マランツのAVプリやサエクアームも初披露、「オーディオフェスタ・イン・名古屋」全ブースレポート
熱気あふれる名古屋最大級のオーディオの祭典
2月14日(土)と15日(日)の2日間、東海地区としては最大規模のオーディオショウとなる「オーディオフェスタ・イン・名古屋」が開催された。1984年の開催以来、今回で実に41年となる歴史あるイベントである。
昨年から会場が「名古屋コンベンションホール」に変更されたが、名古屋駅からは徒歩で12分。あおなみ線の「ささしまライブ駅」(名古屋駅から1駅)からは駅直結で、前年までの会場である名古屋国際会議場よりも利便性が高い。
2026年も名古屋からオーディオショウがスタートすることになった。昨年末に発売された注目の製品はもちろん、今年に入って発表されたばかりの製品が同会場で初お披露目というケースもあった。
開催初日、土曜日の朝は入り口に長蛇の列ができ、実際に1日を通じてどの展示ルームも満席の状態が続いた。
「昨年も同じ会場で行いましたが、初日の朝にこんなに列ができることはありませんでした。今年の方が来場者が増えたことは明らかです」と、実行委員長であるトライオードの山崎順一氏は語ってくれた。
編集部は土曜日のみの取材であったが、翌日の日曜日も「昨年の土曜日くらい盛況だった」という報告も後日に届いた。
この会場での認知度が上がったことに加え、名古屋圏の経済的な活況が挙げられるだろう。実際に新幹線で名古屋駅に降りてみても、駅周辺に日本人を中心に買い物客が溢れかえっており、賑わいを見せていた。
人気ラジオ番組JET STREAMとのコラボ
さて、今年の目玉のひとつがJET STREAMとのコラボである。
3月28日(土)、愛知県芸術コンサートホールにてセントラル愛知交響楽団と八神純子、そしてAI音声による城 達也さんのナレーションを復活させたライブイベントが開催される。これに先駆けて「オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ 2026」のトライオード、PROSTO、スペック、ティアック、アキュフェーズのブースにて、実際に城 達也さんナレーションによるオープニングの部分をハイエンドオーディオシステムで再現。
来場者の年齢層と合っていることもあり、当時を懐かしみながら、その音を堪能するひとときの時間を楽しんでいた。
会場全体は前述のように異様なほどの盛り上がりで、じっくり取材や撮影ができると構えていたのが間違いだった。どの部屋にも入れないほどで、さらに人気のオーディオ評論家諸氏も参加。角田郁雄氏、小原由夫氏、土方久明氏が多くの出展メーカーでイベントを行い、相乗効果を生み出していた。
「オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ 2026」の会場は2Fと3Fの2フロア、15のブースに29のメーカー・商社が出展し、試聴デモを実施。各社の注目製品を紹介していくことにしよう。
【301】マランツ/デノン/完実電気
ルーム301は会場中で最も広いスペースを占め、ディーアンドエムホールディングスと完実電気が出展。ディーアンドエムホールディングスの時間では、デノン、マランツにスピーカーはB&Wの主力モデルが集結。
マランツは新作AVプリアンプ「AV30」を本邦初公開。B&Wの800 D4シリーズと組み合わせてのシアターサラウンド再生をデモンストレーションした。
そしてデノンブランドではサウンドマスター、山内慎一氏により最高峰3000シリーズの試聴&トークイベントを実施した。
完実電気のブースでは今話題のDEVIALETのネットワーク対応プリメインアンプ「Astra」をはじめ、LUMINの最新システムやEssenzaのオーディオラック、自社ブランドであるPERFECTIONの製品まで多数展示。
Sonus Faberの「Serafino G2」を使用し、共同出展したDSオーディオの光カートリッジのデモンストレーションも盛況であった。
【302】トライオード/KEF/パラダイム他
最も広い部屋のひとつであるルーム302ではトライオード、KEF、PDNが出展。3社が順番に試聴イベントを行った。
トライオードではフラグシップモデル「JUNONE 845SE」をはじめ、「TRV-A300XR」「TRV-88XR」「TRS-34」「EVOLUTION MUSASHI」等々の代表モデルが集結。アナログプレーヤーはイタリアのGOLD NOTE「PIANOSA-GLANZ」、スピーカーにはSPENDORの「Classic 200Ti」を使用して試聴デモを実施。
なかでも注目を集めたのがジャズシンガーMAYAさんとのトーク&試聴イベント。スピーカーにはパラダイムの「Persona B」を設置。自らもトライオードのユーザーであるMAYAさんがブランドの魅力を語りながら、今年春に発売予定となっているデビュー作のLP盤を告知。制作時のラッカー盤を使ってのデモンストレーションも行われた。
KEFは昨年秋に発売したエントリークラスのアクティブスピーカー「Coda W」をはじめ、同社サブウーファーから最高峰の「BLADE One Meta」、ハイエンドな「The REFERENCEシリーズ」やワイヤレススピーカー「LS Wireless Collection」まで人気モデルを一斉に展示。
また、両日にわたりオーディオ評論家諸氏による試聴イベントも実施。14日の14時30分からは土方久明氏が登壇。「R3 Meta」を核に、人気のサブウーファー「KC92」と「KC62」の比較試聴を行い、多くの来場者が集まった。
PDNは同社が取り扱うPARADIGMのスピーカーを中心にデモを実施。今回この会場ではペルソナ・シリーズのパッシブスピーカーとしての最上位モデルである「Persona 7」を日本初公開。
角田郁雄氏の講演も行われ、この講演中にこの「Persona 7」を自宅に導入したことも発表。オレンジ色に輝くカラーサンプルも公開した。さらに同社ではTHORENSのアナログプレーヤーやBluesoundと組み合わせ、ファンダメンタルのプリメインアンプ「aina」とのコラボイベントも実施した。
【303】ソナス・ファベール/モニターオーディオ他
ノア/アークジョイアではSonus Faberの中核となる人気モデル「Sonetto VIII G2」や「Concertino G4」、Estelonの「XB Diamond MkII」といった3モデルのスピーカーを軸に2日間の試聴イベントを実施。Burmesterのステレオパワーアンプのリファレンスモデル「218」にも関心が集まっていた。
ナスペックはMONITOR AUDIOのスピーカー「Platinum3G 20」とVienna Acouticsの「Mozart SE Signature」を中心にデモンストレーションを実施。土方久明氏による両スピーカーの対決企画や、角田郁雄氏はPRIMAREのブランドとしての魅力を解説する講演を実施。
また、CLEARAUDIOからは注目のベーシッククラスのターンテーブル「compass」が登場。トーンアームもカートリッジもセットになった製品でこちらも注目を集めていた。
【304】ラックスマン
昨年に創業100周年を迎えたラックスマンはアニバーサリーイヤーにふさわしい展示構成ともに、記念モデルのSACDプレーヤー「D-100 CENNTENIAL」とプリメインアンプ「L-100CENNTENIAL」をアピ―ル。
さらに同社のラインアップをフラグシップセパレートシステム「C-10X/M-10X」、フラグシッププリメインシステム「L-509Z」、ミドルクラスプリメインシステム「L-507Z」、スタンダードプリメインシステム「L-505Z」に分類し、それぞれの価格レンジに見合ったFOCALのスピーカーと組み合わせてのデモを実施。小野寺弘滋氏を迎えた特別講演も盛況を博した。
【305】パナソニック(テクニクス)
テクニクスブランドは昨年秋に発売されたアナログプレーヤー「SL-50C」や「SL-1200GME」を中心に展示。「SL-50C」は同社のワイヤレススピーカー「SC-CX700」と組み合わせて、音質はもちろん、両機とも全色が揃っていたため、組み合わせることによるカラーの相性も確認することができた。
そして「SL-1200GME」は最高峰スピーカー「SB-R1」と組み合わせてのデモも実施。いずれも高い注目を集めていた。
【201】JBL/AUDIOVECTOR他
ハーマンインターナショナルではやはりJBLの80周年記念モデル「4369」に注目が集まった。昨年発売されたSummitシリーズとともにMARK LEVINSONのセパレートアンプで駆動。デモンストレーション時は毎回常に満席状態が続いた。
PROSTOは同社が取り扱うデンマークのスピーカーブランド、AUDIOVECTORのスタンダード機である「QR SEシリーズ」のラインアップを中心にデモを展開。フランス・ATOLL社のストリーマー「MS120」や「ST300 Signature」、プリメインアンプ「IN300」と組み合わせての試聴イベントを展開した。
【203】エクリプス/サエクコマース
エクリプスは同社のトップモデルスピーカー「TD510ZMK2」と最新モデル「TD508MK4」を軸に、2ch環境でのデモンストレーションを行うほか、2台のサブウーファー「TD520SW」をプラスオンする2.2chのシステムプランを提唱。サラウンドシステムを構築することが多い例年とは少し違った角度での出展となった。
また、今年は土曜日は小原由夫氏、日曜日は土方久明氏の講演も実施され、多くの来場者が注目を集めた。
サエクコマースはHARBETHのスピーカーシステム、コンパクトな「P3ESR XD2」と200mmミッドウーファー搭載の「C7ES-3 XD2」を軸に、サエクブランドで人気のケーブルや仮想アースの聴き比べなどを実施。
そしてトーンアームでは近日発売予定のロングアーム「WE-712」を参考出品。同じく参考出品としてタイのブランド、Trinityのスピーカースタンドも展示していた。約5kgの重しを吊るす仕組みになっており、「P3ESR XD2」にジャストサイズ。天板の大きさで様々なスピーカーに対応できるとのこと
【204】アイレックス(ALBEDO他)/CSポート
アイレックスの今回の大きなテーマはALBEDOのスピーカー「ACHEMA」。日本でもいま人気が高まっているスピーカーで、本機を中心にAUDIAのアンプと組み合わせての試聴デモを実施した。
再生系はAUDIAのCDプレーヤー「FLCD THREE S」、ストリーミングはSynergistic Researchのミュージックストリーミングサーバー「Voodoo」、アナログ再生はReed「Muse 3C」+「Reed 5T」で、同社の光カートリッジ「Reed SF」のデモにも注目が集まった。
またアクセサリー関連ではSynergistic Researchのパワーコンディショナー「PowerCell 12 SX」や、‟謎のポール”ルームチューニングアイテムの「Vibratron SX」も注目を集めていた
CSポートは同社の直熱3極管GM70を搭載したステレオパワーアンプ「GM70PA」とプリアンプ「C3PR」を組み合わせたシステムを用意。ターンテーブル「TAT2M2」とリニアトラッキングアーム「AFU1-2」、そしてフォノイコライザー「C3EQM2」との組み合わせによるアナログ再生に注目が集まった
【205】REVIVAL AUDIO/日本音響
エレクトリはフランスのスピーカーブランド、REVIVAL AUDIOのスピーカーを中心にデモンストレーションを実施。スタンダードクラスのフロア型「SPRINT 4」や、いま同ブランドで注目の38cmウーファー搭載モデル「ATALANTE 7 Évo」の試聴会は多くの来場者に賑わう。
McIntochやHEGEL、PASSのアンプを使用し、CDやネットワーク再生のほか、EMTのターンテーブル「928」によるアナログ再生も堪能することができた。
【206】SOULNOTE
SOULNOTEは終日にわたり、チーフデザイナーの加藤秀樹氏による講演を実施。毎回満席が続くなかで、同社の「1シリーズ」「2シリーズ」のver.2を中心にアナログとデジタルの両方の魅力を様々な音楽でデモンストレーションした。
前者はVERTEREのターンテーブル「MG-1」とDSオーディオ「Grand Master Extreme」で再生。後者のデジタル再生では、同者がスフォルツァートと共同開発中の新たな通信プロトコル「USS」を、Roonによるプロトコル「RAAT」との比較試聴を通して解説。スピーカーはYG Acousticsの「Hailey 3.2」を使用していた。
【207】ヤマハ/クリプトン/Wilson Audio他
ヤマハは「NS-3000」と「NS-2000A」という2つのスピーカーをテーマに、同社が推奨するシステムプランを提唱しデモンストレーションを行った。
2ウェイの大型ブックシェルフ「NS-3000」は最高峰のターンテーブル「GT-5000」と組み合わせ、プリアンプは「C-5000」、パワーアンプには「M-5000」を選出。一方の3ウェイフロア型の「NS-2000A」は同社のネットワークレシーバー「R-N2000A」と組み合わせて、リビングでのオーディオの楽しさを伝えるイベントを実施した
クリプトンはワイヤレス・コンパクトオーディオを提唱すべく「KS-55HG」のデモンストレーションなどを実施。同社の王道をいく2ウェイブックシェルフ密閉型スピーカー「KX-1X」のほか、昨年末に登場した10個口の電源ボックス「PB-1050」も展示し、アクセサリーによる音質強化もアピール。
ステラ/ゼファンのブースは、ブガッティ・ブルーと呼ばれる美しく鮮やかなカラーをまとったWilson Audioのスピーカー「Sabrina V」が大きな目玉。同スピーカーをCH Precisionのプリアンプ「L1」とパワーアンプ「A1.5 mono」との組み合わせで駆動していた。
また、デジタル系の再生システムもCH Precisionで統一。なおアナログ再生はテクダス 「AirForce III Premium」とトーンアーム「AirForce 10」、カートリッジに「TDC01 Dia」という組み合わせ。Stromtankのバッテリー電源「S5000 HP」でシステムの電源も強化していた。
【208】ティアック/エソテリック
ティアックはコンパクトで質の高い「507シリーズ」各種を展示。TANNOYの「SGM10」やKLIPSCH「Forte IV」といった人気スピーカーと組み合わせてのデモを実施した。
エソテリックは最高峰「Grandioso」シリーズのフルシステムが集結。アナログ再生はアナログプレーヤー「T1」とフォノイコライザー「E1」をメインに、5月23日に2タイトルが発売されるESOTERIC名盤復刻シリーズのアナログレコードを再生した。
なお当日はリマスタリング・エンジニアの東野真哉氏も登壇。これらのレコードのラッカー盤も再生するなど貴重な試聴イベントが行われた。
デジタル再生ではネットワークプレーヤーの「Grandioso N1」とSACDプレーヤー「Grandioso K1X SE」の競演をデモ。プリアンプ「Grandioso C1X solo」とステレオパワーアンプ「Grandioso S1X」で、クリプシュの新製品となる3ウェイ・オールホーン方式・フロア型スピーカー「La Scala AL6」やAvantgardeの「UNO SD」を駆動した。両日にわたり角田郁雄氏の講演も実施するなど常時満杯の状況が続いた
【209】スペック
スペックは最高峰のプリメインアンプ「RSA-EX1」やステレオパワーアンプ「RPA-W1ST」等を軸にキソアコースティックのスピーカー「HB-1」やYG Acousticsの「Hailey3」とともにシステムを構成。
再生は同社の「RMP-UB1」と「RMP-DAC3」を組み合わせてのDiretta再生で、新たに登場したリアルサウンドプロセッサーのベーシックモデル「RSP-55」もアピールした。
また同ル−ムにはタクトシュトックも参加。VERTEREのアナログプレーヤー「MG-1PKG MK2」や、CANOR AUDIOのオールインワンプリメインアンプ「VIRTUS A3」を用いて、英国EPOS初の3ウェイ・スピーカー「ES-28N」を鳴らしていた。
さらに同社が取り扱いを開始する韓国ブランド・TAKTのスピーカー放射特性調整器を初公開。スピーカーの天板に設置するモデルと、スピーカーと近接して設置するモデルをラインアップしており、その効果に関して実演を行った。
加えて、同ルームではヒノエンタープライズが取り扱うZYXのカートリッジ等の試聴イベントも実施。日本に再上陸を果たす米国のハイエンドケーブルブランドPADのシリーズ「Diamond Revision」も公開されていた。
【210】TAD/メース
TADは新製品、Evolutionシリーズのフロア型スピーカーの最新モデル「TAD-E1AX」と、ブランド初のプリメインアンプ「TAD-A1000」との組み合わせによる試聴イベントを実施。
さらに「オーディオ銘機賞2024」にて金賞を受賞した、同じくEvolutionシリーズのフロアスタンド型モデル「TAD-GE1」を、同社のプリアンプ「TAD-C1000」とパワーアンプ「TAD-M2500TX」で駆動。「TAD-M2500TX」はバイアンプで使用するというシステムだった。なお、土曜日には小原由夫氏、日曜日には土方久明氏の講演も行われ、盛況を博したとのこと。
メースのブースには、フルテックとフェーズメーションの製品が並ぶ。フルテックは電源ボックス「e-TP609 NCF N1」や電源ケーブル「Origin Power NCF」、スピーカーケーブル「Speaker flux NCF-05」などをTADのシステムにつないで実演。パワーフィルター「Flow-28 NCF」のデモも披露した。
フルテック製品では、スリム型インレットプラグを搭載した「Flux-C15 NCF Filter」も参考展示。3月13日の発売に先駆けて実機が披露された。
フェーズメーション製品の展示では、プリメインアンプ「SA-1500」とパッシブプリアンプ「CM-1500」をTADのスピーカーに組み合わせ。最新フォノイコライザー「EA-1500」やカートリッジ「PP-5000」をアピールしていた。
さらに同ルームではGLANZから4月末発売予定のトーンアーム「MH-10SUS」も発表された。
【211】アキュフェーズ/アイシン高丘
アキュフェーズは最新のSACDプレーヤー「DP-570S」と最高峰プリアンプ「C-3900S」を中心にデモを実施。同ルームは来場者で常時満杯の状況で取材撮影も困難なほど。
モノラルパワーアンプ「A-300」やSACDトランスポート/プレーヤー「DP-1000 / DC-1000」、プリメインアンプ「E-800S」、FMチューナー「T-1300」などの主力システムが揃い、JBLのスピーカー、サミット・シリーズの「Makalu」を使用しての連続試聴を実施していた。
アイシン高丘は同社タオック・ブランドのオーディオラックとスピーカースタンドのデモを実施。オーディオラックは最高峰の「CSRシリーズ」を、スピーカースタンドはB&Wの805D4専用モデル「WST-60HD4」を中心にデモを実施。アキュフェーズのシステムを使用してのデモンストレーションを展開した。
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