IIR、FIR、short FIRの4つのフィルターを装備している点や、60kHzと120kHzの2種類を持つDSDフィルター、270W×270Dmmのコンパクトなボディの中にオペアンプを使用しないフルディスクリートによるアナログ出力段を装備しているなど、随所に同社らしい機能や回路構成を見て取ることができる。ヘッドホンアンプ部も、ハイエンドヘッドホンとの組み合わせを想定した作りとなっているとのことだ。

また、ペアとになるパワーアンプAMP 8も、同じく同社のHVシリーズのプリメインアンプPA 3000 HVの入力段と電圧増幅段を踏襲。入力段はクロスカップルによるJ-FETとし、電圧増幅段にはシングルエンド動作によるクラスA FETによるカスコード増幅段としている。

昨年より日本での取り扱いもスタートしたT+Aだが、この新しいシリーズが開発された背景にはヨーロッパの住宅事情が深く関係しているようだ。特にドイツのブランドでは同様のサイズ感となるUSB DACプリ+パワーアンプという組み合わせが一つのトレンドとなっているようで、T+Aはこの購買層を狙って同社が培った技術の枠を落としこんだ。

T+Aのブースには、スピーカーまで含めた一体型のオールインワンコンポーネント、Caruso Bleというモデルも展示されている

これまで、フルサイズのコンポーネントを中心として展開してきた同社が試みる、コンパクト・オーディオへの挑戦。今後の世界的な展開にも注目だ。

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