公開日 2020/05/12 13:01

カスタムIEMはいいぞ。新人編集部員がオンキヨーのマグネシウムドライバー搭載「シリーズM」を作った

【特別企画】自腹購入済みのマニア・成藤とガチトーク
編集部:杉山康介
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一聴して真っ先に感じたのが、低域の存在感の強さだ。量感は多めだがベースラインをゴリゴリ主張してくるタイプではない。そこから一段深いところに重心を置く、ライブなどの生演奏で聴けるような、空間全体を満たすタイプの低音を鳴らしてくれる。

my new gear…「IE-M3」

かと言って、低域がボワついたり、他の音をマスクしてしまうようなことは決してない。キャラクターとしては中域〜中低域あたりに腰を据えたウォームなサウンドだが、低域が音楽全体の土台となることで、中高域を担当するマグネシウムBAが持ち味の繊細な表現力を存分に発揮している、そんな印象を覚える。

例えばparis matchの『11』より「killing you」を聴いてみると、その妙がよくわかる。ミズノマリのハスキーなボーカルの息遣いや、松原正樹の国宝レベルのピッキングニュアンスが生々しく表現されており、その後方や隙間をベースラインが優しく埋めているかのよう。スネアやシンバルなどのドラムセットもハリがあって小気味良い。

低域に関して言うならば、エレキベースよりチェロやウッドベースなど、より音程が低い楽器の方が相性が良いかもしれない。台湾のポストクラシカルユニット・Cicadaのアルバム『White Forest』から「Whale Family」を聴くと、チェロやピアノの低音弦を濃密に響かせながら、バイオリンの消え際の少しかすれた質感や、アコースティックギターの儚げなハーモニクスまで丁寧に拾ってくれる。

また、繊細さだけでなく、多ドライバーゆえにハードな音も余裕で鳴らしてくれるところもIE-M3の持ち味だ。メガデスの名曲「Tornado Of Souls」では、エッジの鋭いギターリフとピック弾きのベース、パワフルなドラムまでバッチリ再現。それでいてギターソロではマーティ・フリードマンのこぶしが効いたビブラート、ピッキングの強弱に応じて所々混ざる倍音といった“泣き所”も表現してくれるのがニクい。

耳に合わせて作るだけあって、フィット感は格別

個人的にIE-M3の魅力は、繊細な表現力と迫力、そして様々なジャンルに対応するオールラウンドさにあるように思う。また、カスタムならではの、イヤホンが両方とも一発でベストポジションに収まる感覚は確かに格別だ。これは一度知ってしまうと抜け出せなさそうな魅力がある…。

何はともあれ、せっかく新しいイヤホンを手に入れたのだから語りたい。そんな気持ちを見透かすように待ち受けていた成藤の元へと向かった。

新しい機材を導入したら語り明かすところまでがワンセット

次ページIE-M1とIE-M3どっちがいい?成藤とぶっちゃけトーク

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