公開日 2016/11/08 11:41

文句なしに心に響く音。テクニカルブレーンのフォノEQ内蔵プリ「TBC-Zero EX2 complete」を聴く

<連載>藤岡誠のオーディオワンショット
藤岡誠
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
日本を代表するハイエンドオーディオブランドのひとつであるTECHNICAL BRAIN(テクニカルブレーン)。同ブランドのMCフォノEQ内蔵プリアンプ「TBC-Zero EX2 complete」を藤岡誠氏が分析する。

日本のハイエンドオーディオメーカーの中でも特別な存在

我が国のハイエンドオーディオメーカーは幾つかあるが、その中でも特別な存在として一目置かれているのが、テクニカルブレーンである。製品は、MCカートリッジ用ステップアップ(昇圧)トランス以外は、すべて純アナログアンプに徹しているのが特徴でデジタル関連機器はその一切がない。

テクニカルブレーンのホームページ

そうした同社のアンプは“Zeroシリーズ”と呼ぶが、全機種が完全フルバランス・完全DCアンプなどで構成されていることはオーディオファイルの方なら先刻ご承知だろう。ちなみに、ここでいう完全フルバランス・完全DCアンプというのは、入力側と出力側のHOT/COLDが完全に対称で、直流領域(0Hz)までフラットに増幅する回路である。

実際の音楽信号の再生においては“意味がない”という声もあるが、テクニカルブレーンはそうした意見があることを承知の上で、実際の聴こえにおいて、完全DCアンプに大きな優位性があるという認識のもとで製品化しているのが最大かつ独創的特徴である。

唐突だが、以下に同社がラインアップして現行製品(2016年11月現在)とその税抜価格を示す。

モノブロック・パワーアンプ「TBP-Zero EX」¥5,850,000/ペア
ステレオ・パワーアンプ「TBP-Zero/s」¥2,900,000
インテグレーテッドアンプ「TB-Zero/int EX」¥1,950,000
インテグレーテッドアンプ「TB-Zero/int」¥1,600,000
コントロールアンプ「TBC-Zero EX」¥4,200,000
フォノEQアンプ「TEQ-Zero EX」¥3,700,000
MC昇圧トランス「TMC-Zero」¥680,000

そして、ここで紹介するフォノEQ内蔵プリアンプ「TBC-Zero EX2 complete(¥3,980,000/税抜)を加えた、全8機種が同社のラインアップである。

これら製品は、それぞれの価格を知れば市井の経済感覚から程遠く、庶民や初心者向きではないことはいうまでもない。また、回路技術の技法とその展開も、量産メーカーとはスタンスが大きく異なっていることに気がつくのだ。

モノブロック・パワーアンプ「TBP-Zero EX」

しかし、音楽の超高忠実度再生、ピュアオーディオに夢を抱いている人たちや超高級志向の人々たちが、使用目的に対応したテクニカルブレーンの製品を聴くに及べば、ハイエンドオーディオの極みを知ることになる。

ただ、完全な手造りだから量産性とは程遠く、全国各地のオーディオ専門店でいつでも試聴できるわけではないのが残念だし、時には入手するのに数カ月という場合があるとのことだ。

フォノイコ内蔵プリアンプ「TBC-Zero EX2 complete」の概要

ここで紹介する「TBC-Zero EX2 complete」は、“MC専用フォノEQ内蔵”コントロールアンプ(プリアンプ)である。“MC専用フォノEQ”を強調したのは、その入力がXLR端子のバランス入力方式で、私が昨年から強力にお薦めしている「MCカートリッジ出力のバランス伝送・昇圧(増幅)方式」に完璧に準拠したモデルだからだ。本機によって、MCカートリッジ本来の使い方、聴き方、楽しみ方についての素晴らしい無矛盾の追体験が本機によって高水準で可能である。

本機の内容を簡単にいえば、前記「TBC-Zero EX」=ライン入力専用のプリアンプと「TEQ-Zero EX」=MMカートリッジ専用フォノEQアンプを合体・一体化した上で、EQ回路の前段に新開発のヘッドアンプを加えてMCカートリッジ入力(バランス入力)に対応させたタイプである。

次ページCR型フォノイコライザーを内蔵/そのサウンドを検証

1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 Prime Video 8月新着作品、劇場版『TOKYO MER』や『99.9』など国内映画&ドラマが盛りだくさん
2 VGP審査員が激賞。PARADIGM「Founderシリーズ」は“初めてのハイエンドスピーカー”に最適!
3 テレビ番組にブロックノイズが…。犯人はテレビ本体じゃないかも?
4 Bowers & Wilkinsの名機「Px8 S2」と「Px7 S3」を名盤で聴く。「ワイヤレスヘッドホンの枠を超えた至上の音」
5 液晶テレビはソニーのRGB Mini LED搭載の新フラグシップ「K-65XR90M2」が初登場1位<ビジュアル&関連製品売れ筋ランキング6月>
6 「有機EL vs 液晶」論争再燃!? LGディスプレイ「Tandem WOLED」説明会で明かされたOLEDの強みと歩み
7 iFi audio、スティック型USB-DAC「GO link 2 Max」。デュアルDAC搭載/出力は4.4mmと3.5mmの2系統
8 REGZAのテレビ/プロジェクターも活用。東京シティービューの『薬屋のひとりごと』コラボイベントを一足先に体験
9 Constellation Audio、新アンプ「Inspiration Series 2」 「Performance Series 2」7機種。回路や構成の最適化で性能向上
10 B&W「800 D4シリーズ」国内入荷が9月末で終了。Signatureモデルも
8/3 11:28 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー 201号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.201
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
ケーブル大全2026
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.34 2026 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.34(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • AEX
  • AA AWARD
  • analog Grand Prix