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ステラによる日本展開第一弾モデル

Ypsilon、オール銀線仕様の真空管ステレオプリアンプ「PST-100mk2 SE」。税抜720万円

編集部:小野佳希
2020年10月16日
ステラは、新たに取り扱うことを発表していたギリシャのハイエンドオーディオブランドYpsilon(イプシロン)より、第一弾製品となるオール銀線仕様の真空管ステレオプリアンプ「PST-100mk2 SE」の受注を開始した。価格は720万円(税抜)。なお、“SE”のつかない「PST-100mk2」と、モノパワーアンプ「HYPERION」を近日発売することも予告している。

PST-100mk2 SE

自社設計・自社製造のトランスアッテネーターをボリューム回路に採用した真空管式プリアンプ。型番の “SE” は「Silver Edition」を意味しており、信号経路内に存在する自社製造のトランスはすべてカスタムメイドのエナメル被覆銀線を手巻き、それ以外にも信号経路となる内部配線はすべてカスタムメイドの銀線を使用している。

そして、前述のように自社巻線のトランスをボリュームコントロールをはじめとして随所に使用。オーディオグレードのトランスを作るには物量と技術が必要で、それらの理由からトランスの使用は廃れてきてしまっているが、イプシロンではトランスに関する知識と技術を持ち合わせており、自社設計したトランスを自社で手巻き製造できるのだという。

ボリューム回路(アッテネーター)に、自社設計・自社製造した高性能トランスを使用。2次側巻線に31個タップを設け、トランス巻線比を変えることにより31段階のボリュームコントロールを行う。抵抗器を使用する通常のアッテネーターでは、どんなに良い素子を使用しても原理上信号エネルギーの損失は避けられないが、トランス方式ではエネルギーのロス無くボリュームコントロールすることが可能だとアピールしている。

増幅段には、超長寿命で知られるSIEMENS製 C3m 5極管をトライオード接続で使用したゼロフィードバック回路を採用。クラスA・シングルエンドのシンプルな構成で17dBのゲインを得た後、カップリングトランスを介してボリューム回路へと引き継ぐ仕様にしている。使用しているカップリングトランスも自社で巻いたカスタム銀線仕様だ。

増幅回路を極力シンプルなものとするために、真空管には固定バイパス回路を採用。信号経路内にはC3m真空管とトランスの他にはグリッド抵抗1つとバイパスコンデンサ1つしか存在しない構成にしている。

カスタムトランスと整流管6CA4による電源部に自社設計のチョークインプットトランスを使用。チョークトランスを自社設計することで真空管動作に最適な電圧を供給できるよう配慮している。また、MUNDORF製電解コンデンサを使用している。

増幅段がボリューム回路の前段に備わっており、ボリューム回路とはカップリングトランスを介して接続。通常のアクティブモードでは信号は増幅段を通るが、パッシブモードを選択すると増幅段はバイパスされ、信号はトランスボリュームのみを通るだけのパッシブプリアンプとして動作させることもできる。

内部構成を極力シンプルにすることにこだわり、本体にはメイン電源スイッチがあるのみで、すべての操作はリモコンで行う。制御回路を最小限にすることで、機器内部での高周波ノイズ発生を極限にまで抑えたとしている。

内部構造

入力端子は、 RCA (アンバランス) 5系統とXLR (アンバランス)1系統で、うち1系統はシアターモード入力(ボリューム固定)。プリ出力端子にRCA (アンバランス) とXLR (アンバランス)、テープアウト端子にRCAを各1系統ずつ装備している。なお、前述用にXLR入出力端子も備えるが、回路構成はアンバランス(シングルエンド)となる。

背面端子部

周波数特性は9Hz-100kHz/-3dBで、出力インピーダンスは150Hz以下。入力インピーダンスが50kΩで、ゲインが17dB。外形寸法は400W×180H×410Dmmで、質量は25kg。

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