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公開日 2026/07/15 06:35
Franco Serblin、FOCAL、AVANTGARDEなどの注目ブースも紹介

<HIGH END>ハイエンド・スピーカーブランドの競演その1。Wilsonの“億超え”「autobiography」、MAGICO「S7 2026」他

筑井真奈

今年のウィーン・ハイエンドは、まさに“ハイエンド・スピーカーの競演”と言えるほど、多くのハイエンド・スピーカーブランドが新製品を発表し世界中の来場者を沸かせていた。


60周年のBowers&Wilkins、80周年のJBL&Klipsch、100周年のELACなどはすでにレポートしてきたが、それ以外の注目ブランドのブースを駆け足で紹介しよう。


“億超え”のスーパーハイエンドとして初お目見えしたのはWilson Audioの「autobiography」。“自伝”の名の通り、同社の50年の技術を投入したフラグシップモデル。キャビネットというよりは肉抜きされたロボットの骨格のようで、多くの来場者が高さ2mを超える堂々たる佇まいに思わず足を止めていた。



Wilson Audioの「autobiography」初お目見え 


航空機グレードのアルミニウムをメインに、独自開発のH-Material、X-Material、V-Materialなどを活用しリジッドなボディを構成。残念ながら今回はサイレント展示のみで音出しはされていなかったが、日本円で1.2億円を超えるフラグシップ機に期待。


MAGICOからは「S7 2026」が登場。ヴィヴィッドなオレンジを前面に押し出したブースで来場者の耳目を集める。「S7 2026」はSシリーズのトップラインとなる3ウェイ5スピーカー、フラグシップとなるMシリーズの技術を引き継いだものとなる。アルミニウムエンクロージャーを最新の3D解析技術によって、内部の反響をコントロールするとともに不要振動を低減。より正確なユニットの動きを実現したという。



MAGICOの「S7 2026」初披露


会場ではスペイン・WADAXのプレーヤーとギリシャ・PILLIUMのアンプと組み合わせて再生。無駄のない筋骨隆々とした肉体を思わせる、MAGICOにしか引き出し得ない強靭なドライブ力でリスナーの耳を掴んで離さない。


FOCAL&naimは例年通り共同ブースを展開するが、今回はフラグシップのUTOPIAでも、各国で精力的に展開するアクティブモデル「Diva Mezza Utopia」でもなく、ネットワーク内蔵プリメインと中核クラスのスピーカーというシンプルなシステムを提示。


スピーカーは、下から3つ目のグレードとなる「Aria Evo X n4」(グローバル価格で約3,300ドル)にnaimのコンパクト機「CI UNITI 102」という組み合わせ。サイズ感以上の鮮やかで広々としたサウンドに時間を忘れて聴き惚れてしまう。



「Aria Evo X n4」をメインに据えたFOCAL&naimブース




中央がFOCALが近年力を入れるアクティブスピーカー「Diva Mezza Utopia」。Naimのアンプ技術も搭載、ネットワーク再生にも対応する。グローバル価格は約4万ドル


ドイツのホーンスピーカーブランド・AVANTGARDEは今年はアクティブスピーカー「OPUS 1」をメインに設置。Innuosのネットワークプレーヤー「STREAM 3」(Phoenix DACを搭載)を組み合わせた、ミニマム・ハイエンドシステムを提案する。システムをコンパクトにできるからこその、切れ味よく明晰なサウンドは心に響く。“ハイエンド・アクティブ”は世界的にも大きな潮流となっており、さらなる発展に期待。



リスニングエリアではアクティブスピーカー「OPUS 1」のみのシンプルなブースを展開




部屋の外にはパッシブタイプのホーンスピーカーも展示


イタリアのFranco Serblinは、ブランドを引き継いだマッシミリアーノ・ファヴェッラ氏が手がけた2ウェイスピーカー「Accordo Goldberg」を展示。“Accordo”のキャビネットを一回り大きくし、低域再生を強化したものとなる。CDプレーヤーにはアキュフェーズの「DP-560」、アンプ類はNAGRAを使用するのも例年のこと。艶やかで瑞々しく、親密度の高いFranco Serblinサウンドを奏でていた。



Franco Serblinのブース。後ろの建物は、Franco Serblinのオフィスのすぐ近隣にある、ルネサンス期に活躍した著名建築家・アンドレーア・パッラーディオの手による建築


アイレックスが取り扱うスペインのFono Acusticaブランドは、スピーカーブランドAvalos Sound Designを立ち上げている。代表者フェリックス・アヴァロス氏の名から取られたブランド名で、内部配線は全てFono Acustica製を採用するというこだわりよう。アイレックス取り扱いでこの夏より輸入がスタートし、10月の東京インターナショナルオーディオショウでの披露も予定されている。



Avalos Sound Designのブース。Fono Acusticaのケーブルやインシュレーター、仮想アースも贅沢に使用


デモンストレーションでは、3ウェイフロア型の「Ola」を再生。キャビネットの素材はアクリルポリマーやミネラルなどを使用したコンポジット材で、ウェーブを思わせる曲線を多用し、ゴールドをあしらったゴージャスなデザインが特徴。高解像度でありながら、柔らかでしなやかなサウンドはFono Acusticaの美点も継いでおり、日本で聴ける日も待ち遠しい。



REVIVAL AUDIOのブース


ちなみに、今年のウィーン・ハイエンドでは、ドイツではなくオーストリア開催であることで“様子見”をしたブランドも少なくない。昨年大型ブースを展開したソナス・ファベール&マッキントッシュブランドは欠席(後日、リヴィオ・ククッツァ氏に会った際に来年の計画は?とたずねると、「これから考えるけど…」とはいうものの、そこまで乗り気ではない様子)。


MONITOR AUDIO、ESTELON、TRIANGLE、DALIも出展なし。来年以降の出展動静も注視したい。

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