Dreamシリーズ最新モデル

Playback Designs、137kgの弩級パワーアンプ「SPA-8」発売。価格は1200万円

2020/11/10 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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Playback Designsは、Dreamシリーズの最新モデルとして、ステレオパワーアンプ「SPA-8」を発売する。価格は12,000,000円(税抜)、取り扱いは(株)ナスペック。

Playback Designs「SPA-8」

2019年のミュンヘン・ハイエンドで参考出品されたモデルで、質量は137kg、出力は4Ωで1,600W、8Ωで800Wという大出力を誇る超弩級ステレオ・パワーアンプ。DSD再生の生みの親であり、デジタルのエキスパートであるアンドレアス・コッチ氏と、Playback Designsの全てのアナログステージの開発に携わるバート・ゲルラッハ氏の共同作業によって誕生した。

「SPA-8」は、デュアルモノ構成のアンプ回路を採用。入力段及び電圧増幅段はクラスAで動作するディスクリート構成。全ての回路は完璧なバランス伝送となるよう、対称を維持したレイアウトとなっている。最後の出力段は、クラスABで動作する高出力バイポーラ・トランジスタを搭載したパラレル・プッシュプル出力で構成。パワーと繊細な音楽表現を兼ね備えた仕上がりになっているという。

高出力バイポーラ・トランジスタを採用した回路構成

出力端子には、Thermal TRAK出力トランジスタを採用。バイポーラ・トランジスタと温度検出用ダイオードを一つにした5ピンのデバイスで、トランジスタを流れる電流量による温度変化を素早く検知する。結果、温度によって変化するバイアス電流を最適な状態に保つことができるという。

電源部には、47,000μFの平滑コンデンサー×6と、特別に電磁シールドを施した1,800VAのトロイダルトランスを2基搭載。コンデンサー間の接続はインピーダンスを下げるため高純度の銅製バスバーを使用、振動対策として約2cm厚の樹脂ボードを重ねている。

強力な電源部で、4Ω1,600Wの出力を誇る

それぞれの回路は独自のPCB基板によってセパレートされており、相互の干渉をなくしている。また、コントロール信号の基板間配線には、電気信号を光に変換し再び電気信号に戻すOptocoupler(オプトカプラ)を使用し電気的に絶縁している。

ニール・フェイ・カンパニーのインダストリアル・デザイナー、アレックス・ラスムッセン氏による外観デザインで、全面からボルトを排除。また、スピーカー端子にはFURUTECH製を採用、コンダクター部には24K金メッキ処理された純銅素材を使用している。

なお、電源ケーブルには、IsoTekのフラッグシップ電源ケーブル「EVO3 Ascension」(長さ2.0m)が付属する。

SPA-8のリアパネル。入力はXLRのみ、スピーカーターミナルにはFURUTECH製を使用

「SPA-8」のサイズは730W×340H×870Dmmで、入力端子はXLRバランス1系統のみ。周波数特性は10Hz - 100kHz、S/Nは98dB、THD+Nは0.00054%となっている。消費電力はスタンバイ時で1W以下、無負荷時で300W、最大は3,000Wとなる。

なお、将来的には SPA-8 と最適な組み合わせができるプリアンプも予定されている。

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