【ミニレビュー】肉声の温度感を聴かせる。ティグロンのフラグシップRCAケーブル「TPL-2000R」
今話題のアクセサリーを毎週ピックアップして、音質改善のポイントをコンパクトにご紹介する「オーディオアクセサリーひとくちレビュー」。今回は、ティグロンのフラグシップ “2000番シリーズ” から、RCAケーブル「TPL-2000R」をチェック!
解像度高く有機的に沁みるサウンド
ティグロンのフラグシップ・ラインケーブル「TPL-2000R」を聴いてみよう。導体はディップフォーミング無酸素銅(DF-OFC)で、絶縁体は「スーパークリアアイソレーター」。世界特許技術である「マグネシウムシールド」を施してあるうえに、ケーブルの横振動と縦振動を強力に抑え込む特許技術「アドバンスド・マグネシウムフィルター(AMF)」を採用するなど、ティグロンの最高峰にふさわしい内容のケーブルである。Qobuzで色々と聴いてみる。
エッタ・キャメロン「You Are My Sunshine」は音場が特に上下方向にグン!と拡大する。とにかくS/Nが素晴らしい。間接音がやや控えめに感じられるが、楽音までノイズとして除去しているわけではもちろんない。パーカッションの金属音をマイルドに耳あたりよく聴かせるが、解像度は非常に高く音数は多いのだ。
マレーシア出身のシンガーソングライター、ユナの「ティアダ・アヒール」は冒頭、雨音の粒立ちを強調しない。ピアノの音色が有機的でじんわり沁みる。ヴォーカルをいたずらにハイファイ調にせず、肉声の温度感としっとりとした質感で聴かせる。
ハイ・ファイ・セット「卒業写真」がハマる。昭和歌謡独特の、あの聴いていてホッとする雰囲気が良く出ているのだ。
この音に耳が慣れると、いたずらにハイファイ調を強調する類のケーブルでは疲れてしまって聴きたくなくなるかもしれない。































