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公開日 2025/05/02 06:30
【第165回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ

職場でこんな理不尽な目に遭いたくない!空港職員が直面する最低最悪のクリスマスイブ

ミヤザキタケル

サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2024年配信の『セキュリティ・チェック』をご紹介します!



『セキュリティ・チェック』(2024年・アメリカ)
(配信:Netflix)



Netflix映画『セキュリティ・チェック』独占配信中


 


『エスター』『ジャングル・クルーズ』『ブラックアダム』のジャウム・コレット=セラ監督がメガホンを取り、『キングスマン』シリーズや『ロケットマン』などで知られるタロン・エガートンが主演を務めたサスペンス映画。警官になる夢を諦め、空港で運輸保安局員として無気力に働いていたイーサン(タロン・エガートン)は、恋人の妊娠を機に自らのキャリアを見つめ直すことに。その矢先、手荷物検査をしていると、謎の男からある人物とその荷物を見逃すよう指示される。従わなければ恋人を殺すと脅迫され、仕方なく言うことを聞くイーサンであったが……。



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渡されたイヤホンから指示が出され、自身の行動は全てモニタリングされており、周囲に知らせようとすればすぐさま勘付かれ、指示に従わなければ我が子を宿した恋人に危険が及ぶ。そんな絶体絶命且つ八方塞がりな状況から、一体どのようにしてイーサンは抜け出していくのか。また、明らかになる荷物の正体、異変を察知する警察、苦悩しながらもチャンスが訪れるのを待つイーサンの姿など、徐々に状況が変化していくその過程がたまらなくスリリングで魅力的な本作。



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劇中で起こる一連の事件を通して、イーサンが己自身と向き合い成長していく様が並行して描かれている点も非常にGOOD!原題である『Carry-On』が意味するところは「機内持ち込み」の意が主ではあるものの、同時に「続ける」と訳すこともできるこの言葉には、一度諦めた夢への歩みを再開しようというイーサンの心持ちも込められているのではないだろうか。ノンストップで繰り広げられていく怒涛の展開や駆け引き、予期せぬ出来事を前に変化していく男の人間ドラマに心掴まれる良作です。


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※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。



 








ミヤザキタケル
1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 宝島社sweetでの連載をはじめ、WEB、雑誌、ラジオなどで、心から推すことのできる映画を紹介。そのほか、イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30 人のシネマコンシェルジュ」など、幅広く活動中。


 

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