公開日 2018/06/01 08:00

ソニーのサウンドバー「HT-Z9F」レビュー。フロントSPだけでアトモス/DTS:X対応「バーティカルサラウンドエンジン」がすごい

[PR] 画期的な新技術を搭載

専用リアスピーカー「SA-Z9R」を追加して、密度の高い360度サラウンド体験

リモコンのVERITCAL S.をONにして音場表現力を試した結果、音場の広がり、包囲感、高さのアップは確認できた。それでは、前後左右への移動表現はどうだろうか。定番の「Short Piece」の一篇「九十九」で試してみた。感心したのは、雷鳴や篠突く雨の音質に歪みっぽさがなく、現実感があるところだ。ただ、高さや包囲感など静的表現は立派だが、テレビ画面をはみ出してくるものの、さすがに後方へ回り込む360度移動は難しい。ここでオプションのリアスピーカー「SA-Z9R」を追加してみよう。

別売のリアスピーカー「SA-Z9R」(市場想定売価は35,000円前後/2本1セット)を試す

SA-Z9Rは個々に電源の接続が必要だが、ウーファーと同じくフロントとの接続はワイヤレス。電源ONでLEDが赤点灯から緑点灯に遷移し、フロントと接続完了となる。メニュー画面でリアおよびウーファーの接続状態を確認できる。

背面に電源とLINKボタンを装備。LEDの色で接続状況がわかる

本体設定画面からは、スピーカー設定内よりウーファー含めたワイヤレススピーカーの接続状況が確認可能

リアスピーカーを追加した効果は絶大だ。リスニングエリア内の音場密度が濃く豊かになり、音が散らばってほぐれ、反物の妖怪が主人公の侍の周囲をぐるぐる回るシーンでは音が360度旋回していく。テレビ画面が何倍も大きくなったようなスケール感が生まれる。

設置することで360度音が旋回する、よりリアルな視聴体験できた

バーティカル・サラウンド効果を生かすため、スピーカースタンドを二台重ね、126cmまでリアスピーカー位置を上げてみた。効果はさらに躍進し、サラウンドアンプ+実音源5.1chスピーカーに遜色のない、密度が高く広々としたサラウンド音場になる。リアスピーカーの追加で、その分の音情報が引き算され負荷が軽減されたのか、フロント音場の分解能と鮮明さが向上した。

設置位置も調整して、高密度で広大なサラウンド音場を実現

リアスピーカーを加えた状態で「ブレードランナー」をもう一度視聴してみる。空中パトカーの前後移動に、聴き手を太い音の槍が貫くような鮮鋭で、量感豊かな移動表現が生まれた。ただし、これはあくまで比較上の話で、フロントだけでも映画のダイナミックな音響の醍醐味は味わえる。

最後に、歌謡曲の配信ファイル(44.1kHz)を「DSEE HX」でハイレゾ相当にアップサンプリングして聴いてみたが、鮮度の高い爽やかな音楽再生が楽しめた。HT-Z9Fの音質は、物量を惜しみなく投入したHT-ST5000のハイファイ的緻密さとは、テイストをやや異にする。映画再生にフォーカスした、音離れがよく、明るく元気に前に出るキャラクターで、文字通りの一体型ホームシアターシステムだ。音質も映画サウンドの鮮鋭感と野性味と相性良く感じられた。

音楽視聴にも高機能がたくさん搭載されている

「DSEE HX」でハイレゾ相当の高音質も楽しめる

ソニーの「S-Force Pro Front Surround」は、音響がテレビ画面を離れて水平方向に回り込み、聴き手を包み込む表情豊かな音場表現が身上だが、「バーティカル・サラウンド」が加わって音場がさらに広く大きくなったことが確認できた。リビングなど、多くの家庭の部屋で、劇場のようなサウンドが楽しめるようになる。

もはやテレビのアクセサリーではない。サラウンドアンプ一台分のコストと簡単な設置で、映画館のような体験が手に入る。そこに本機の存在価値と魅力がある。

(PR企画 提供:ソニーマーケティング)

前へ 1 2 3

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 BRAVIAが空飛ぶ時代? 動画コンテンツの楽しみ方に押し寄せた大きな変化を指摘するソニーショップ店長。超大画面はさらに身近に
2 ネットワークオーディオに、新たな扉を開く。オーディオ銘機賞の栄えある“金賞”、エソテリック「Grandioso N1」の実力に迫る
3 Nothing、最大40%オフのウィンターセール開催
4 LG、世界初のDolby Atmos FlexConnect対応サウンドバー「H7」。オーディオシステム「LG Sound Suite」をCESで発表へ
5 「ゴジラAR ゴジラ VS 東京ドーム」を体験。目の前に実物大で現れる“圧倒的ゴジラ”の臨場感
6 衝撃のハイコスパ、サンシャインの純マグネシウム製3重構造インシュレーター「T-SPENCER」を試す
7 AVIOT、“業界最小クラス”のANC完全ワイヤレス「TE-Q3R」。LDAC、立体音響にも対応
8 ソニー「WH-1000XM5」に“2.5.1”アップデート。Quick AccessがApple Music/YouTube Musicに対応
9 「HDR10+ ADVANCED」が正式発表。全体的な輝度向上、ローカルトーンマッピングなど新機能も
10 クリプトン、左右独立バイアンプ機構のハイレゾ対応アクティブスピーカー「KS-55HG」新色 “RED”
12/19 11:02 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX