欧州でもLUMINブースは盛況

【独HIGH END】LUMINのネットワークプレーヤーがロスレスストリーミング「TIDAL」に対応

2015/05/19 土方久明
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ヨーロッパ最大のオーディオイベント「HIGH END2015」がドイツ時間5月14日から17日まで開催された。今年も有名オーディオメーカーから新進気鋭のメーカーまで、500社以上のメーカー/ブランドが一堂に集結して大きな盛り上がりを見せたが、デジタルオーディオ分野においてはネットワークプレーヤーの新製品ラッシュが印象的だった。そうした中、日本国内でも人気上昇中のネットワークプレーヤー・ブランド「LUMIN」も積極的な展示を行っていた。

LUMIN「S1」はESSの最上位DACチップ「ESS9018」を4基搭載する、同社のフラグシッププレーヤーだ

欧州でもLUMINというブランドに対する関心の高さが伺えた

ルーミンの創業は2003年。ロサンゼルスと香港を拠点とするピクセルマジック社のオーディオブランドだ。同社はネットワーク関連の製品と平行してホームシアター関連製品をOEM供給してきたこともあり、今回のショウでも製品ジャンル別に2ヶ所でのブース展開を行っていた。

そして今回のLUMINの出展で最大のトピックとなったのが、ロスレス音楽ストリーミングサービス「TIDAL」への対応だ。開発能力の高さが世界的に認知されつつあるルーミンだが、TIDALにも素早い対応を果たした。TIDALが再生できるのは同社ネットワークプレーヤー各モデル。TIDALの機能が専用の操作アプリに実装される形で実現するため、特別なサーバーソフトなどは必要ないとのことだ。

「T1」や「D1」など同社ネットワークプレーヤーが一斉展示された

ストリーミングサービスとは、“サブスクリプション”と呼ばれる月額使用料金を払うことで、クラウド上にあるアルバムやシングルを聴き放題で楽しめるサービスのこと。世界的にはSpotifyが多くのユーザーを獲得しているが、オーディオの世界では今、TIDALやQobuzといったCDクオリティ(1,411kbps)でのロスレスストリーミングを行うサービスが注目を集めている。

今回のミュンヘンでは、プロトタイプも含めてこうしたロスレスストリーミングに対応するデジタルオーディオ機器、特にネットワークプレーヤーの発表が相次いだ。世界のデジタルオーディオ事情が、着実に次のステージに進んでいることを改めて実感させられた。

デモを行っていたブースの様子

ルーミンが展示されていたブースでは、ネットワークプレーヤーのフラグシップモデルとなる「S1」、最近発表があったばかりの中堅プレーヤーである「D1」、「T1」、そして専用NASである「L1」を使用してデモを実施。ルーミン最大の長所である優れた操作性と音質、そしてコストパフォーマンスの高さをアピールしていた。

ルーミンのブースは連日盛況で、ヨーロッパにおける同社の知名度の上昇と人気の高さを実感させられた。Spotify同様、日本ではまだサービスを行っていないTIDALだが、これらのサービスが正式に開始されれば、間違いなく大きな潮流になるはずだ。今回の対応は、将来を見据えるという意味でも、日本のユーザーにとって非常に有意義なものになるであろう。

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